業界に関するメディア情報

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●2010.06.28更新
・電気自動車、充電設備整備へ、神奈川県が研究会――マンションなどに
・全日本電気工事業工業組合連合会会長・小澤浩二氏に聞く
・経営ひと言/日東工業・山本博夫社長「自助努力」

●2010.06.21更新
・韓国電力、北海道電を訪問 寒冷地の電化住宅視察
・【スマートグリッド展】低消費電力の無線通信、家庭やスモール・オフィス向けに続々登場
・日産電気自動車『リーフ』試乗 群抜く加速、距離が課題 時速100キロ静かに到達 1回充電で160キロ走行
・環境技術のすそ野が広がる−車載充電器、再生エネの蓄電に可能性も

●2010.06.14更新
・国交大臣賞に三菱電機 電設展・製品コンクール受賞製品に14品目
・渡辺電機工業、小売り・流通業向け小型電力監視装置を発売
・パナ電工、住宅用EV充電コンセント
・杉原エス・イー・アイ、電力消費、8ヵ所同時測定――導入コスト半分

●2010.06.07更新
・「非CHAdeMO」動きが活発化 EV給電方式で思惑交錯
・内外電機、補助金対象のEV用充電スタンド発売
・新日石、発電モデル住宅の実証実験−システム別CO2減の効果探る
・太陽電池3年で首位に、パナソニック、三洋と協業、パナ電工の販路活用――来月発売

●2010.05.31更新
・電気を操る進化する部品群(上)ロス、直流化で軽減―家庭でも安全制御
・JECTECが屋内直流給電でセミナー “DCハウス”など紹介
・[特集]2010電設工業展26日に大阪で開幕 環境関連の最新技術が多数登場
・大阪府、エコカー普及組織を31日設立

●2010.05.24更新
・昭電、雷から通信機器を保護する対策製品を来月発売
・電設工業展 グリーン電力を使用/電設協
・中部空港に車用充電機 利用者向けに全国初

●2010.05.17更新
・JFEエンジがEV充電器市場に参入 Lib内蔵型を投入
・EV充電設備設置事業者に補助受け付け開始/東京都
・パナソニック電工社長長栄周作氏――アジア・エコが2大テーマ(新トップ)

●2010.05.10更新
・内外電機、本社を移転
・日東工業、耐震性向上のサーバ収納用ラック発売
・小水力もっと身近に 那須に東京電力栃木支店建設のウォーターパーク開園/地域
・大阪ガス、10月から家庭向けCO2・光熱費削減支援サービス開始
・[パネル]見学会

●2010.04.26更新
・電設展で環境関連の出展増加 太陽光やEV充電器も
・日東工業、静岡・菊川工場にDCの熱対策検査設備を導入
・EV充電器設置も急速 普及後押し 夏までに県内10か所=鳥取
・日新電機、雷保護装置の性能試験装置
・音羽電機が大阪科学技術館に常設展示 楽しみながら雷の知識を

●2010.04.19更新
・トヨタ、次世代送電網実験、EVの位置付け課題、技術共有「本気度」に注目
・福岡・鴻臚館火災:史料30箱分焼失 外壁の配電盤付近、火元か
・エコカー充電器 購入補助機種に 豊田自動織機の2機種
・EV向け低コスト充電器発売 携帯で遠隔操作も 九州電力が開発

●2010.04.12更新
・マンションにEV充電器 第一交通産業 北九州市で初
・熊本県/強引な交換や工事しないケースも…換気扇トラブル相次ぐ 県消費生活センター 注意呼び掛ける
・電気自動車、充電器に特別償却を、大阪府が特区提案58項目

●2010.04.05更新
・中部のエネルギー2社、次世代車向け研究強化―東邦ガス、中部電
・関東保安協が技術開発発表会を開催 一年の成果を共有
・電気自動車も価格競争、日産「リーフ」実質299万円に、三菱自、実質284万円
・経営ひと言/日東工業・山本博夫社長「交渉力に磨き」

●2010.03.29更新
・[特集]中国電力エネルギア総合研究所 “世のため”思いひとつ
・[特集]「CHAdeMO協議会」を設立 EV普及、急速充電カギ
・日東工業、タイにブレーカー工場新設
・パナソニック、中国・タイで家電・住宅機器を一括提供
・パナソニック電工、簡易電力計販売3倍へ−全社の販路を活用

●2010.03.23更新
・「東北電力」名乗る不審電話/宮城では月平均120件
・白熱電球生産、東芝打ち切り、120年の歴史に幕
・日産:「リーフ」300万円台に 価格でEV普及狙う
・EV急速充電 国際標準化へ日本一丸

●2010.03.15更新
・電気・ガス・水道使用量、1時間ごと自動計測、大ガス、家庭の節約支援
・新社長に福田正巳氏/東芝ライテック
・古い分電盤:放置は危険 断線、劣化で過大電圧…電気製品損壊、火災原因に

●2010.03.08更新
・EV充電器設置工事 品質確保へ認証制 全日電工連組合員対象、研修で
・昭シェルがEV充電器設置 給油所に計7台
・[すぽっと]

●2010.03.01更新
・改正省エネ法商機に、施行まで1ヵ月、トーエネック、空調の改善提案
・海外エコノメール 中国 政府通じて企業に受注 省エネ浸透 知名度から
・建設会社にEV充電器 広島の木下組 一般開放始める
・関東保安協多摩事業本部が2月の推進月間で省エネをアドバイス
・電気自動車用の充電器、オートバックスに設置、東京・大阪などで試験運用

●2010.02.22更新
・復活なるか太陽熱温水器(上)東ガス・東電陣取り合戦(NewsEdge)
・太陽光発電の 業者装い詐欺 容疑の男ら逮捕
・火災警報器工事 『不適当』で業者名公表

●2010.02.15更新
・エネゲートがEV給電スタンド投入 ENEX2010に出展
・東電同窓電気が省エネ対策を提案 工業見本市でセミナー
・福岡県/消費110番=分電盤の点検装う業者 高齢者狙う手口に注意/京築・北九州
・黄金ルーキーを探せ・第4部(11)未来工業−自分で考え行動できる人を

●2010.02.02更新
・EVの充電施設整備に向け連携/日産、全旅連
・鹿児島・川内原発の事故、作業員1人死亡、重軽傷者6人に
・高岳製作所など、中速充電器に的−EV普及にらみ相次ぎ新製品を投入

●2010.01.25更新
・アメフト・マーヴィーズ、吹田から日本一へ 広告もカフェも、地元密着で/大阪府
・[OFFタイム・私の休日]パナソニック電工専務 長榮周作さん59
・電気自動車、充電インフラ整備始動、新日石・三菱自、岡山に拠点設置

●2010.01.18更新
・ニュース拡大鏡/アストモスエネ、エネファーム提案力に磨き
・データセンター、空調、5割省エネ、河村電器産業、外気を活用
・中国計器工業が省エネ「見える化」紹介 本社で動態モデル展示
・坂の上に立つ・トップインタビュー(6)パナソニック電工社長・畑中浩一氏
・家庭の中で電力融通、大和ハウスや京大など、12年度から実験

●2010.01.12更新
・CO2相殺の給湯設備 カインズ販売開始 温暖化防止に貢献
・LED電球じわり普及、国内販売、昨年は200万個、電球工業会会長が意欲
・配電効率化、世界中で号砲――「メーター」にも続々参入(クラウドが拓く)

●2010.01.05更新
・企業、新たな自分探し 社会と幸福な関係づくり【抜粋】
・元旦第2部・ITデジタル特集――エコ、変幻自在の働き、CO2見える化
・大阪・京都地域、EV普及−景気回復の切り札に



●2010.06.28更新
電気自動車、充電設備整備へ、神奈川県が研究会――マンションなどに
日本経済新聞 6月24日 地方経済面 神奈川

 神奈川県はマンションなどで電気自動車(EV)用充電インフラの設置に乗り出す。伊藤忠商事や大京、パナソニック電工など22団体とインフラ整備に関する研究会を28日に立ち上げる。充電インフラは現在、ガソリンスタンドなど商業施設での設置が大半。松沢成文知事は「EVの本格普及には自宅での整備が重要だ」としている。
「基礎充電インフラ整備研究会」には日産自動車や東京電力のほか、駐車場管理会社や電気工事会社なども参加する。毎月2回意見交換し、マンションや月決め駐車場に充電インフラを設置する際の課題を分析する。来年度の実施に向けてモデル事業の策定も検討する。8月までに普及策をまとめる方針だ。
三菱自動車の「アイ・ミーブ」と富士重工業の「プラグインステラ」に加え、年末には日産自動車が「リーフ」を発売するなどEV普及が本格化する。現在は業務用が大半のEVが自家用車として使われるには、自宅での駐車時に充電できる仕組みが必要とされている。
県によると県内全世帯数のうち、マンションなど集合住宅に住む世帯は6割近くを占める。まずは集合住宅での充電インフラ整備を進め、2014年度までに県内でEVを3000台普及させる考えだ。

全日本電気工事業工業組合連合会会長・小澤浩二氏に聞く
電気新聞 6月23日

  全日本電気工事業工業組合連合会(小澤浩二会長)が29日、80回目の通常総会を開く。全日電工連は「電気保安の確保」「施工品質の向上」を前提に、社会・地域との信頼構築や受託業務の拡大、人材育成に取り組みつつ、組合員の受注機会獲得につながる支援も注力していく方針だ。電気自動車用充電器や太陽光発電システムなど新市場も芽生えつつあり、施工に対応できる体制づくりを目指す。総会を前に、全日電工連の活動状況や今後の方針について小澤会長に聞いた。(聞き手=堤健吾)
◆太陽光など新市場対応を
――09年度の取り組み実績について。
「事務局が頑張っており、良い面でだいぶ変わってきている。一般用電気工作物の調査業務は住宅着工の減少で竣工調査は減ったが、定期調査は増加し、全体では増えた。これまでも各地で受託拡大のお願いをしている。電気保安の確保と施工品質の向上が大前提だが、組合員に仕事が回るような努力もしていきたい。収益事業を増やすことも必要。各都道府県の電気工事組合(電工組)も財務内容を良くしていかないといけない」
◇EV用充電器
――電気自動車用急速充電器の施工パートナー認定講習も始まった。
「電工組単位で講習が行われ、5月末時点で組合員約1千人が受講した。仕事の依頼も来ているし、連合会事務局にも問い合わせが増えている。仕事が少ないこの時代に受注を支援したい。充電器は官公庁を手始めに整備を目指したい。9月に函館市で開く全国大会では三菱自動車の電気自動車『アイミーブ』の試乗会も行う予定だ。できれば高圧での急速充電器の施工を提案したい」
――全国電工組の評価制度を検討中のようだ。
「もう少し事務局で内容を詰める。来年度以降の導入になるだろう。各電工組の総会資料を集め、事業収支など10〜20の評価項目を検討している。常々『総会資料はわれわれの通信簿』と伝えている。各電工組の理事長によるリーダーシップが重要だ」
――10年度の取り組みは。
「各電工組の財務内容を改善し、仕事ができる組合員の育成を念頭に置き、事務局組織や組合員の人材育成を図りたい。自社の仕事を日々続けながら組合活動を行っている組合員もいる。頑張っている人は多い」
――青年部の育成にも力を入れている。
「青年部に対してはOBとして、恩返しのつもりで育成に努めている。育成は責務とも思っており、どのように若手を育てていくかが課題だ。青年部の意見で取り入れられるものがあれば全日電工連の事業活動に反映したい。そのためにも現在、青年部に提言書をまとめるよう伝えている」
◇提案型の営業
――10年度には提案型技術営業構築への取り組みをバージョンアップする。
「10年度版では、やる気のある組合員を選び出して育成することを検討している。DVDを通じた提案型技術営業の考え方、地域の実情にあった営業方法などを伝える」
――太陽光発電システムの施工に向けて対策は。
「全国大で各地に研修拠点をつくるのは難しい。現在は太陽光発電協会と施工テキストを作成中だ。組合員に講習を受けてもらうことで、業界あるいは連合会としての技術認証につなげたいと考えている」

経営ひと言/日東工業・山本博夫社長「自助努力」
日刊工業新聞 6月22日

  鉄鉱石や石炭の値上がりで鋼材価格が上昇している。「わが社には上半期で1キログラム当たり15円の値上げ要請がある。年間3億―4億円の負担増だ」と頭を抱えるのは日東工業社長の山本博夫さん。
加えて半年ごとの価格見直しを求められている。「下半期はさらに1キロ当たり10円程度の値上げになるだろう。ここは年度計画に織り込んでいない」とため息をつく。
この逆風は「自助努力でカバーする」意気込み。これまでは残業代のカットなど人件費中心にコストを削減してきたが、商品構成の見直しなどで一層の削減を図る。(名古屋)

●2010.06.21更新
韓国電力、北海道電を訪問 寒冷地の電化住宅視察
電気新聞 6月21日

寒冷地の北海道でオール電化をどう進めているのか――。
韓国電力の羅煥善・電力研究院部長など4人が17、18の両日、北海道電力を訪れ、北海道におけるオール電化の現状や開発状況、最新のオール電化住宅などを視察した。
韓国では電気料金が高いこともあり、オール電化住宅は普及していない。しかし韓国電力では2020年までにヒートポンプなどを活用したエネルギー節約型オール電化住宅を20万戸普及させる目標を立てており、12年までにオール電化住宅の標準化モデルを樹立する計画だ。この計画推進に向けて、韓国と同じ程度の寒冷地である北海道での取り組みを参考にしようと視察に訪れた。
18日は札幌市内の住宅展示場で、ヒートポンプ式床暖房を採用する一条工務店のモデルハウスを見学。床暖房の仕組みやその温度、面積、断熱材、温度調整など、細かいところまで詳しく質問。熱心にメモを取っていた。
韓国電力一行は北海道電力からオール電化の現状と電化機器の概要、断熱構造などの説明を受けたほか電化機器の性能試験装置、IHクッキングヒーターやエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ式給湯機)などの電化機器の視察も行った。

【スマートグリッド展】低消費電力の無線通信、家庭やスモール・オフィス向けに続々登場
日本経済新聞電子版セクション 6月18日

  スマートグリッド関連技術についての展示会「スマートグリッド展」(2010年6月16〜18日,東京ビッグサイト)では,スマートグリッドでの利用を見据えた「HAN(house area network)」と呼ばれる低消費電力の無線通信技術がいくつも出展されている。
主な用途は,家庭やスモール・オフィスでのスマートメーターと各種電気製品との通信,あるいは,電気製品の消費電力や消費電力量の把握,家電のリモコンなど。無線の種類はさまざまで,今後,技術の主導権争いになる可能性もある。
こうした用途向けに5種類の無線通信モジュールを出展したのがNECエンジニアリングである。具体的には,ZigBee,リモコン用の無線規格「ZigBee RF4CE」,同社独自仕様の315MHz帯,400MHz帯,950MHz帯の無線通信モジュール。
RF4CEは,リモコンの無線機能として,赤外線に代わって2.4GHz帯などの電波を利用する規格。2007年半ばごろから家電メーカーが製品に採用し始めているが,当時は標準規格がなかった。RF4CEが策定,公開されたのは2009年初頭。無線の物理層やMAC層はZigBeeと共通のIEEE802.15.4を用いる一方で,ネットワーク層に,Bluetoothのpiconetに似たネットワーク構成を規定しているのが特徴である。今は各モジュール・メーカーから対応製品が出そろいつつある段階だ。
950MHz帯の無線には,「見通しがきく場合,300mまで電波が届く」(NECエンジニアリング)という特徴があるという。
NECエンジニアリングは今後,現在IEEEで策定中のスマートメーター自動検針などに向けた無線規格「IEEE802.15.4g」にも対応する方針だという。
◆ZigBeeも着脱式に
米General Electric社(GE社)の電力事業部門であるGE Energyは,スマートメーター,および家電製品などを制御する「サーモスタット」と呼ばれるリモコン群を,2009年10月の「Green Device展」などに続いて出展した。
今回のスマートメーターに関する展示のポイントは,ZigBee。GE Energyは,スマートメーターの通信向けに,さまざまな種類の通信機能をモジュール化して,ユーザーが選べるようにしている。ただし,スマートメーターとサーモスタット間の通信についてはZigBeeが有力な選択肢になるとして,ZigBeeの無線通信モジュールを着脱式にしたものを展示した。ちなみに,同社のZigBeeは主に2.4GHz帯の電波を利用している。
◆消費電力量や電気料金を見える化
家電製品の消費電力や電力量の把握に特化した無線機器を展示したメーカーもある。関西電力グループで,大崎電気とも資本関係を持つエネゲートだ。
同社は,家電機器と電気ソケットの間に挿入したり,分電盤に装着したりする無線子機「スマートエコワット」や「スマートELセンサー」と,無線の親機「スマートゲートウェイ」から成る無線通信システムを出展した。家電機器向けのスマートエコワットは,小さな液晶画面を備えており,家電機器が利用した消費電力量やそれに相当するCO2排出量,電気料金などを表示する。スマートゲートウェイは,子機の情報を収集する機能などを備える。無線には,429MHz帯の特定小電力無線を利用しているという。「ZigBeeに比べて低コストで,壁を通過しやすい」(エネゲート)。
発売は2010年秋を予定している。当初はコンビニエンス・ストアやスモール・オフィス向けだが,「量が出てコストが下がったら,家庭向けにも発売したい」(同社)という。

日産電気自動車『リーフ』試乗 群抜く加速、距離が課題 時速100キロ静かに到達 1回充電で160キロ走行
東京新聞 6月17日 朝刊

  日産自動車が電気自動車(EV)「リーフ」の試作車を公表した。同車は今年12月に日米などで発売する日産初の量産EV。神奈川県横須賀市のテストコースで試乗したが、力強い加速やIT技術を使った情報システムなど、他社の環境対応車に負けない高い性能を示した。
◆ガソリン車以上
日産は電気自動車を世界各地で生産し「ゼロエミッション(排ガスゼロ)のリーダーを目指す」としており、リーフはその第1号。4月から開始した国内販売の予約は2カ月で本年度販売目標の6千台に達している。
ガソリンエンジンと違ってモーターは回転を始めたときに一番強い力を出す。このためアクセルを踏み込むと体がシートに沈むほどの加速でスタートし、静かに100キロに達する。加速後も排気量1500〜1800ccのガソリン車並みの出力といい、高速道路でも十分実用的だ。
加速発進ではトヨタ自動車「プリウス」、ホンダ「インサイト」を超え、4人乗りで重量の軽い三菱自動車のEV「アイ・ミーブ」にも負けないと感じた。日産によると「初めの数秒は3500cのガソリン車以上の加速」という。
◆低速では警告音
走行中は「ウィーン」という小さなモーター音がするだけで、それも風や路面をタイヤがこする音にかき消されてしまう。ハイブリッド車も停止中はエンジンがストップするため無音だが、速度が出るとエンジン音が聞こえるため静粛性ではEVにかなわない。
静か過ぎてゆっくり近づく車に歩行者が気付かない懸念があるため、25キロ以下までの減速時やバックの際には「キュイーン」という電子音をスピーカーから出して注意を促す。
リーフは重いバッテリーが車体の中央下に置かれ重心が低い。カーブの続く場所でのハンドル操作は「軽快」というより「安定」という印象。
◆急速充電に30分
携帯電話やパソコンを使って離れた場所の車の充電状態を調べたり、世界中のユーザーとエコ運転を競うといったIT技術もEVらしいアイデアで、車の楽しさを広げてくれそうだ。
一方、課題は航続距離と価格。5人乗りで排ガスも出ないため、休日には家族で観光地などで自然を楽しみたくなるが、1回の充電で走行できる距離が160キロでは遠出は難しい。
日産は発売までに全国2200カ所の販売店に充電器を設置するとしているが、80%の急速充電でも約30分。数台が並んだ場合は待ち時間が1時間を超す。充電インフラの整備が普及のカギになりそうだ。
政府の補助金を差し引いても約300万円という現在の価格についてカルロス・ゴーン社長は、「50万台程度の大量生産を達成すればコスト削減で補助金は必要なくなる」としている。

環境技術のすそ野が広がる−車載充電器、再生エネの蓄電に可能性も
日刊工業新聞 6月16日

 環境技術のすそ野が広がり、完成車・部品メーカーともにビジネスモデルを多様化している。
ダイヤモンド電機は従来のエンジン用点火コイルの要素技術を応用し、車載用充電器を開発。PHVの需要拡大とともに、新たな事業の柱に成長する可能性はある。
米国ではグリーン・ニューディール政策に沿い2015年までにPHVを100万台導入する計画を掲げる。日本でも政府目標として20年に乗用車に占めるPHV・EVの合算比率を15―20%に高める意向。普及を後押しするのが世界的な低炭素社会構築の動きだ。
「PHVやEVを活用したスマートグリッドなどの新たな環境技術への取り組みが非常に重要」と力を込めるのはトヨタ自動車の豊田章男社長。PHVやEVの大容量バッテリーに風力や太陽光などの再生可能エネルギーを蓄電できないか。現在、このような試みは各地で進められている。
トヨタは青森県六ケ所村や米国コロラド州、豊田市など各地のスマートグリッド実証実験に参画。日産自動車や三菱自動車もEVやPHVを活用したスマートグリッドの研究開発に力を注ぐ。
自動車業界は今、内燃機関から電動化という大変革期にあり、すそ野産業を含めて事業モデルの見直しが進む。水面下に潜んでいる商機をとらえ、事業化に結びつけた企業が生き残っていく。

●2010.06.14更新
国交大臣賞に三菱電機 電設展・製品コンクール受賞製品に14品目
電気新聞 6月14日

 日本電設工業会(会長=林喬・関電工会長)は11日、「2010電設工業展」の製品コンクールの受賞製品14品目を発表した。国土交通大臣賞は三菱電機の「三菱ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器 WS―Vシリーズ」、経済産業大臣賞はムサシインテックの「パルスタイプ デマンド監視モニター“D―call3/USBメモリー対応”」が選ばれた。環境大臣賞には因幡電機製作所のLED(発光ダイオード)防犯灯が選ばれた。表彰式は7月1日、大阪市北区のラマダホテル大阪で行われる。
10年度の製品コンクールには40社が参加。国土交通省大臣官房官庁営繕部の水落雅之設備・環境課長が審査委員長となり、製品の着想や社会的貢献度、安全性、環境性などを審査基準に選定した。
国交大臣賞を受賞した三菱電機の「三菱ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器 WS―Vシリーズ」は、独自開発の新遮断技術により遮断性能のさらなる向上と業界最小サイズの小型化を実現。配電盤における高遮断性能や機械装置、制御盤の小型化ニーズに対応している点などが評価された。
経産大臣賞のムサシインテック「パルスタイプ デマンド監視モニター“D―call3/USBメモリー対応”」は、小型で汎用性が高められたデマンド監視装置。電力管理モニターとデマンド警報システムを組み込み、コンパクトで低価格化を実現した。
環境大臣賞の因幡電機製作所「高効率LED防犯灯LEDIX ACERAシリーズ」は、LEDを光源とした防犯灯。光源に高効率LEDを使用することで6万時間の長寿命を実現した。
発表を行った国土交通省大臣官房官庁営繕部設備・環境課の小黒賢一設備技術対策官(委員長代理)は「地球環境への貢献、施工・メンテナンス・経済性など高い技術に裏打ちされたすばらしい発想の製品がそろった」と総評した。
その他の受賞製品と企業は次の通り。
▽中小企業庁長官賞=三工社(踏切警報灯・全方位)▽労働安全衛生総合研究所理事長賞=河村電器産業(電子式配線用遮断器「eM―BREAKER」)▽大阪府知事賞=因幡電機産業(らくらく分電盤・省施工・省メンテ・省無駄)▽大阪市長賞=東芝ライテック(「E―CORE」LEDダウンライト6000シリーズ)
▽関西電力社長賞=関電工(省エネ型無瞬断高速電源切換器)▽関西電気保安協会理事長賞=テンパール工業(Iorテスター・型名LT―3)▽日本電設工業協会会長賞=日東工業(PHV・EV用充電スタンド)▽電設協省エネ貢献賞=日置電機(パワーアナライザ3390)▽電設協技術向上賞=九電工(ストレインロッド・間接活線用張線器)▽電設協電工促進賞=ジェフコム(セードキャッチャー・ランプチェンジャー)▽電設協安全対策貢献賞=きんでん(火の粉養生装置・スパークタワー)

渡辺電機工業、小売り・流通業向け小型電力監視装置を発売
日刊工業新聞Newsウェーブ21 6月14日

 渡辺電機工業(東京都渋谷区、渡辺秀禧社長、03・3400・6141)は、小型電力監視装置「WTMシリーズ」を18日に発売する。1台で電力などの計測、データ管理ができる。また、複数拠点を遠隔監視する場合に、各拠点で固定IPアドレスを取得せずともデータ収集ができるため、低コストで電力監視できる。価格は8万4000―9万8700円。小売り、流通業向けに提案し初年度2000台の販売を目指す。
分電盤の各ケーブルにセンサーを接続。センサーをコネクターで本体につなぎ使用する。2系統6回路、単相2線の場合は12回路の電力計測ができる。アナログ入力付きタイプでは、電力のほか水、ガスの流量や温度、湿度などの計測も可能。
本体内にウェブサーバ機能を内蔵し、LANケーブルでパソコンにつなぎ、特別なソフトウエアを使わずに使用状況の簡単な監視や設定ができる。外形寸法は幅75ミリ×高さ120ミリ×奥行き66ミリメートルで重量は約350グラム。ブレーカーサイズとすることで、分電盤内に収納できるようにした。
同社は1940年創業の計測制御機器メーカー。これまで、大型工場や大型ビル向けに電力監視システムを提供してきたが、改正省エネ法に対応し、コンビニエンスストアやファミリーレストランなどフランチャイズチェーンや、中規模企業をターゲットにした製品を投入した。監視装置のほか、管理分析ソフト「エコリアル」も提供している。

パナ電工、住宅用EV充電コンセント
日経産業新聞 6月11日

 パナソニック電工は10日、住宅の外壁に取り付けられる電気自動車(EV)向けの充電用コンセントを21日に発売すると発表した。EVやプラグインハイブリッド車など環境対応車は今後普及が見込まれている。戸建て住宅向けの充電機器を早期に投入することで、2012年度に年間20万台を販売。新築向けに3割のシェア獲得を狙う。
プラグに付いた突起がEVなどのコンセントカバーの内側に引っかかることでロックがかかる仕組み。片手でも抜き差しがしやすい。価格は100ボルト用が3255円、200ボルト用が3675円。色はホワイトシルバーとシャンパンブロンズの2色をそろえた。工事費は100ボルトの場合、2万〜3万円となる見込み。
公共施設や企業の駐車場向け充電スタンド「ELSEEV(エルシーヴ)」も同日発売する。

杉原エス・イー・アイ、電力消費、8ヵ所同時測定――導入コスト半分
日本経済新聞 6月10日 地方経済面 群馬

省エネ用システム
電子機器メーカーの杉原エス・イー・アイ(群馬県伊勢崎市、杉原俊夫社長)はオフィスや工場で最大8カ所の電力消費量を一元的に測定・分析できる省エネ用のシステムを開発した。6月中にも受注を始める。従来の1カ所ずつ装置を設置するシステムに比べて導入コストが半分程度で済むという。少ない投資で省エネに取り組みたい中小企業の需要を開拓する。
開発したシステムの名称は「8ch電力計測ユニット」。ブレーカー単位で数えて最大8カ所の電力消費量を同時に計れるのが特徴だ。分電盤に取り付け、計測したい部屋や設備などにつながる電線と接続して用いる。これまで複数の場所を計測する場合は個別に測定器を取り付ける必要があったが、新システムなら1台に集約できる。
計測データは無線でパソコンに送り、専用ソフトウエアで消費量の推移をグラフ表示する。電源は単3電池を使い、通信回線などの電気工事も不要。計測地点が8カ所を超える場合はシステムを複数連結して対応する。大規模なシステムを必要としない中小企業向けに1セット約20万円という低価格に設定した。
オフィスの場合、部屋ごとの電力消費量をリアルタイムで把握することで、無駄な使い方をしている場所を洗い出すことができる。工場では工作機械など設備ごとの電力消費を比較し、効率的に稼働しているかどうかをチェックするといった使い方も可能だという。
企業に対してエネルギーの使用効率改善を促す改正省エネルギー法が4月に施行されるなど、産業界は省エネの一層の徹底が求められている。杉原SEIは新システムの利点として「社内の電力消費をきめ細かく点検することで、エネルギーを効果的に節約することができる」(システム開発部)と強調している。

●2010.06.07更新
「非CHAdeMO」動きが活発化 EV給電方式で思惑交錯
電気新聞 6月7日

 東京電力やトヨタ自動車が参画するCHAdeMO協議会の発足により、「日本標準」が確立された観のある電気自動車(EV)への給電方式。日産自動車が自動車メーカーとして初めて同方式による急速充電器の投入と販売網への配備を発表するなど成果も具現化しつつある。その一方で「超急速充電」を掲げるJFEエンジニアリングや「電池交換式」を推進する三菱重工業など同方式の枠にとどまらない技術開発も活発化している。
◆“日本標準不一致”に懸念も 超急速充電
「充電に30分もかかっていたのでは、EVの未来はない」。3分で50%充電するという「超急速」をぶちあげ業界を騒がせたJFEエンジニアリング総合研究所開発企画部の石川洋史部長・理事は、「本格普及にはガソリン車と対等に戦える利便性が必要」と強調する。リチウムイオン電池を充電機に内蔵するというアイデアは革新的だが、「超急速」の実現は出力を250キロワットとするという極めてシンプルなものだ。
事業化へ向け関門となるのが、定格出力50キロワットと規定した「CHAdeMOプロトコル」との兼ね合いだ。「熱は50キロワットより生じることは間違いない」と認めた上で、許容範囲内であり電池劣化カーブにも影響しないと話す。「安全」が経営の根幹となる電力会社と自動車メーカーの推進する規格ということで、「かなり大きな裕度を見積もって設定しているのではないか」とその調整に期待をかける。
しかし、CHAdeMO協議会は「普及を優先させたい」という姿勢から規格調整に消極的とみられる。JFEエンジでは交渉を続けつつ、実績の確立を求め「中国など海外での展開も」と是が非でも事業化にこぎ着けたい考えだ。
一方電池交換式も動きを活発化させている。4月に東京・虎ノ門で米ベタープレイスの主導で開始したEVタクシーの実証実験がそれ。同社は電池交換式EVビジネスモデルを世界中で展開している米国のベンチャー企業で、車体は1980年代の第1次ブームからEV開発に取り組む東京アールアンドデーが日産の市販車を基に製作した。
日本での実績づくりの足がかりをつかんだベタープレイスだが、大手メーカーとの協業が課題。日産・ルノー連合と提携を結んでいるものの、日産はCHAdeMO方式急速充電器の製造に踏み切るなど、最近は距離の広がりが指摘される。
◆電池交換式
そうした電池交換式の強力な援軍となりそうなのが三菱重工だ。ベタープレイスのタクシー発車式にも参加した福江一郎副社長は、先週3日の事業説明会で電池交換式バスを13年までに市場投入することを表明した。電池交換式は、長距離輸送を組織的に行うトラックや、非電化鉄道路線で気動車の代替となるレールバスなどと親和性が高い。鉄道を含む幅広い交通インフラとリチウムイオン電池の両事業を展開する同社にとって将来性のある方式であり、強力に推進していく方針だ。
各陣営のこうした動きに対し「オールジャパン体制」のほころびを懸念する声がある。その一方、化石燃料車でもガソリン、軽油、液化石油ガス(LPG)車がそれぞれの長所を生かしながら技術発展を図ってきたことを例に「開発競争を展開することが技術力を高める」との意見もある。規格の国際標準化議論とあわせて、これら国内の技術開発動向も注視する必要がありそうだ。

内外電機、補助金対象のEV用充電スタンド発売
日刊工業新聞 6月4日

 内外電機(大阪府東大阪市、丹羽一郎社長、06・6783・3361)は、電気自動車(EV)用充電スタンド「エレナージプラス」を月内にも発売する。スタンド内に充電ケーブルを収納できるようにしたことで、導入費用の半額が交付される充電設備設置費補助金の対象商品として認定を受けた。価格は30万円。2010年度100台の販売を狙う。
100ボルト・200ボルトの普通充電機を備え、自治体や商業施設など公共空間向けに提案を進める。充電に深夜電力を活用するためのタイマー制御や電力使用量のメーターもオプションで搭載できる。
同社のエレナージは漏電対策を施した上で、機能を絞り込んだことで低価格に抑えた充電スタンド。従来品はケーブルが外付けで価格は18万円だった。エレナージプラスは補助金の認定を受けたことで、さらに安価に導入できる。

新日石、発電モデル住宅の実証実験−システム別CO2減の効果探る
日刊工業新聞 6月4日

 新日本石油が一般住宅で二酸化炭素(CO2)排出ゼロ(カーボンフリー)の達成を目指し、発電モデル住宅「創エネハウス」(横浜市港北区)の実証実験を進めている。2009年夏、社内公募で選ばれた社員の家族が2週間ずつ順番に住んだところ、夏場には集熱効果が高い太陽熱温水システムを利用する方が節約できることが分かった。この住宅では売電量や買電量、電力使用量や料金までも数字で“見える化”し、住人が省エネを意識するきっかけとなっている。 
創エネハウスは木造軸組工法の2階建て、延べ床面積160平方メートルの4LDK。家庭用燃料電池「エネファーム」や定格出力5・8キロワットの太陽光発電、太陽熱温水システムなどを導入した。一般住宅から年約6トン排出されるCO2を90年比で半減し、将来的にはカーボンフリーを目指す。
創エネハウスの見える化の中核技術となるホームエネルギー管理システム(HEMS)は、NECと共同で作りあげた。住宅内でエネルギーを消費する家電や給湯機器を分電盤でつなぎ、住人が部屋ごとの電力消費状況を監視できる。
高効率石油給湯器「エコフィール」はノーリツやサンポット(岩手県花巻市)、エアコンは東芝にプロトコル(通信手順)を開示してもらい、新日石ブランドのエネファームも加えた3製品でオン、オフの制御ができるまでに完成度を高めた。
屋内に設置したHEMSの画面を見れば、どの部屋で電気をどのくらい消費しているかが一目で分かる。エネルギーの“見える化”により省エネ意識を高める狙いだ。
また、子どもたちが楽しく省エネに取り組めるよう画面に登場するゴリラのキャラクター「エネゴリ君」の表情や行動にも工夫を凝らした。
実験では、太陽光発電とエネファーム、蓄電池を組み合わせた4人家族の場合、1週間目のCO2排出量は1日当たり12キログラムだった。この結果を基に東京大学と日本女子大学の専門家が省エネ提案を行った上で2週間目を過ごすと、同8・8キログラムに減った。
一方、太陽光発電とエコフィール、太陽熱温水システムを組み合わせて実験した別の4人家族は、1週目の排出量が同9キログラム、2週目が同4・2キログラムまで減少した。これは90年時の一般家庭の1日平均排出量16キログラムを約26%まで縮小できたことになる。夏場は集熱効果が高い太陽熱温水システムの利用が効果的なことが分かった。新日石は「今後も実証実験を進め、より効果的なエネルギー機器の組み合わせを模索する」(宇田川博文小売販売本部ホームエネルギー部長)考え。
さらに、HEMSの普及には家電メーカー各社がプロトコルの標準化に取り組み、統一する必要があるなど課題も多い。
まずはCO2削減効果がどのくらい得られるか。将来のHEMS商品化・販売に向けて、夏冬も実証実験を継続してデータ収集を進める。

太陽電池3年で首位に、パナソニック、三洋と協業、パナ電工の販路活用――来月発売
日経産業新聞 6月1日

  パナソニックは31日、2009年末に子会社化した三洋電機の太陽電池を7月に発売すると発表した。三洋との協業第1弾となる。パナソニック電工の住宅建材の販路や販売ノウハウをフル活用し、12年度に国内シェア首位を目指す。配電システムなどほかの省エネ商材と一括販売できるなど、グループとしての強みを生かせるかが、目標実現のカギになる。
三洋が製造する「HIT太陽電池」をパナソニックのブランドで発売する。パナ電工の工務店や電気工事店、パナソニックの家電量販店といった国内の販路に売り込む。
三洋の09年度の国内販売量は約13万キロワットだったが、12年度にグループで45万キロワットに高める。09年度の国内シェアは20〜22%で、約40%のシャープや京セラに次ぐ3位だったもようだが、12年度に35%に高めて首位に躍り出る考え。
12年度の販売量の半分をパナソニックブランドで稼ぐ方針で、その約6割はパナ電工の販売分となる。
パナ電工は住宅用照明器具やスレート瓦などの国内最大手メーカー。工務店や電気工事店、販売店などのチャネルは間接的な取引関係も含めると約12万8000店ある。これらの店舗にカタログを置いたり、パナ電工の社員が施工指導をしたりして顧客を囲い込む。
さらにパナ電工は発光ダイオード(LED)照明器具、太陽光発電対応の分電盤などでも国内首位。直流を交流に変換する際の電気ロスを軽減できる次世代型の省エネ配電システムなども手がけ、こうした商材とのセット販売により省エネ需要を開拓する。「単品ではなくシステムに組み上げることで競争力を高める」(パナ電工の井戸正弘常務)戦略だ。
一方、パナソニックも地域専門店や家電量販店など全国約2万1000店の販売網を活用する。生産面ではパナソニックの生産革新チームが三洋の二色の浜工場(大阪府貝塚市)に入り、コスト削減にあたっている。
国内市場は拡大基調の一方で、中国企業製などの輸入品のシェアが1割を超えるなど競争も激化している。販売、生産面で3社がうまく連携できるか、パナソニックのグループ力が試される。
パナソニック・ブランドで発売する太陽電池の概要      
▼製品概要      
製品名   HIT215   HIT210
変換効率(モジュール)   16.8%   16.4%
希望小売価格(1枚あたり、税込み・工事費別)   15万6450円   15万150円
▼特徴      
○モジュール変換効率として世界最高水準の16.8%を達成(HIT215)      
○結晶系太陽電池に比べ夏場の高温下での出力を約10%向上      
▼販売戦略      
○家電量販店、電気工事店など約15万店の販売網を活用      
○施工店を2012年度までに5000店に拡大      
○販売店など181拠点を活用し10年間の保証制度を導入

●2010.05.31更新
電気を操る進化する部品群(上)ロス、直流化で軽減―家庭でも安全制御
日経産業新聞 5月31日

 大量の電気を使うデータセンターなどで省エネルギー対策の研究が進んでいる。家電や自動車などでも省エネ性能が製品を選ぶ重要な決め手になりつつある。「電気を無駄なく使いたい」という企業や消費者の思いを支えるのが電気を操るための部品群だ。地球環境問題への関心が高まるなか、電気を効率的に使うために進化する陰の主役たちの動きを追った。
東京都豊島区にある元電話局の3階建てビル。目立つ看板もなく遊休施設のような建物の中で最先端のデータセンターの実用化に向けた研究が進む。屋内にあるのはNTTファシリティーズの先端研究所が設置した400ボルトの高圧直流で制御するデータサーバーと高電圧直流電源装置。電力会社からの交流の電気を高圧直流に変換して、効率よく使うのが狙いだ。
直流化のカギを握る部品として採用されたのが高電圧に対応した直流コンセント。富士通コンポーネントが世界に先駆けて昨年開発した。
電圧が波形に変化する交流は機械的にオンオフできるが、一定の電圧がかかり続ける直流は機械的に電流を切るとショートや火花が散るなどの危険がある。富士通コンポーネントは内部に2個のコイルを使い構造を工夫した部品を開発することで、こうした危険を解消した。今後は小型化を進め、家庭向けでも需要拡大を見込む。
「(データセンターの)運用効率を約20%上げることができる」。NTTファシリティーズのパワーシステム部門の広瀬圭一主幹研究員は研究の狙いをこう話す。通常は最低3度必要だった直流と交流との変換を1度だけに減らすことで変換時の損失を削減。直流で無駄なく使う取り組みを加速する。
東北大学青葉山キャンパス(仙台市)に3月末、出現した敷地面積約1千平方メートルの研究棟「エコハウス」。現在約20人の研究者や学生が取り組む、太陽光パネルでの発電から家電機器などに運ぶ給配電まですべてを直流でまかなおうとする実証実験にも最新の部品が生かされている。
分電盤や照明のスイッチなど見た目は家庭にあるものと変わらないが、実は国内初の家庭用「直流スイッチ」と「直流分電盤」。電気をオンオフする基幹部品として次世代のスイッチ部品、半導体のスイッチング素子「フォトモスリレー」が使われている。
LED(発光ダイオード)の光信号でフォトモスリレーのオンオフを制御。機械的に回線を切るのとは異なり、直流の切断などを安全に扱えるのが特徴だ。
「電気を直流のまま制御する分野は家庭向けではほとんど開発が進んでいなかった」。開発したパナソニック電工のパワーエレクトロニクス研究室の小新博昭氏はこう話す。「小型・安全性の確保など技術課題も多いが開発しがいもある」と、小型化やモジュール化にも取り組む考えだ。
TDKも「直流社会」に向けて動き出した。4月末に秋田県大潟村で始めた地域スマートグリッド実験に秋田大学などとともに参加。系統と蓄電池間で電気をやりとりする双方向コンバーターと呼ぶ電源部品の開発に取り組んでいる。
従来型の双方向コンバーターに比べて「入出力する電圧・電流の値を細かく設定でき、全体で見た電力の利用効率を引き上げられる」(デバイス開発センターの広川正彦主査)。実験結果を踏まえて、3年以内の実用化を見込む。
直流を安全に扱うことを目指して、動き出した様々なプロジェクト。「こぼさず使う」社会の実現は目前に迫っている。

JECTECが屋内直流給電でセミナー “DCハウス”など紹介
電気新聞 5月31日

 電線総合技術センター(JECTEC)は28日、「屋内直流給電の技術動向」をテーマとしたセミナーを都内で開催した。セミナーには、会員の電線メーカーを中心に約50人が出席。省エネ性などで注目が高まっている直流給電について、データセンターなど情報通信分野や住宅分野での開発・実証の動向を説明した。
セミナーでは冒頭、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の酒井清氏が、直流給電に関連する政策やプロジェクトについて解説した。グリーンIT(情報技術)プロジェクト内のデータセンター電源システム直流化の技術開発のほか、低電圧の住宅内直流システムの可能性を検討する「DCハウス」実証事業や、ゼロ・エミッション・ビル(ZEB)事業の概要などを紹介した。
また、NTTファシリティーズの廣瀬圭一氏は、NTTグループが進めるICT(情報通信技術)システム向け高圧直流給電について講演した。交流に比べ電力変換ロスが少なく信頼性も高いこと、従来の低圧直流給電に比べケーブル本数を大幅に削減できることなどの利点があり、10年度内には事業導入する予定とした。
また、普及への課題として、電圧などの国際標準化の必要性を強調した。
最後に、シャープの中川泰仁氏がオール電化や高電圧直流給電、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)、太陽電池などを導入し、二酸化炭素(CO2)排出ゼロ化を目指す「DCエコハウス」について紹介。直流用のコンセント・プラグや分電盤などの開発状況も説明した。

[特集]2010電設工業展26日に大阪で開幕 環境関連の最新技術が多数登場
電気新聞 5月26日

 日本電設工業協会(会長=林喬・関電工会長)が主催する電設資材の展示会「2010電設工業展」が、きょう26日から28日までの3日間、大阪市住之江区のインテックス大阪で開かれる。東京と大阪で通算58回目の開催となった今回は、会員・非会員合わせて174社・団体、454小間の出展となった。前回08年の大阪開催と比べ19社・団体、60小間の減少となったが、前々回06年と同規模の開催となった。恒例行事の製品コンクールには40社が出展。LED(発光ダイオード)照明や新エネルギー関連の製品が着実に増加している。
◆内外の174社・団体が出展 商談や情報交換の場にWEB展示も同時開催
◇エコライフ
電設工業展の展示テーマは「進めようエコライフ! はぐくもう快適環境!」。環境関連の新製品や技術を中心に、出展者と来場者との商談や情報交換の場を提供する。出展企業のうち、新規出展企業は24社、海外企業が7社。海外は台湾、韓国、インド、タイの企業だ。
「2010電設工業展」は5月26〜28日の3日間、大阪市住之江区のインテックス大阪で開催する。東京と大阪で交互に開かれており、今回で通算58回目の開催。
特別催事では、電設協と後援9団体が賞を設ける「製品コンクール」を実施する。出展者プレゼンテーションセミナーでは、出展企業が展示だけでは表現しきれない最新技術や新製品を紹介。1社30分程度のプレゼンテーションを行う。
◇特別講演会
特別講演会では東京大学特任教授・工学博士の進藤勇治氏が「新エネルギーの将来展望・国際動向と日本の取り組み」を解説。太陽光発電や風力発電など新エネルギー関係の今後の動向、環境先進国である北欧諸国の取り組み、国内では新政権での「90年比CO2(二酸化炭素)排出25%削減」にどう取り組むかなどについて講演する。
例年通り、出展者プレゼンテーションセミナーやインターネット上での「WEB電設工業展」も実施する。会期は3日間と限られているため、事前に「WEB電設工業展」へアクセスし、開催前の会場配置や出展者、製品の知識を得ることができる。開催後も出展製品の閲覧やコンタクトも可能。出展者と来場者のコミュニティーの機会が広がるとみられる。
このほか、来場者に会場全体を回ってもらう工夫として、昨年の東京開催から始めた「抽選スタンプラリー」も行う。会場内5カ所に設置されたポイントで配布されたスタンプラリー券にスタンプを押すと抽選に参加でき、電気製品などが当たる楽しみも味わえる。
◇環境に配慮
電設工業展実行委員長の八幡欣也・サンテック社長は開催に向け「LED(発光ダイオード)照明や太陽光発電システムなど、最新技術にスポットを当て、CO2削減対策がよく見える展示会にしたい」と抱負を示した。
電設工業展の企画・展示担当小委員会によると、出展傾向として地球温暖化対策や省資源など環境に配慮した製品・技術の出展が年々増加傾向にあるという。 
◆グリーン電力を活用 CO2約12トンを削減
今回の「2010電設工業展」では、会期中の会場の使用電力についてグリーン電力証書を活用する。証書はバイオマス発電による証書発行事業を手がける九電工から購入。これまでの開催実績から3日間の会期で使用電力量は4万キロワット時になるとみられ、再生可能エネルギーの発電による証書の環境価値を通じておよそ12トン分の二酸化炭素(CO2)を抑制する。
電設協事務局では、大阪市のインテックス大阪で開いた前回と前々回の電設工業展の実績を基に使用電力量を算出。26〜28日の3日間で4万キロワット時を使用すると見込んだ。関西電力から購入する電力のCO2排出係数を使い、会期中のCO2排出量を約12トンと計算した。
九電工は熊本北部浄化センターのバイオマス発電設備で発電した電力の環境価値を証書として購入。電力とは別に証書を販売する。代金は同社による新エネルギー開発などの資金に充てられる。
電設協事務局ではこのほか、主催者の展示コーナーの照明用光源にLED(発光ダイオード)電球を使用し、地球環境に配慮した展示をPRする。東芝ライテックがLED電球「LEL―BR9N/F」(消費電力9ワット)を提供する。
◆製品コンクール 6社が初参加
電設工業展の併催行事で新製品の技術力を競う「製品コンクール」には今回、40社が参加する。うち6社がコンクール新規参加となった。配電線設備、工具・資機材、電灯や通信、計測制御などが中心だが、LED(発光ダイオード)照明やエネルギー管理システムなど環境関連の出展もみられる。
表彰は国土交通大臣賞、経済産業大臣賞、環境大臣賞、中小企業庁長官賞、労働安全衛生総合研究所理事長賞、大阪府知事賞、大阪市長賞、関西電力社長賞、関西電気保安協会理事長賞、日本電設工業協会会長賞が選定される。
コンクールへの出展は、1社または1グループから製品1点ずつ。6月11日に表彰委員会が入賞製品を発表する。表彰式は7月1日にラマダホテル大阪(大阪市北区)で行われる。
[日本電設工業協会会長・林喬氏]
◆環境負荷低減の主役に「エコ」テーマに多数出品
現在の日本経済は、海外経済の改善や経済対策の効果等を背景に持ち直し基調にありますが、建設業界全体における建設投資の減少や受注競争の激化で、建設産業にとっては依然として厳しい状況が続いております。そのような中で、本年の電設工業展には174社もの多くの企業からご出展をいただき、このように盛大に開催することができますことを、誠に喜ばしく存じております。
今年の電設工業展は「進めようエコライフ! はぐくもう快適環境!」という「エコ」をテーマとしております。今回の出品傾向を見ますと、このテーマに見合った省エネルギーや再生可能エネルギーに関する製品が多数出品されております。今年は改正省エネ法が施行されるなど、わが国が低炭素社会への移行を強力に推し進めていく中で、電気設備業界が環境負荷低減の中心的役割を担っていかなければならないものとあらためて実感しているところです。
当協会は二酸化炭素(CO2)削減に貢献するべく、今回の電設工業展に資源エネルギー庁が勧める「グリーン電力証書システム」を導入することにいたしました。電設工業展期間中に使用される約4万キロワット時すべての電力を対象としております。排出係数に換算すると、約12トンものCO2削減につながります。
主催者コーナーで使用するスポットライトについては、消費電力の少ないLED(発光ダイオード)ランプを使用し環境負荷低減を図るほか、関係団体をはじめとしたご協力により、再生可能エネルギーの一部を紹介するパネル展示を行うなど、今年のテーマに合致したさまざまな取り組みを行っており、今後も継続していきたいと思っております。
今年で49回目となる「製品コンクール」には40社の製品が参加していますが、各社の技術力を競い合っていただき、優秀な製品には10の賞を用意しております。
電設工業展に先立ち5月1日から出展各社の製品情報や企業情報を公開している「WEB電設工業展」や、「新エネルギーの将来展望」をテーマとする「特別講演会」の開催、各社の最新技術を紹介する「出展者プレゼンテーションセミナー」、スタンプラリーによる抽選など、出展関係者や来場者の方々にとって興味のある企画を実施することとしております。
当協会が運用しております「電設資材電子カタログ」(JECAMEC)の体験コーナーも設けております。半年で約100万回アクセス数が増加しており、ちょうどこの会期中に、アクセス数600万回を達成しようというところです。
本日から始まる3日間に、たくさんの方々がご来場いただくとともに、本イベントが成功裏に終わることを期待しております。
◆製品コンクール出展社 
▽アイホン=IPネットワーク対応テレビドアホン
▽朝日技研工業=省エネGCライト
▽因幡電機産業=らくらく分電盤(省施工・省メンテ・省無駄)
▽因幡電機製作所=高効率LED防犯灯LEDIX ACERAシリーズ
▽遠藤照明※=LEDZ2(LEDを光源とした照明器具シリーズ名称)
▽音羽電機工業=リセットブレーカシリーズ
▽河村電器産業=電子式配線用遮断器eM―BREAKER
▽関電工=省エネ型無瞬断高速電源切換器
▽九電工=ストレインロッド(間接活線用張線器)
▽共立電気計器=デジタル絶縁・接地抵抗計KEW6022/6023
▽きんでん=火の粉養生装置『スパークタワー』
▽三工社=踏切警報灯(全方位)
▽三和電気計器=I0rリーククランプメータ「I0R100」
▽G・システム※=脚立の転倒防止具
▽ジェフコム=セードキャッチャー・ランプチェンジャー
▽篠原電機=スペースヒーター(ミニマムタイプ)
▽昭電=JISクラス2SPD「ASLETE(アスリート)APNシリーズ」
▽新生テクノス※=RFIDタグ持込工具管理システム
▽タケモトデンキ=電力量変換器(TWPシリーズ)
▽中電工=VCT取替装置
▽DXアンテナ=屋外用分配器シリーズ(2分配器2DB1Cはじめ6機種)
▽テンパール工業=I0rテスターLT―3型
▽東芝ライテック=「E―CORE」LEDダウンライト6000シリーズ
▽トーエネック=PD線用皮剥ぎ器「PDストリッパー」
▽西日本電線=LED照明器具直結コネクタ
▽日油技研工業※=サーモスプレー
▽日東工業=充電スタンド
▽日本アンテナ=電波時計向け受信システム
▽長谷川製作所※=仮設工事用非常灯LEDポールランタン
▽長谷川電機工業=直流漏電検出システム
▽日置電機=パワーアナライザ3390
▽藤井電工=屋根上作業用墜落防止機材
▽フルーク=ワイヤレス・ディスプレイ・デジタル・マルチメーターFluke―233
▽マスプロ電工=映像・音声確認機能付デジタルレベルチェッカーLCV2
▽マテックス=LLFAテープ
▽マルチ計測器=LIVE INSULATION TESTER MLIT―1
▽美貴本=携帯型雷探知器
▽三菱電機=三菱ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器WS―Vシリーズ
▽ミノル工業※=ダウンライトMバーカッター(MDC―125)
▽ムサシインテック=デマンド監視モニターD―call3(USBメモリ対応)
※は製品コンクール新規参加

大阪府、エコカー普及組織を31日設立
日刊工業新聞 5月25日

 大阪府は24日、電気自動車(EV)など多様なエコカーの普及取り組みを推進する官民協働組織「大阪エコカー協働普及サポートネット」を31日付で設立すると発表した。メンバーは小河保之副知事をはじめ、大阪市や堺市、近畿運輸局など。企業からは自動車や電池、充電器メーカー、駐車場関係など計25社が参加する。
31日に大阪市中央区のさいかくホールで設立総会を開き、今後のスケジュールや活動方針などを決める。
車関連メーカーは、トヨタ自動車やダイハツ工業など計8社、充電器は新日軽と、豊田自動織機、日東工業、パナソニック電工の4社、電池メーカーはGSユアサ、駐車場関係では日本駐車場サービスがそれぞれ参加。経済団体では大阪商工会議所などが加わる。事務局は府の環境農林水産部交通環境課(06・6944・6717)に置く。

●2010.05.24更新
昭電、雷から通信機器を保護する対策製品を来月発売
日刊工業新聞News ウェーブ21 5月24日

 昭電(東京都墨田区、太田光昭社長、03・5819・8373)は、落雷から通信機器や電源設備を保護する雷サージ(過電圧)防護デバイスの新シリーズを6月中に発売する。電源盤や分電盤に設置し、電源線より侵入する雷サージから通信機器を守る。ブレーカー内蔵の上位機種「ASLETE(アスリート)APNシリーズ」2機種は価格5万円から、最低限の機能に抑えた低価格の「アスリートPNシリーズ」6機種は同2万円から。各シリーズとも年間1万台の販売を目指す。
APNシリーズは、業界初のブレーカー(遮断容量10キロアンぺア)を内蔵することで省スペース化を進めた。地上に逃がす雷サージの最大放電電流は20キロアンぺア。
PNシリーズはブレーカーを別途取り付ける必要がある。最大放電電流を10キロ―20キロアンぺアに抑えて同社従来品より価格を約3割引き下げた。
ゲリラ豪雨など激しい雷雨が近年多発する中、雷害対策製品の品ぞろえを増やし、企業の安全・安心投資を促していく。

電設工業展 グリーン電力を使用/電設協
電気新聞 5月20日

 日本電設工業協会(会長=林喬・関電工会長)は、26日から大阪で開く「2010電設工業展」で、会期中の会場の使用電力についてグリーン電力証書を活用する。証書は、バイオマス発電による証書発行事業を手がける九電工から購入。これまでの開催実績から3日間の会期で使用電力量は4万キロワット時になるとみられ、再生可能エネルギーの発電による証書の環境価値を通じておよそ12トン分の二酸化炭素(CO2)を抑制する。
◆九電工から証書購入
電設協事務局は大阪市のインテックス大阪で開いた前回と前々回の電設工業展の実績を基に使用電力量を算出。26〜28日の3日間で4万キロワット時を使用すると見込んだ。さらに、関西電力から購入する電力のCO2排出係数を使い、会期中のCO2排出量を約12トンと計算した。
電設協は会場の使用電力を関電から購入するがCO2の排出抑制を九電工から購入した証書によって相殺。九電工は電設工事業者として唯一、グリーン電力証書発行事業者に認定されている。九電工は熊本北部浄化センターのバイオマス発電設備で発電した電力の環境価値を証書として購入。電力とは別に証書を販売する。代金は同社による新エネルギー開発などの資金に充てられる。
電設協事務局ではこのほか、主催者の展示コーナーの照明用光源にLED(発光ダイオード)電球を使用し、地球環境に配慮した展示をPR。東芝ライテックがLED電球「LEL―BR9N/F」(消費電力9ワット)を提供する。

中部空港に車用充電機 利用者向けに全国初
中日新聞 5月18日 朝刊

 中部国際空港(愛知県常滑市)は17日、家庭用電源で充電できるプラグイン・ハイブリッド車や電気自動車用の普通充電スタンド一基を導入し、空港利用者用の駐車場に設置した。顧客向けの充電スタンドが空港施設内に設置されたのは国内で初めて。
開発メーカーの豊田自動織機(愛知県刈谷市)や日東工業(同県長久手町)による充電スタンドの実証実験も兼ねており、利用状況のデータを今後の商品開発に役立てる。
充電スタンドの利用には予約が必要だが、料金は通常と同じ(4時間までは1時間当たり300円、4〜24時間は一律1500円)で、電気代はかからない。予約料金は一回につき1000円。ただし低公害車割引で合計額から300円が差し引かれる。
充電に必要な時間は電気自動車で5〜10時間、プラグイン・ハイブリッド車で1〜2時間程度という。
中部空港会社は同日、トヨタ自動車の「プリウス・プラグイン・ハイブリッド車」を社有車として1台導入。記念式典には空港会社の川上博社長やトヨタの小原靖史常務役員、豊田自動織機の関森俊幸専務らが出席した。

●2010.05.17更新
JFEエンジがEV充電器市場に参入 Lib内蔵型を投入
電気新聞 5月17日

 JFEエンジニアリングは、10年度内に電気自動車(EV)向け急速充電器を発売することを明らかにした。大容量、高出力リチウムイオン電池2種を内蔵することで、導入・運用コスト低減を図っていることが特徴。さらに同社では、搭載するリチウムイオン電池の高出力性能を生かし、3分で50%充電が可能な「超急速」タイプも並行して開発。今後自動車メーカーなどと調整を進めて、早期の市場投入を目指す。
◆Lib内蔵型を投入
同社が開発を進めているのは、急速と超急速の2タイプ。急速型は低圧受電した電力をいったん大容量リチウム電池に蓄え、高出力タイプのリチウム電池を通じてEV側に電力供給する。系統電源の電圧を利用する先行他社製品と異なり、受電設備への初期投資が不要で、夜間電力を活用することができる。高圧受電契約をする必要がないため、運用コストも低減できる。
大容量電池はカートリッジ形式で、需要(使用頻度)に応じて増設が可能。装置の大きさは他社と同程度となる見込み。東京電力やトヨタ自動車が推進する「CHAdeMOプロトコル」に完全準拠し、出力は50キロワット。充電時間も他社製品と同程度となる。
超急速型は急速型と基本的に同じ構造だが、高出力リチウム電池の性能を生かし、出力を250キロワットとする。3分で50%充電が可能となり「ガソリン車並みの利便性を確保できる」(同社総合研究所)としている。現在、安全性についての実証試験を行っており、EV側の電池劣化カーブにはほとんど影響ないという。
ただし、CHAdeMOプロトコルでは定格出力を50キロワットとしており、すでに市販化されている三菱自動車のEV「i―MiEV(アイミーブ)」などでは使用できない。同社では早期の市場投入へ向けて、「関係各社と話し合いを進め、規格の調整をお願いしたい」としている。

EV充電設備設置事業者に補助受け付け開始/東京都
電気新聞 5月17日

 東京都はきょう17日から、都内に電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の急速充電設備を設置する事業者に対する補助の受け付けを開始する。補助金額は急速充電設備本体(工事費は除く)の約4分の1で、上限額は87万5千円。国の補助制度との併用も可能で、出力50キロワットの1台350万円程度の設備に対して、国の補助と合わせると約230万円の補助が受けられることになる。
応募条件は補助金を使って設置した設備を5年以上無料開放すること。予定数量は33基。募集期間は11年2月14日まで。
都は09年度から、EVの普及促進プロジェクトの一環として急速充電器に対する補助のほか、都内の中小企業を対象としたEV・PHEV購入の補助も行っている。今年度は通常車両との価格差の4分の1(車種により限度額あり)を補助。国の補助と合わせ400万円程度の車両に対して170万円の補助が行われることになる。11年2月14日まで受け付ける。

パナソニック電工社長長栄周作氏――アジア・エコが2大テーマ(新トップ)
日本経済新聞 5月14日

  パナソニック電工社長 長栄周作氏(60)
《抱負》「2018年の創業100周年に向け、2つの重点テーマを掲げた。1つはボリュームゾーン(普及価格帯)商品の投入によってアジア市場を徹底的に攻略すること。2つ目は快適とエコを両立した環境関連事業の育成だ。三洋電機を含むパナソニックグループとの連携も強化しながら成長にかじを切る」
「アジアで重視するのは特に中国。機能を絞って低価格化したドライヤーやシェーバーなどを10年度から順次発売する。中国にはうちのビルがたくさんあり、製造技術や生産能力は問題ない。強化しなければならないのは商品企画だ。現地の文化をよく知っている人が企画や開発をしないとヒットしない。現地の人を採用して学ばせる」
「一方、国内は省エネにつながる配電システムや発光ダイオード(LED)照明器具などのエコ関連商品で攻める。改正省エネ法の施行で需要が増える工場や店舗などの非住宅分野を中心に提案型営業を広げたい。そのため4月、顧客に直接営業する部隊も作った。これまで当社の営業は主に代理店に任せていたが、今後は当社も一緒になって取り組む。資金的に厳しい会社には販売ではなく長期レンタルという形も用意している」
「パナソニックグループ全体で取り組む創エネ、蓄エネ、省エネを一括して提供するエネルギーマネジメント事業の中で、当社は分電盤や配線器具などを手がけており、グループ各社の事業をつなぐ役割を持つ。積極的に連携し、シナジーを生んでいきたい」
《趣味》「剣道7段だが、8段に挑戦したい。当社の敷地内の道場に週に1回は顔を出すようにしている」

ながえ・しゅうさく 72年(昭47年)愛媛大工卒、松下電工(現パナソニック電工)入社。05年SUNX社長、07年松下電工常務、10年4月副社長。愛媛県出身。(6月18日就任予定)

●2010.05.10更新
内外電機、本社を移転
日刊工業新聞Newsウェーブ21 5月7日

 内外電機(大阪府東大阪市、06・6783・3361)は6日、東大阪市高井田本通の本社を同市西堤本通東1の1の1(東大阪大発ビル8階)に移転した。電話番号は従来と同じ。同時に本社にあった管理本部を大阪市中央区の新長堀診療所ビル、技術部と品質保証部は京阪奈工場(大阪府四条畷市)に移転。同社は配電制御設備メーカーで本社移転は業務効率化が目的。

日東工業、耐震性向上のサーバ収納用ラック発売
日刊工業新聞Newsウェーブ21 5月7日

 【名古屋】日東工業は耐荷重や耐震性能を高めたサーバ収納用ラック「AHシリーズ」を6月に発売する。サーバを設置する部分のスチール部材を中空形状にして耐荷重を1000キログラムにした。耐震性能も高め、震度7程度の地震でもサーバ重量で600キログラムまでなら倒れない。価格は約20万―約30万円の見込み。販売目標は月間1000台。
従来品に比べ耐荷重は400キログラム高い。標準品はフレームの接合部がアルミニウムだが、スチールにして耐荷重を1200キログラムに高めたタイプもある。さらに開口部の網目部分を増やし、熱がこもりにくくした。データセンターを大容量化するため、サーバの搭載量を増やせるラックの需要の高まりに対応した。

小水力もっと身近に 那須に東京電力栃木支店建設のウォーターパーク開園/地域
電気新聞 4月30日

 東京電力栃木支店(唐崎隆史執行役員・支店長)が建設を進めていた「那須野ケ原用水ウォーターパーク」(栃木県那須塩原市)がこのほど開園した。同パークは3種類のユニークな小水力発電設備を設置。低炭素社会実現に向けた取り組みの一環として、小水力発電を身近に感じつつ、具体的なイメージをつかんでもらえるようにした。遊歩道にはLED(発光ダイオード)照明を60灯設置したほか、パーク内の牧場から那須疎水に続く木道にも太陽光発電や風車を整備した。
同パークは日本三大疎水の一つ、那須疎水を活用しており、疎水の歴史や小水力発電の仕組みなどを学ぶことができる。環境省の09年度市民共同発電推進事業の補助金を受け、整備した。工事費は約1億5千万円で、環境省の補助金は4400万円程度とみられる。
パーク内の那須疎水を通る管理用道路には小水力発電設備を設置しており、サイフォン式プロペラ型の「ぞうさん水車」(2・2キロワット)、クロスフロー型の「カラ・コロ水車」(16キロワット)、仕掛け水車の「ガラガラ水車」(1・8キロワット)をそれぞれ整備した。
付帯設備には、遊歩道の柵を活用し、芦野石製のLED照明を整備。同パーク内の千本松牧場と那須疎水をつなぐ木道にはソーラー街路灯5基や20ワット風力発電機などを設置した。パーク分電盤には展示用の電気自動車充電装置も据え付けた。
同パークは「那須野が原西部地区田園空間博物館」のサテライト展示物としても活用。自然エネルギー教育を行っている那須野ケ原土地改良区連合とも協力する。
このほど開催した開園式には関係者約50人が出席。あいさつした栗川仁・那須塩原市長は「低炭素社会の促進に向けた自然エネルギー教育の発信基地として、新しい地域の観光資源として、東京電力の取り組みに期待している」と語った。

大阪ガス、10月から家庭向けCO2・光熱費削減支援サービス開始
日刊工業新聞 4月28日

 大阪ガスはエネルギーの見える化や省エネ行動の助言を行い、二酸化炭素(CO2)や光熱費の削減につなげる家庭向けサービスを10月に始める。同社がガス・電気・水道の使用量を自動計測し、インターネットを通じてデータを収集。顧客の使用量、時間帯、他世帯との比較、気温などを分析した上で使用傾向に合わせて助言し、具体的な省エネ行動に結び付ける。価格は集合住宅向けインターネットサービスとセットで月約1800円。10年度に5物件、1000戸の獲得を目指す。
サービス名は「エネルックPLUS(プラス)」で、新築の集合住宅を対象に売り込む。
顧客はエネルギー使用量や料金の目安、CO2排出量などをパソコンや携帯電話で閲覧できる。
エネ使用量は1時間、1日単位だけでなく、週や月単位での表示や過去のデータとの比較も可能。顧客は省エネ目標を設定し、省エネや光熱費削減の様子を確認できる。大ガス側はメールで顧客に使用量や目標の進ちょくを配信することで、省エネ行動を継続してもらう。
外出先から自動で湯ばりをしたり、ホームオートメーション規格である「JEM―A」対応の家電製品を外出先から携帯電話でオン・オフ操作する機能も含む。
ガスメーターにはパルス発信機能付きメーターを用いるほか、水道もパルス発信機能を利用する。電力は分電盤に計測ユニットを取り付けて家全体の電力を測定する。

[パネル]見学会
電気新聞 4月27日

 電気設備学会中部支部は6月24日、静岡県掛川市の日東工業掛川工場と静岡県菊川市の菊川ラボラトリの見学会を開催する。
日東工業は1948年の設立以来、配電盤を主体とした様々な電気設備や機器を開発している。掛川工場では太陽光発電設備(100キロワット)を見学する。
また菊川ラボラトリでは、主にキャビネット関連商品の性能検証や新技術に対する評価を行い、より安全で使いやすい商品に改良しているほか、試験設備を広く一般に開放して社会貢献している。
定員は40人。同業他社は参加できない。参加費は正会員3千円、賛助会員4千円、会員外5千円、学生会員1千円。申込先は、電気設備学会中部支部、TEL052(619)1721。

●2010.04.26更新
電設展で環境関連の出展増加 太陽光やEV充電器も
日刊工業新聞 4月23日

 電設資材の展示会「電設工業展」(主催=日本電設工業協会)で、地球温暖化対策など環境関連技術の出展増が鮮明になっている。
LED(発光ダイオード)照明や太陽光発電関連技術・製品のほか、省エネルギー技術、電気自動車(EV)向けの充電設備も出展される予定。出展予定の電力系電気工事会社も、新エネルギー・省エネルギーの関連技術を主要な出展内容に据える傾向にある。
5月26日から28日まで大阪市で開かれる「2010電設工業展」には、電設協会員・非会員・海外企業を含め176社が出展、454小間となった。
今回の展示会で際立っているのはLED関連製品の出展増加。電球形やスポットライト、蛍光灯などの一般照明だけでなく、道路灯や防犯灯、表示灯、工事用の非常灯、工具用のライトと適用範囲が拡大しており、非会員による出展も多い。
太陽光では、施工技術だけでなく資機材、雷害対策技術などにも関連技術が広がっている。
EV関連では、エネゲートがEV向けの給電システム「エコQ電システム」、内外電機が「電気自動車用充電装置」を紹介する。
エネルギー監視ツールの出展も出始めている。大崎電気工業のエネルギー・マネジメント・システム、河村電器産業の電力監視機器シリーズなど計測・監視機器が出展される。
電力系電工も環境や省エネをキーワードとした出展内容が目立つ。関電工がLED照明システムや太陽光発電システムを展示するほか、きんでんや九電工も省エネ・新エネ関連製品を出展する。トーエネックは太陽光の工事事例、中電工は環境・省エネ・安全をテーマに機器やシステムを紹介する。
併催行事の製品コンクールでは全40製品のうちLED照明や関連器具など5社の出展品がLED関係。省エネ型設備やデマンド監視などを含め、一定割合を環境関連技術が占めている。

日東工業、静岡・菊川工場にDCの熱対策検査設備を導入
日刊工業新聞 4月23日

 【名古屋】日東工業は菊川工場(静岡県菊川市)にデータセンター(DC)の熱対策を検査する設備「データセンター熱検証ルーム」を開設した。発熱の要因となるサーバをシステムラックに搭載した状態で稼働状態を検証、レイアウト変更や熱対策機器導入による熱対策の開発につなげる。投資額は数千万円。
同設備の広さは約100平方メートル。システムラックの配置変更、小型クーラーや気流コントロールシステムの導入などによる熱対策や省電力化の効果を検証。新製品開発にも活用する。データセンターの大型化に対応し、従来より10倍の広さがある同設備を設置した。

EV充電器設置も急速 普及後押し 夏までに県内10か所=鳥取
大阪読売新聞 4月23日 朝刊

◆商業施設にはコンセント 
米子市への電気自動車(EV)工場進出や、県のEV公用車の休日レンタル制度が今夏に始まるのに合わせ、県は市町村などの協力を得て、大山近くの駐車場など10か所にEV用の急速充電器を設置する構想を明らかにした。ホテルなど25か所には充電専用コンセントも設ける計画で、観光シーズンの夏までに整備し、EVの普及につなげる。
充電器は国道9号など幹線道路沿いや、鳥取砂丘、三徳山(三朝町)、水木しげるロード(境港市)などの観光地にも置く。1回(30分間)の充電で連続走行できるのは約130キロ(エアコン使用の場合は約80キロ)のため、15〜85キロ間隔で設置する。
コンセントはフル充電に約7時間かかるため、ホテルやショッピングセンターの駐車場に設置し、宿泊中や買い物の合間に利用してもらう。
充電器は1基280万〜620万円。コンセントは1か所約30万〜100万円。市町村や民間企業が充電器などを購入、設置すれば、国は関連費用の2分の1、県はその3分の2をそれぞれ助成する。県は今年度当初予算に1500万円を計上している。
県は1回の充電料金を無料か数百円レベルの定額に抑える方針。県環境立県推進課の担当者は「EVの早期普及のため、まず市町村の協力を得てできるだけ早く充電器を設置し、料金も安く設定して利用者を増やしたい」と説明している。

日新電機、雷保護装置の性能試験装置
日刊工業新聞 4月23日

 【京都】日新電機は22日、雷被害に対する雷保護装置(SPD)の性能試験装置を発売したと発表した。雷インパルス電流発生装置(ICG)と商用電源重畳続流試験装置で構成する。JIS規格が定める直撃雷による大電流に対応。SPDに対する影響を通常の使用状態で検証できる装置開発は珍しい。価格は仕様別に8000万円から1億円。SPDおよび分電盤など機器メーカーに向け初年度数台の販売を見込む。
発売するICGの発生電流は25キロアンぺア。重畳続流試験装置の最大電流は500アンぺア。日新電機では高電圧をかけて機器や装置の性能を検証する受託試験を04年度から実施。JIS規格制定以降、試験用にICGの開発を進めてきた。

音羽電機が大阪科学技術館に常設展示 楽しみながら雷の知識を
電気新聞 4月21日

 雷関連製品の総合メーカーである音羽電機工業(兵庫県尼崎市、吉田修社長)はこのほど、大阪市西区の大阪科学技術館(てくてくテクノ館)で雷に関する知識や避雷器などの自社製品を紹介する常設展示を開始した。同施設にはエネルギーや環境などをテーマに企業や団体が最新の科学技術を展示している。音羽電機工業が同館に展示を行うのは初めて。
同社のブースでは、ペダル式の発電機によるプラズマボールへの放電が体感できるほか、雷の種類や性質、発生の仕組みなどについてパネルでわかりやすく解説。雷接近の予測や避難方法など日常生活で役立つ知識もクイズ形式で紹介しており、小学生から大人まで楽しめるスペースとなっている。
また、避雷器と避雷針の違いなどの説明とともに、高圧配電用や一般家庭向け分電盤用避雷器といった製品を展示。雷対策の専門知識も学べる。入館は無料。平日と土曜日、第2、第4日曜日の午前10時から午後5時(日曜日は4時半)まで。

音羽電機工業はまた、愛知県半田市の「半田空の科学館」のイベントで、同社主催の雷写真コンテストの歴代入賞作品を展示している。過去7回で入賞した作品の中から約50点を展示。雷の知識を広くPRしている。展示は5月16日まで。

●2010.04.19更新
トヨタ、次世代送電網実験、EVの位置付け課題、技術共有「本気度」に注目
日経産業新聞 4月19日

 トヨタ自動車グループが今年度から電気自動車(EV)などの将来のインフラ作りにつながる実証実験に乗り出す。経済産業省は次世代送電網(スマートグリッド)の実証実験にトヨタ自動車のおひざ元の愛知県豊田市や日産自動車の本社がある横浜市など4カ所を選定した。技術の標準化を促し、将来の海外展開も見据えている。
豊田市のトヨタ本社から直線距離で北東に約5キロメートル進むと広大な空き地がある。トヨタグループの住宅販売会社、トヨタすまいるライフが分譲する宅地だ。同社は70戸を造成、トヨタの従業員向けに近く販売する。
ここが実験の舞台になる。各家庭は効率的な電力管理システムを装備するほか「プリウス」のプラグインハイブリッド車(PHV)を1台ずつレンタルする予定だ。充電施設は豊田自動織機が製造。まさに「オールトヨタ」だ。
「大都市だけで成り立つ内容で海外に売り込めるのか。地方都市でやる意義は大きい」。横浜市などを念頭に置いてか、トヨタ関係者はこう話す。
スマートグリッド熱の発信源である米国でトヨタが関与するプロジェクトも地方都市だ。「スマートグリッドが貫徹する世界初の街」とうたう米コロラド州ボールダー市。トヨタは今春、PHV10台を納入、同市での経験を豊田市にフィードバックさせる考えだ。
一方の日産は日米欧など世界各地でEVを使った実証実験を展開。トヨタに先駆けてEV発売を計画しており、陣営づくりに余念がない。
今回の実証実験は2014年度までの5年間。自動車メーカーにとっては長いようで短い時間だが、スマートグリッドの世界は様変わりするかもしれない。経産省の研究会は「次世代自動車戦略2010」で「15年ごろにはクルマとグリッドネットワークをつなぐシステムが大きく進展している可能性が高い」と指摘する。
この間にはエコカーの顔ぶれも変わる。トヨタは12年にもPHVを市販。同年には電気自動車(EV)も米国で投入する計画だ。「航続距離の観点からはPHVが次世代エコカーの現実的な解」と強調する同社だが、豊田市の実験にEVをどう位置付けるかはまだ見えない。
EVの普及をにらんだ急速充電器の仕様や車載電池から住宅への安定的な電力供給など、解決すべき課題も多い。
実証実験を担当するトヨタ幹部は「オールジャパンでやることが大事。場合によっては相互乗り入れもあり得る」と述べ、他の都市や企業と協力する可能性を示唆する。
豊田市を含めて今回選定された4地域の提案書はまだ構想段階といえる。6月に経産省に提出する「マスタープラン」で計画の細部を詰める必要がある。
エコカーで主導権争いを続ける一方、「日本代表」の筆頭としてどこまで技術共有の旗振り役を務めるのか。トヨタの本気度に関係者の注目が集まっている。

福岡・鴻臚館火災:史料30箱分焼失 外壁の配電盤付近、火元か
毎日新聞 4月17日 西部朝刊

福岡市中央区城内の鴻臚館(こうろかん)跡調査事務所が半焼した火災で、事務所内にあった中国の陶磁器や瓦などの史料が入ったコンテナケース(縦40センチ、横60センチ、高さ20センチ)約30箱分が焼けたことが、16日の市教委文化財部の調査で分かった。
また、同日現場検証した福岡・中央署などによると、事務所外側には空のコンテナケースが積まれており、外壁上部にある配電盤とその下のコンテナケースが激しく燃えていた。このため同署は、配電盤やコンテナケース付近が火元とみて、漏電や放火の可能性について詳しく調べている。
鴻臚館は飛鳥時代から平安時代、大陸からの外交使節をもてなした施設。事務所では、樹脂製のコンテナケース約500個に、同時期にもたらされ出土した中国の陶磁器や瓦などを保管。このうち30箱が火災の熱で容器が溶け、遺物と同化。ほとんどは史料として使えないという。発掘の様子を撮影した「発掘記録」ビデオテープ(10年分、約100本)なども焼けた。
市教委は11年度にも、発掘調査を始めた87年から現在までの報告書をまとめる予定だが、火災の影響で研究・調査が遅れれば、とりまとめの時期がずれ込む可能性もあるという。市教委は「研究への影響は否定できない」としている。
14日早朝には約500メートル離れた福岡城跡の「名島門」でも不審火があったほか▽昨年12月20日に名島門から約100メートルのむくの木の一部▽同21日に事務所から約100メートルの公衆トイレ裏にあった路上生活者の荷物▽今年1月2日に事務所から約50メートルのごみ箱――も焼けており、同署は関連を調べている。

エコカー充電器 購入補助機種に 豊田自動織機の2機種
中日新聞 4月15日 朝刊

豊田自動織機(愛知県刈谷市)の次世代エコカー向け充電スタンドが、経済産業省の購入補助機種に認定された。本体価格45万円のうち、最大20万円が補助される。エコカーの普及に伴い充電器市場の今後の成長は確実で、同社は積極的な事業展開を目指す。
補助対象の充電スタンドは、電気自動車やプラグイン・ハイブリッド車向けに昨年7月に発売した普通充電器。45万円の標準タイプと、管理用の電力メーターが付いた53万円のタイプが12日、対象機種に認定された。同社の充電スタンドは、内外電機(大阪)など二メーカーの製品とともに、普通充電器として初の補助対象になった。
経産省の補助制度は急速充電器を対象に昨年度スタート。本年度は急速充電器よりも価格が安く、台数増が期待できる普通充電器も対象に加わった。

EV向け低コスト充電器発売 携帯で遠隔操作も 九州電力が開発
電気新聞 4月13日

 九州電力が開発した電気自動車(EV)向け普通充電器「EVコンセント」がこのほど発売された。一般の100V防水コンセントと変わらない形状だが、サーバーとLANケーブルで接続することで通電状況や時間などを管理でき、セキュリティー機能を持つことが特徴。本体の小売希望価格は他社の普通充電器と比較して10分の1以下の水準となる3万8千円に抑え、EV本格普及を後押しする。
EVコンセントは同社総合研究所(野口俊郎執行役員・所長)が開発を進めていたもの。携帯電話から充電開始、終了操作が可能で、予約、状況確認も行える。また、消費電力量と二酸化炭素(CO2)排出量をサーバーで一括管理し、省エネルギーの「見える化」を図った。このほか周辺の温度環境監視機能を装備。漏電遮断や盗電監視機能も備え、安全性も確保した。
1台のサーバーには255機まで接続可能で、集合住宅や大型商業施設での設置を想定している。製造・販売は電子機器開発メーカー「ネオシステム」(福岡県太宰府市、元丸俊満社長)が担う。サーバーソフトの価格は、導入環境により20万〜30万円としている。

●2010.04.12更新
マンションにEV充電器 第一交通産業 北九州市で初
西日本新聞 4月9日 朝刊

 第一交通産業(北九州市)は8日、同市小倉南区で5月に販売開始予定の分譲マンションに電気自動車(EV)用の充電器を設置する、と発表した。駐車場にEV4台が同時に充電できるコンセント(200ボルト)を整備する。
同社によると、同市内の新築分譲マンションでEV用充電器を設置するのは初めて。九州でも珍しいという。EVの電力供給インフラを整備することで居住者の利便性を高め、EV普及も後押ししたいとしている。
充電器を設置するのは、近く着工する「グランドパレス ブランシェ企救丘」(233戸、2012年1月入居開始)。三菱自動車のEV「アイ・ミーブ」に充電する場合だと、約7時間でフル充電できるという。課金方式などのシステムは今後検討する。

熊本県/強引な交換や工事しないケースも…換気扇トラブル相次ぐ 県消費生活センター 注意呼び掛ける
西日本新聞 4月8日 朝刊

●昨年度、女性から8件の相談
県消費生活センターはトイレ用の換気扇の点検に訪れた業者が消費者の不安をあおって強引に換気扇の交換を迫り、代金をだまし取るケースが相次いでいると発表した。
同センターによると、2009年度の相談件数は8件(08年度は2件)で、いずれも被害者は女性。県内全域で発生しており、被害額は1件当たり2万円前後。業者は独り暮らしの世帯や昼間に1人でいる時を狙って訪問しているという。
被害にあった県内の80代女性は、業者から換気扇の煙突部に「漏電の恐れがある」と言われ、代金を支払った。しかし、業者は工事に来ず、領収書には連絡先も書かれていなかったという。
訪問販売は契約日を含めて8日以内なら無条件で解約できる「クーリング・オフ」の対象。同センターは「業者に名刺などの提示を求め、しっかりと契約内容を確認してほしい。困ったら、センターに相談してほしい」と呼び掛けている。同センター=096(383)0999(平日午前9時―午後5時)。

電気自動車、充電器に特別償却を、大阪府が特区提案58項目
日本経済新聞 4月7日 地方経済面 近畿B

 大阪府は電気自動車(EV)の導入やバイオ関連企業の育成を促すなどの狙いで、国が設ける構造改革特区の制度に対し規制緩和や減税を中心に58項目を提案した。EVでは急速充電器を導入した企業向けに特別償却制度を創設するよう求めた。関西国際空港で海外の格安航空会社(LCC)が日本国内便を運航できるようにすることも要請。6月ごろに国が回答する。
2人乗りEVが公道を走る際の手続きの簡素化も求めた。さらに複数の人が1台の車を使うカーシェアリングを想定し、公道など駐車場以外でEVを返却できるよう提案した。
バイオ関連の企業や研究所などの法人税を軽減する措置、バイオのベンチャー企業などに対する投資促進税制の創設も提案に盛りこんだ。
物流では例えば高速道路を運営する道路会社が料金収入を、港湾を管理する自治体が入港料を、それぞれ返済原資とするような債券(レベニュー債)の創設を提案した。民間からの資金調達により高速の新規路線や新しい港湾設備を整備するのが狙いだ。

●2010.04.05更新
中部のエネルギー2社、次世代車向け研究強化―東邦ガス、中部電
日経産業新聞 4月5日

 自動車の次世代エネルギーを巡って東邦ガスと中部電力が実用化に向けた取り組みを強化し始めた。これまでより高い圧力で大量の水素が送れる充てん装置と、短時間で充電できる急速充電器が柱だ。両社は家庭や工場の熱源として激しい競争を繰り広げている。環境負荷の低い自動車でも、一段の普及を視野に入れた新たな競争が熱気を帯びてきた。
東邦ガスは燃料電池自動車に水素を供給する水素ステーションに先月、自動車に水素を送り込む圧力を従来の2倍の70メガ(メガは100万)パスカルに引き上げた新たなスタンドを増設した。従来に比べて7割程度多い水素を供給でき、燃料電池自動車の走行距離の延伸につなげられるという。
増強したのは技術研究所(愛知県東海市)に保有する既設の水素ステーション。同社は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から水素の製造と貯蔵、供給システムの運用に関する実証研究を受託しており、新設は研究活動の一環。70メガパスカルの水素ステーションは中部でも初めてだ。
自動車業界では燃料電池自動車の走行距離の増加につながるとして、充てんする水素の圧力が高くなっても対応できるタンクの改良などに取り組んでいる。新スタンドでは2010年度、能力を高めた供給装置の耐久能力や、圧縮した水素をタンクにためず直接自動車に送り込む方式の実用性を検証する。
自動車の代わりに充てん試験ができる試験容器も設置した。新たな圧縮機やタンクなどの設備費約5億円は、NEDOからの補助金でまかなった。東邦ガスでは「電気自動車に比べ燃料電池自動車の方が走行距離は長い。二酸化炭素(CO2)の排出量削減に向け、水素の供給網の実証研究を進める」(技術研究所)としている。
一方の中部電力は先月、短時間で電気自動車を充電できる急速充電器を支店に2基設置した。同社の営業車に使うほか、4月から電気自動車の普及に取り組む任意団体にも無料開放。利用データを収集し、必要性の検証などにつなげる。
急速充電器は約1000万円を投じ、名古屋支店(名古屋市中区)と岡崎支店(愛知県岡崎市)に1基ずつ設置した。出力は従来の充電装置の最大17倍にあたる50キロワット。電気自動車のバッテリー容量の約8割を30分程度で充電でき、フル充電に7時間ほどかかっていたこれまでに比べて大幅に短縮できる。
中部電は09年4月に設立された電気自動車の利用拡大に取り組む自治体や民間企業の連携組織「あいちEV・PHV普及ネットワーク」に参加している。同団体に加入する名古屋市などの自治体や中部三菱自動車販売(名古屋市)など事業者にも4月から14年3月まで急速充電器を利用してもらい、充電量や利用頻度を調査する考えだ。

関東保安協が技術開発発表会を開催 一年の成果を共有
電気新聞 4月1日

 関東電気保安協会(中村秋夫理事長)はこのほど、東京都豊島区の同協会本部で09年度技術開発発表会を開催した。保安管理業務におけるさらなる作業性の向上、安全用具や測定機器の改良など安全性と業務品質向上を目指して毎年開催されており、全事業本部が一年間の技術開発成果を発表する。今回は中村理事長はじめ役員や各事業本部長など関係者120人が出席した。冒頭、あいさつに立った中村理事長は「お客さまの要望に応えるため、協会として技術開発を推進し、技術力をアップすることが重要」と呼びかけた。
また今回の発表会では公益活動推進本部から、公益活動の一環として実施された「自家用電気設備機器における絶縁劣化統計と予防保全研究会」の結果報告も行われた。
各事業本部の発表後に審査が行われ、最優秀賞を東京北事業本部の「デマンド監視装置オプションパーツの開発」が受賞。そのほか優秀賞に、群馬事業本部の「漏電リレー動作検出器の開発」と埼玉事業本部の「他電源方式の継電器チェッカの開発」が選ばれ、それぞれ表彰状が授与された。最後に深山英房専務理事が、「資料作りや発表の仕方も工夫されており、発表内容も年々充実してきている。来年度も技術開発に力を注いでほしい」と講評した。

電気自動車も価格競争、日産「リーフ」実質299万円に、三菱自、実質284万円
日本経済新聞 3月31日 朝刊

「アイ・ミーブ」値下げで応戦 エコカー選択肢広がる
三菱自動車は30日、4月1日から電気自動車(EV)「i―MiEV(アイ・ミーブ)」の価格を約62万円値下げし、398万円にすると発表した。政府の補助金を得ると実質284万円で購入できる。日産自動車も同日、12月発売のEV「リーフ」の価格を実質299万円にすると発表。ハイブリッド車に続いてEVでも激しい価格競争が始まり、消費者にとってはエコカーを「選べる時代」が到来した。
両社が値下げに踏み切るのは、量産効果が見込めるからだ。三菱自は4月1日からアイ・ミーブの個人向け販売を本格化する。個人向けでもリース販売を基本にする。昨年7月に法人など向けに発売。2009年度の生産台数は2千台だったが、10年度の生産は9千台規模に増える。
日産は今秋から追浜工場(神奈川県横須賀市)で年5万台ペースで生産するのを皮切りに、12年には米国、13年から英国でも量産に入る。
日産は一定期間経過後の車両価値をあらかじめ新車価格から差し引いた「残価」を支払うプランや、古くなった電池の買い取り制度なども検討している。
価格とならぶ普及のネックとされた走行可能距離は、電池技術の向上によって、通勤や買い物などの日常用途に必要な160キロメートル以上を実現した。
両社は充電インフラの整備にも力を注ぐ。三菱自は今春をメドに全国約700カ所の販売店全店に充電設備を設置し終える予定。日産も全国で約2200の日産店舗に充電設備を設置、うち約200店舗には短時間で充電可能な急速充電器を置く。
電気自動車の最大のメリットはランニングコストの安さ。夜間電力を使えば1キロメートル当たり走るのに必要な電気代は約1円で燃料費はプリウスのほぼ3分の1。走行中は二酸化炭素(CO2)を排出しないのも特長だ。
しかし「EVが本格普及するには実質負担で200万円が目安」(アドバンスト・リサーチ・ジャパンの遠藤功治マネージング・ディレクター)との声もある。政府の補助金制度も時限措置だけに、今後は両社がどこまでコストダウンできるかが普及のカギを握る。
補助金の申請は手続きも煩雑だ。補助金業務を管轄する次世代自動車振興センター(東京・港)によると、補助金の申請から実際の振り込みまで「3カ月から半年かかる」。消費者は当初400万円前後の資金を用意する必要がある。
このため業界では「普通のガソリン車と同様の使い方ができるハイブリッド車の方がより現実的なエコカー」(首都圏のトヨタ系販売店)との見方もある。メーカーや販売店には「電気自動車ならでは」の使い方を訴求するための工夫が求められる。

経営ひと言/日東工業・山本博夫社長「交渉力に磨き」
日刊工業新聞 3月30日

 「2008年上期の鋼材価格がピークだった時は、キャビネットなど製品の値上げを考えた」と振り返るのは、日東工業社長の山本博夫さん。その後の景気悪化で値上げは見送った。
「鋼材価格が一部で上昇基調にあり、当社の仕入れ価格にも影響が出るかも」と先行きを心配する。材料費のアップは業績にも影響するため、価格動向を日々注視する。
「複数メーカーから鋼材をバランス良く調達し、仕入れ値を抑えている」と自社としての努力も怠らない。価格変動リスクを回避するためにも、交渉力アップに磨きをかけたいところ。

●2010.03.29更新
[特集]中国電力エネルギア総合研究所 “世のため”思いひとつ
電気新聞 3月26日

 世のため、人のため。電気の仕事に携わる人の思いは同じはず。そして今の時代、収益を上げ、企業価値を高めることも忘れてはいけない。中国地方の電気記念日特集は、そんな思いを胸に、環境負荷の少ないエネルギー利用技術、暮らしの利便性を向上し、安全・安心にもかかわる情報通信技術、国際貢献を目的とした研究開発などに取り組む人々に、スポットを当てた。中国電力エネルギア総合研究所(越智潔執行役員・所長)を訪ねて、3人の研究員から話を聞いた。
◆高精度で位置を検知 “人の役に”願い込め
◇主幹研究員(系統・情報通信担当)武内保憲さん
「正確に先を読むことが大切。我々は難しいことをやっているわけではありません。着眼点次第で、人の役に立つことを、安価に、自力でやれる」と系統・情報通信担当の武内保憲主幹研究員。
08年9〜12月にかけて、広島市内で「児童見守りシステムモデル事業」が行われた。小学生のランドセルにつけた携帯タグが発する微弱な電波を、電柱に設置した無線基地局がとらえ、現在位置を正確に特定する。
女子児童が巻き込まれた痛ましい事件を背景に、学校や地域の協力を得て行われた同事業。使用したシステムには、武内さんたちが開発した「高精度位置検知システム」が適用されている。1台の基地局に4つのアンテナを「田」型に並べ、6センチの距離で生じる位相差を使って、正確に位置を割り出す。誤差わずかに30センチ〜1メートル程度。システムを構成する部品は、汎用品ばかりだ。
この技術は、苦い経験をもとに開発された。00年、国土交通省の事業として行った歩行者ITS(高度道路システム)の実験。目の不自由な人の歩行支援を狙ったシステムは、複数の基地局から電波を拾う仕組みだった。しかし、岡山市の市街地で行った実験では、自動車や他の歩行者に微弱な電波が遮られた。思うような成果が出せない中で「バラバラでは駄目。アンテナを1つにまとめなければ」という発想の転換が生まれた。ともに国の担当者の前で苦杯をなめた、共同研究先が持っていた高速演算処理技術と合わせ、新たなシステムは日の目を見た。
児童見守りシステムは、総務省から優れたモデルに選ばれ、全国大での注目も集まった。しかし「本命は屋内利用」と武内さん。屋外はGPS(全地球測位システム)に任せ、高精度の位置検知が求められる産業分野などで、実用化が視野に入っているという。
武内さんたちには、このシステムを含め、3本柱にしている技術がある。一つが、電力需要予測のノウハウを生かした、病院の診察待ち時間予測システム。この1月から中電病院で運用を始めており、飲食店や銀行への応用も見込んでいる。
もう一つは、太陽光発電などの分散型電源普及に備えて開発した転送遮断システム。PLC(電力線通信)も使った技術は、スマートグリッド(次世代送配電網)が叫ばれる中で、脚光を浴びている。
◆EV用急速充電器 信頼性にじむ自信
◇主幹研究員(蓄電システム技術推進担当)大久保典浩さん
「電気自動車(EV)は別次元に来た」。蓄電システム技術推進担当の大久保典浩主幹研究員は実証用の「i―MiEV(アイ・ミーブ)」で走行を重ねる中で、思いを強くしていたという。
自ら取り組んできた急速充電器は、グループ企業のテンパール工業により製品化された。「コンパクトに仕上がり、安全・確実に充電できる。自動車メーカーからは『すんなりと車と結合できている』と、根本的な部分に評価をいただいた」と、控えめな表現ながら、信頼性への自信を語ってくれた。
鉛電池の時代、極論すれば車両は重い電池を運ぶ存在にすぎなかった。インバーターも倍ほど大きい。電池の劣化具合と充電残量の区別がつかず、いったい残り何キロ走れるのか、メーター表示では判断がつかない。鉛は内部抵抗が大きくて、急速充電は難しかった。
現在のリチウムイオン電池への急速充電は、通信・制御の部分が難しかったという。EV側から求められる電流値に応えて電気を供給する繊細な技術。機能検証用につくった装置は、電源ユニットを3台並べた。外観は高圧受電設備のようだった。
続く実証試験装置は、商用機に盛り込まれた基本性能を持たせた。実用に向けて操作はタッチパネル方式。充電中にコネクターが外れても感電事故が起きないような、安全機能も搭載した。
こうして仕上がった商用機は、できるだけ早期に市場投入するため、充電機能に特化した製品となった。現在、耐久性などを検証中で、得られた知見は将来に生かされる。
また、現時点では50キロワットと容量が大きいので、設置条件を広げるため、将来的にはもっと小容量な製品を志向していく方向だ。「我々の目的は充電インフラづくり。EVの付帯設備として、求められるものをつくっていきたい」と大久保さん。
にわかに盛り上がってきたEVブーム。海外では、鉛電池車もつくられているといい、大久保さんは環境面での影響を危ぐする。「二酸化炭素(CO2)排出が減り、騒音問題も改善される。利便性も向上するでしょう。しかし、安全性など人の命にかかわる部分をきちんと押さえてほしい」と語る。
◆カンボジア農村電化 バイオ油使い発電機
◇主幹研究員(バイオマス利用技術推進担当)山村幸政さん
カンボジアの電化率は20%未満。東南アジアで最も遅れている。電化による生活環境の改善、産業振興はもとより「向学心の強い若者が多い。明かりの下で勉強する環境を整えてあげたい」とバイオマス利用技術推進担当の山村幸政主幹研究員。国内では、鶏ふんなどの処理問題を解決し、エネルギー資源としての有効活用を図る、含水性バイオマス利用の技術開発に取り組んできた。
09年12月、首都プノンペンにあるカンボジア工科大学で、20キロワット級の小さなディーゼル発電機が動き始めた。これまで約200時間の運転実績をあげているという。燃料はジャトロファ(ナンヨウアブラギリ)の種子から搾ったバイオ油。ジャトロファは毒性があるため食用に適さず、やせた土地でも栽培できる植物で、食糧競合問題に至らない植物系バイオマス資源だ。
装置は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて、中国電力が設置した。研究期間は11年2月まで。
パイロット装置を試験運転し、実用化に向けた検証を行う。2年目にはバイオ油を採った搾りかす、稲作の廃棄物であるもみ殻などからバイオガスをつくり、バイオ油と混焼するシステムへと進化させる。少しでも廃棄物を減らせるシステムに仕上げる計画だ。
カンボジア政府は、新エネルギーを使った分散型電源の活用により、農村電化を目指している。大学に設備を置く今回のプロジェクトでは、将来は大学のカリキュラムに組み入れることで、農村電化の一翼を担う指導者、エンジニア育成も狙っている。
山村さんたちが取り組んだのは“ローテク”システムの構築。物資に恵まれない同国では、故障時の部品調達もおぼつかない。そこで汎用ディーゼルエンジンを使い、周辺機器も至ってシンプルにした。例えば粘度を下げるための加熱システムは、ラジエーターの温水でバイオ油を温めるだけだ。
実用化を考えると、1500時間以上、メンテナンス不要で運転できる信頼性がほしい。150軒程度の標準的集落を電化するためには、40キロワット級の出力が求められる。「将来的には200〜300キロワット級に」と山村さん。実現すれば、CDM(クリーン開発メカニズム)での活用への道も開ける。

[特集]「CHAdeMO協議会」を設立 EV普及、急速充電カギ
電気新聞 3月25日

 きょう25日は「電気記念日」。1878年(明治11年)のこの日、日本に初めて電灯がともったことを記念して、1927年に日本電気協会が制定した。電気は人々の豊かな生活と産業を支えると同時に、より便利で快適な生活への革新をもたらしてきた。最近では電気自動車(EV)の登場がある。温室効果ガス削減という今日的な課題に電気を使った解決策を示すEV。その普及のカギを握る充電インフラを中心に、メーカーによる製品開発や国際標準化の動向を交え紹介する。
◆日本の方式を世界標準に 東電など5社参加し発足
日本発の充電方式を世界標準に――。
トヨタ自動車、日産自動車、三菱自動車、富士重工業と東京電力の5社は3月15日、EV用急速充電器の普及拡大と充電方式の国際標準化を目指す「CHAdeMO(チャデモ)協議会」を設立した。
昨年8月から準備会を設置し検討していたもので、「チャデモ」には「動く、進むためのチャージ」と「電気」そして「クルマの充電中にお茶でもどうですか」という3つの意味を含む。
同協議会の会長には、東電の勝俣恒久会長が就任。準備会を構成した5社が幹事会員となった。議決権を持つ正会員・賛助会員には129社・団体が参加。国内の電力9社のほか、重電、家電や部品などのメーカー、石油元売りや不動産、IT(情報技術)といった多業種の企業が名前を連ねる。スペインのエンデサ、イタリアのエネル、香港のCLPや韓国電力など海外の電力大手が加わっている点も特色だ。
チャデモ協議会は総会の下に幹事会を置き、さらに技術部会と整備部会の2部会を設置して活動を進める。技術部会では「チャデモ方式」に準拠した急速充電器の型式認証、標準仕様書の改訂、および各国代表を通じての国際標準化活動を実施。整備部会では急速充電器設置、保守情報に関する会員間の情報共有と、普通充電を含む充電インフラ整備普及に関する調整、情報共有を行う。
国際標準を目指す「チャデモ方式」では、急速充電器にあらかじめ設定されたプログラムに応じ充電を行うのではなく、EVに搭載されたコンピューターが電池の状態を判断して充電器に指示を出す。電池残量や使用年数など、クルマごとに違う電池の状態に合わせて充電を行うことは、きめ細かな電池管理にもつながり技術・安全の両面で利点がある。
昨年から販売されている三菱自動車の「i―MiEV(アイミーブ)」と富士重工の「プラグインステラ」は既にこの方式を採用しており、今秋に発売される日産の「リーフ」にも採用される予定。実際に市場で使われた実績があることは、国際標準化を進める上でもアドバンテージとなる。
国際標準化では国土交通省や日本自動車研究所(JARI)と協力し、まずは国内での標準化を進めるが、海外の各標準化団体にも提案を行っていくという。
◆トヨタがPHEV2年後に数万台に EV市場もさらに拡大
トヨタ自動車は昨年12月、外部充電可能なプラグインハイブリッド車(PHEV)の市場導入を開始した。日本で230台、世界で600台を順次導入する計画で、2年後には数万台規模に増産するという。
PHEVの強みは電池切れの心配がないこと。「プリウス」をベースにした今回のPHEVは、充電した電力のみの航続距離が23・4キロメートル。短いように感じるが、同社の調査によると通勤など平日の利用には十分対応できるという。休日に遠出する場合も、充電電力を使い切れば通常のハイブリッド車と同じように走行できるため、燃費は抑えられる。
当面の次世代車市場ではPHEVを本命視する同社だが、12年には米国で近距離用途のEVを市場投入する方針だ。
今年はEVの大幅な市場拡大も見込まれる。三菱自動車は4月からいよいよ個人向けにアイミーブ納入を開始するほか、年末までに仏プジョー・シトロエンを通じた欧州へのEV供給も行う。日産自動車も秋にはリーフを発売する予定となっており、業務用から個人、日本から世界へとEVが飛躍する。
◆電源機器メーカー、開発・販売競争が激化
EVが4月から一般消費者向けに販売される。EVの普及には急速充電器など充電設備が不可欠となるが、ここに来て電源機器メーカーの開発・販売競争が熱を帯びてきた。各企業の開発動向とともに、製品概要を紹介する。
【高岳製作所】
◆直流切り替えを1ユニットで ユニット式設備で故障時も充電継続
東京電力グループの高岳製作所は機器の仕様で特徴を出している。
最大出力50キロワットの製品に加えて、4月からは新たに20キロワットタイプを市場投入する。最大の特徴は通常、系統から送り込まれる交流電力を直流に切り替える変換部を1ユニット(10キロワット)で構成したことだ。本体に5ユニットを搭載することで50キロワットを出力する方式を採用した。
同業他社の多くが50キロワットタイプを販売しているが、設備を分割することにより、一部ユニットが故障しても、残りを活用できるというメリットがある。これにより、スピードは落ちるものの1つでも生きたユニットがあれば充電を継続できる。
サポート体制については、全国ネットで施工、保守、メンテナンスまで一貫して対応する。電力設備に長年携わってきた経験を生かし、施工、保守、メンテナンス、管理まで責任を持って対応できるのも強みだ。
【アルバック】
◆太陽電池組み合わせシステム 海外の製造・販売網生かしシェア拡大へ
液晶パネル・太陽電池製造装置メーカー大手のアルバックは1月に、太陽電池とEV用急速充電器を組み合わせたシステムの販売を発表した。液晶パネルや太陽電池の製造装置で培った既存技術や、世界各国に製造・販売網を持つという規模効果を生かした戦略でシェア拡大を図る。50キロワットタイプの急速充電器と太陽光発電システムの基幹装置となるパワーコンディショナーはアルバックグループの日本リライアンスが開発した。
急速充電器には、日本リライアンスが得意とする薄膜製造装置用電源などの開発技術を応用した。具体的には、機器と通信しながら電力供給する技術などが生かされている。製造コストを抑えるために、既存の製造装置から流用した構成部品の設計を見直すことで工数を減らすなどの工夫も施した。
アルバックは、国内だけでなくアジア、欧米など世界10カ国30カ所のサービス拠点や製造・販売網を最大限に生かし、部材などの調達コストを低減させることで製品価格を抑える戦略で挑む。
【ハセテック】
◆高圧受電設備が不要な製品も 製品の豊富さで顧客ニーズに対応
一方、産業用電源機器、産業用FA装置、アルミ精密板金筐体(きょうたい)の設計・製造を手がけるハセテックは、製品ラインアップを充実させることで顧客ニーズに対応する。
従来の50キロワットタイプに加えて、大規模ショッピングセンターなど向けの12.6キロワットタイプや、置き場所を選ばないスタンドタイプ機種などを含めた4機種を4月から販売する。中でも、12.6キロワットの製品は、高圧受電設備が不要になるので施工費が抑えられるという長所がある。電池容量の80%程度まで約2時間の充電が必要だが、本体価格も50キロワットタイプより150万円ほど安くした。
一般・集合住宅向けの小型スタンド2機種は、9万円からと格安の価格設定にし、デベロッパーやハウスメーカー向けに販路拡大を図る構えだ。
【高砂製作所】
◆変換効率を90%以上に高める 高効率と万全のサポート体制強み
NECグループで産業用・計測用電源の開発・販売を手がける高砂製作所は、優れた通信機能に加えて、電源回路技術を生かし、80%台が限界だった変換効率を90%以上に高めるなど独自の強みで開発・販売競争に挑む方針だ。
09年5月から販売を開始した50キロワットタイプと、3月からは20キロワットの製品を販売。これまで電力会社や自治体のほか、国の一部実証事業用にも納入しており、現在も駐車場やカーシェアリング向けに数多くの引き合いがあるという。
NECグループとして、通信機器を長年手がけてきたという強みを生かし、いつ、どれくらい充電したかなどのログ情報をリアルタイムで表示するといった通信機能で他社をリードする。
他社の中には、ソフトの組み込みなどに余分なコストがかかる場合もあるが、自主開発したソフトをあらかじめ充電器の中に組み込んだ状態で納品できるという長所がある。一般市場に数多く設置されることも想定し、認証・課金機能も組み込んだソフトの開発も進めている。
機器販売後の工事、保守については、NECのグループ会社と連携を図り、24時間365日どんな時でも即座に対応できる体制で臨む。
◆テンパール工業も
このほか、中国電力グループで住宅用分電盤などを製造・販売するテンパール工業なども急速充電器事業を手がけている。新規参入する企業が増えることも予想されることから、メーカーの開発・販売競争は今後さらに激化しそうだ。

日東工業、タイにブレーカー工場新設
日刊工業新聞 3月24日

 【名古屋】日東工業は分・配電盤に組み込むブレーカーの工場をタイに新設、2011年にも稼働する。現在のタイ工場に隣接して新工場を建設し、タイでの生産能力を金額ベースで約40億円と2倍に引き上げる。投資額は約10億円。
現在、タイでは日本向けのみを生産しているが、将来的には現地日系メーカーへの供給も視野に入れる。
新工場は床面積6000平方メートルで、年間生産額20億円程度。いずれも現工場と同規模になる見通し。日本から部品を持ち込み、メーンブレーカーなど大型で手作業による組立工程が多いブレーカーなどを生産する。フル稼働時には、同社のブレーカー生産の大半をタイに移管することになる。新工場の稼働に伴い名古屋工場(愛知県長久手町)のブレーカー生産は順次縮小する。
同社のタイ・アユタヤ県の工場はフル稼働状態。現地での販売に向け、現地の規格に対応した製品開発を進めるとともに、現地での部品調達も検討する。
同社は配電盤の製造販売が主力で、10年3月期売上高見通しは前期比20%減の472億円。ブレーカーや開閉器などの09年3月期売上高は45億円。海外生産や現地需要拡大で売り上げ増とコスト削減を図る。

パナソニック、中国・タイで家電・住宅機器を一括提供
日本経済新聞電子版ニュース 3月24日

 パナソニックは水回り製品や白物家電など生活に必要な機器・設備について、グループで一括提供する事業を海外で本格展開する。5月にまず中国とタイに専用ショールームを新設し、営業活動を強化する。2010年度には中国・タイの同事業の合計売上高を今年度予想比6割増の120億円に引き上げる計画だ。
同社はパナソニック電工などのグループ企業を通じ、家電だけでなく建材や分電盤など住宅関連製品も手掛ける。こうした強みを生かして「家まるごと」と呼ぶ事業を国内で展開しており、海外にも同様の販売方法を広げて、サムスン電子などに対抗する狙いだ。
マンション室内にグループ商品をそろえたショールームを北京と上海、バンコクに開設。現地のマンション開発業者や工務店に一括発注による利便性をアピールする。
これと並行して10年度に、専用モニターなどを通じて家庭内で各種機器を一括管理できるシステムを海外に投入する方針だ。対象は風呂設備、トイレなどの水回り製品や、省エネ性能の高い発光ダイオード(LED)照明器具、電気設備など。
パナソニックは家まるごと事業について、10年度に中国で100億円(09年度予想比67%増)、タイで20億円(同33%増)の売上高を目指す。他のアジア諸国や欧米、中東などにも広げていきたい考えだ。

パナソニック電工、簡易電力計販売3倍へ−全社の販路を活用
日本経済新聞 3月24日 朝刊

 パナソニック電工は4月1日の改正省エネルギー法の全面施行を踏まえ簡易電力計「エコパワーメータ」事業の強化に乗り出す。省エネ関連機器を一元監視する全社横断型組織「省エネソリューションセンター」を生かし、全社の販売ルートを活用。新たに規制対象となる流通分野などを開拓する。これにより販売量を2010年度に09年度比2・5―3倍に引き上げる。これに合わせ生産能力の増強も7月までに着手する計画だ。
改正省エネ法ではエネルギー管理の規制が、これまでの工場や事業所単位から企業単位に拡大する。規制強化を前にエコパワーメータの販売も2月には前年同月比50%近く増加している。エコパワーメータの販売先は工場中心だが、コンビニエンスストアなどが新たに規制対象となるため、制御機器以外の販路を活用して工場以外の事業所へも拡販する。
法改正で原油換算した年間のエネルギー使用量が計1500キロリットル以上の企業は、7月末までに国に届け出て特定事業者の指定を受ける必要がある。そのため7月までに生産を担うパナソニック電工竜野(兵庫県たつの市)で新ライン導入や設備の自動化を進めて生産能力を3―5倍に高め、需要を取り込む方針。投資額や生産能力は明らかにしていない。
エコパワーメータは分電盤などに設置して工場や店舗のエネルギー使用量を管理する機器。生産台数や売上高は非公表だが、03年から累計で約11万台を販売している。

●2010.03.23更新
「東北電力」名乗る不審電話/宮城では月平均120件
河北新報 3月20日 朝刊

 東北電力や、電気設備の保安業務を手掛ける東北電気保安協会を名乗り、調査や検査と称して企業や住宅を訪問しようとする不審電話が、宮城県などで相次いでいる。同県内で確認された電話は昨年11月から月平均約120件に達し、3月はさらに増えている。金銭的な被害などは判明していないが、東北電力が注意を呼び掛けている。
同社によると、電話は「電気料金を安くできるので設備を確認させてほしい」、「設備の調査や漏電、電圧の検査が必要だ」などと語り、訪問しようとする。同社は「電話で同様の勧誘行為はしていない」という。
不審電話は宮城県内で以前からあったが、昨年11月ごろから急増し、3月は18日時点で137件に上る。同様の不審電話は東北各県で増え、3月は計501件と2月(476件)を既に超えた。
連絡先は東北電力コールセンター フリーダイヤル(0120)175466。

白熱電球生産、東芝打ち切り、120年の歴史に幕
日本経済新聞 3月18日 朝刊

 東芝は17日、白熱電球の生産を打ち切った。白熱電球は東芝が1890年の創業時に日本で初めて実用化した製品。だが、近年は蛍光灯や発光ダイオード(LED)に照明の主役の座を明け渡していた。政府が環境対策として2012年までに家庭用の白熱電球を廃止する方針も打ち出しており、他社に先駆けて120年の歴史に幕を下ろす。
照明子会社、東芝ライテックの鹿沼工場(栃木県鹿沼市)で同日、生産停止式典を開いた。東芝の佐々木則夫社長は「これをきっかけに環境対策を加速させる」と強調した。

日産:「リーフ」300万円台に 価格でEV普及狙う
毎日新聞 3月17日 朝刊

 日産自動車は、今秋から日米欧で発売する5人乗り電気自動車(EV)「リーフ」の国内販売価格を、300万円台後半とする方針を固めた。すでに発売されている三菱自動車のEV「アイ・ミーブ」(459万9000円)を大きく下回る水準。国の購入補助金も加味すると、実質負担額は300万円を切る可能性もある。
リーフはEV専用に設計された5人乗り小型車。NECグループと開発した薄型のリチウムイオン電池を搭載し、1回の充電当たり160キロ以上走れる。充電時間は、家庭では200ボルト電源で約8時間、ガソリンスタンドや公共施設などに設置される急速充電器なら容量の8割までを30分以内で充電できる。
10年には国内で5万台を、12年後半には米国で15万台を生産する計画。世界の主要メーカーで最も意欲的なEVの量産計画となっており、実現には「消費者が買いやすい価格にする」(カルロス・ゴーン日産社長)必要があると判断。アイ・ミーブや、富士重工業の「プラグインステラ」(472万5000円)を大幅に下回る価格設定に踏み切った。
政府はEV普及を後押しするため、09年度予算で約26億円だった購入補助金枠について、10年度予算案では124億円を計上している。09年度のアイ・ミーブと同程度の補助金(139万円)が交付されれば、購入者の実質負担額は200万円台になる。三菱自も「アイ・ミーブの実質負担が14年度には200万円を切る水準を目指す」方針で、EVの価格競争が激しくなるのは確実。走行中に二酸化炭素などガスを出さず「究極のエコカー」とされるEV普及に弾みがつきそうだ。

EV急速充電 国際標準化へ日本一丸
産経新聞 3月16日 東京朝刊

■東電、トヨタなど「CHAdeMO協議会」
電気自動車(EV)の急速充電方式の国際標準規格を目指し、東京電力とトヨタ自動車などの大手自動車メーカー4社は15日、「CHAdeMO(チャデモ)協議会」を発足させた。東電が開発した技術規格を国内だけでなく世界で普及させたい考えだ。すでに欧米でも、国際標準に向けた動きが活発化しており、オールジャパンで対抗する。

チャデモは、英単語の「CHARGE(充電)」と「MOVE(動く)」を合わせた造語。「お茶でも飲んでいる間に充電ができる」というシャレも込められている。
自動車メーカーからトヨタに加え、日産自動車、三菱自動車、富士重工業が参加するなど、関連する158社・団体が加盟した。
東電が開発したのは、急速充電器とEVに搭載した電池との間でデータ通信を行うための信号。スムーズに急速充電を行うには、漏電を防いだり、急激な電圧がかからないようにする必要があり、データ通信技術が欠かせない。
この日、協議会の会長に選出された東電の勝俣恒久会長は「EVは何度かブームがあったが普及しなかった。何とか本格的な普及の拡大につなげたい」と、意欲を示した。
東電方式は、国内の充電器メーカー5社のほか、EVを販売している三菱自、富士重、年内に発売予定の日産が採用しており、国内では事実上の統一規格となっている。
今後、狙うのは国際標準規格だ。東電方式が国際規格になれば、日本メーカーにとっては、開発や販売で圧倒的優位に立てる。欧州でも独ダイムラーが中心になり、規格統一へと動き出しているほか、米国ではゼネラル・モーターズ(GM)とフォードが、それぞれの規格の標準化を目指している。
すでに国際標準化機構(ISO)などの国際機関で、規格統一に関する議論が始まっており、各国、各陣営による激しい標準化争いが繰り広げられるのは必至だ。
協議会の設立会見で日産の志賀俊之最高執行責任者(COO)は「東電方式は汎用性が高く、技術的にも普及の可能性がある。(国際標準化は)難しいけれど、そうなればいいと思う」と期待を示した。
協議会は今後、国際機関などに対して標準規格への採用を働きかけるなど、東電方式の普及に全力を挙げる構えだ。 

●2010.03.15更新
電気・ガス・水道使用量、1時間ごと自動計測、大ガス、家庭の節約支援
日本経済新聞 3月12日 地方経済面 近畿B

 大阪ガスは今秋から、電気、ガス、水道の節約を支援する家庭向けサービスを始める。1時間ごとに使用量を自動計測し、標準使用量との比較や「暖房の使用量が増えたようです」などの分析をウェブサイトやメールで通知する。「エコな家」として不動産会社に必要設備を備えたマンションを建ててもらい、大ガスが月額数百円でサービスを提供する。
関西2府4県の大ガス営業管内で新築マンション向けに実施する。関西電力が通信機能付きの検針器「スマートメーター」を段階的に導入して省エネ診断サービスを強化しているのに対抗する狙いもあるようだ。
大ガスはガスと水道は通信機能付きメーターで、電気は家庭内の分電盤に計測ユニットをつけてインターネット経由で使用状況を常時把握する。時間帯と使用量の変化率などを独自ノウハウで分析し、エアコンや給湯器など使用量の増減の原因となった具体的な機器も推測できるという。「今月の光熱水道費」予測も表示し、利用者の節約意識を高める。サービスは通信会社と組んでインターネット接続サービスとセットで課金、提供する。

新社長に福田正巳氏/東芝ライテック
電気新聞 3月12日

 東芝ライテックは、4月1日付で新社長に福田正巳・東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス常務を迎える人事を内定した。恒川真一社長は代表権のない取締役に就く。今月29日に開催する臨時株主総会と取締役会で正式に決定する予定。
恒川社長体制となって4年が経過し、次世代照明として成長が期待されるLED(発光ダイオード)事業の基盤が整備されたことから、新社長を迎えることで経営層の若返りを図る。
<福田正巳>氏(ふくだ・まさみ)79年東北大工卒、東京芝浦電気(現・東芝)入社。04年日野工場長、06年モバイルコミュニケーション社生産統括責任者兼日野工場長、07年モバイルコミュニケーション社副社長、09年4月東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス常務。栃木限出身、54歳。

古い分電盤:放置は危険 断線、劣化で過大電圧…電気製品損壊、火災原因に
毎日新聞 3月11日 朝刊

◇漏電遮断器、「保護機能付き」に交換を
古い家電製品は火災などの事故を招く危険があると広く知られるようになった。でも、注意していても点検漏れになりやすいのが分電盤。電気設備の点検は電力会社がしていると思いがちだが、家庭の約4割が未点検状態との調査もある。分電盤の故障で、家電が壊れて数十万円の損害を被ることもある。分電盤なんてほったらかしという方、必読です。【山田泰蔵】
昨年12月29日夜、横浜市の滝井光夫さん方で家中の電球がチラチラし始め、数秒間隔で突然暗くなったりギラギラと輝いたりを繰り返した。異常は次第にひどくなり、約15分後にはポン、ポンと音を立てて電球が切れた。テレビも消え、気が付くと部屋中にプラスチックの焼けたにおいが立ち込めた。
東京電力のカスタマーセンターに電話をすると「至急ブレーカーを切ってください」との指示。職員が仮修理して約3時間後に電気は復旧したが、冷蔵庫、テレビ、電話機、ステレオ、温水便座など約20種の家電が壊れ、照明も約半分が切れていた。火災にはならずに済んだが、修理や買い替えによる出費は約40万円にも上った。

原因は中性線欠相という分電盤トラブルだった。中性線欠相は、100ボルト用機器だけでなくエアコンやIHクッキングヒーターなどの200ボルト用機器も同時に使えるようにした配線「単相3線式(単3式)」の場合に起きる。
単3式は赤、白、黒の3本の配線があり、このうちの中性線(白)に断線や接触不良があると、過大な電圧が流れて電気製品が壊れたり、火災を引き起こすこともあるのだ。配線だけでなくブレーカーの劣化でも同じ欠相状態になることがある。全国の消費生活センターには、毎年10件前後の被害相談が寄せられている。
このような場合、電力会社に補償を求めることはできないのだろうか?
国民生活センターによると、分電盤の配線やブレーカーは一部を除き家主の所有物となっているため、電力各社とも家主の所有物で起きた欠相は原則として居住者側の責任として対応しているという。滝井さんのケースでも同様で、家電のメーカーにも問い合わせたが「保証期間内であっても製品自体の問題ではないため修理費用は負担できない」との対応がほとんどだったという。

欠相事故を防ぐためには、分電盤に取り付けられている漏電遮断器(ブレーカーの一種)に中性線欠相保護機能付きのものを選ぶことが重要だ。95年からは民間の電気工事規格で設置が義務付けられているが、それ以前の古い家には保護機能がないものが使用されている可能性が高く、東京電力の管轄内だけでも単3式世帯の約3分の1の538万世帯で保護機能のないものが使用されているという。
中性線欠相保護機能の有無は漏電遮断器の表示で分かる。分電盤には通常、アンペアブレーカー、漏電遮断器、配線用ブレーカーの3種のブレーカーがあり、漏電遮断器は真ん中についていることが多い=図表参照。漏電遮断器だけの交換は電気工事店に依頼すれば2万円程度でできる。保護機能のないものは既に耐用年数(10〜15年)を超えている可能性が高く、早めに交換したい。
 ◇無料の定期点検、利用して
電気事業法で電気設備は4年に1回以上の定期検査が電力会社に義務付けられており、委託を受けた各地の電気保安協会など登録調査機関が契約者宅を訪問している。
しかし、国民生活センターの調査(08年)によると、分電盤やブレーカーなど屋内の調査は不在の場合や訪問販売などと間違われて断られることがあり、点検ができなかったケースが電力各社で16〜40%に上る。
不在時に定期検査があった場合には屋外設備の点検結果を知らせる案内がポストに入れられている。希望すれば改めて屋内の点検も無料で依頼できるので利用したい。
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 ■分電盤や漏電遮断器のチェック方法
<1>屋外などに設置される電力メーターの表示に「単相3線式」とあるか確認する

<2>分電盤にある漏電遮断器の表示に「中性線欠相保護付」とあるか確認する

<3>分電盤内の配線や遮断器の接続部分に緩むなどの異常がないか目で確認する
※感電の可能性もあるので絶対に配線を触らない。異常や心配な場合は最寄りの電気保安協会や電気工事店などに点検を依頼する

●2010.03.08更新
EV充電器設置工事 品質確保へ認証制 全日電工連組合員対象、研修で
電気新聞 3月8日

 全日本電気工事業工業組合連合会(小澤浩二会長)は、電気自動車(EV)用の充電設備設置工事を行う施工者に認定証を発行する組合員向けの研修会を今月中に実施する。各都道府県電気工事業工業組合(工組)で開催し、受講者に「全日電工連EV施工パートナー」認定証を発行。当面、認定者は4月以降、三菱自動車の販売店などの依頼を受ける形で充電設備設置工事に着手する。全日電工連は今後のEVと充電器普及に向け、あらゆる自動車メーカーに対する施工に対しても認証を受けた施工パートナーを通じて施工品質の確保された工事を目指す。
全日電工連は講師を養成するため、2月中に中部ブロックでモデル研修会を実施。他の地方ブロックでも現在研修会を行っている。3月から各工組で本格的な組合員向けの研修会に入る。
研修会は3時間程度。事業概要や施工内容などの施工品質の確保に向けた講習を実施する。受講対象者は第一種電気工事士を保有し第三者賠償保険に加入している組合員。受講定員は初期段階として各工組で原則10社。東京、神奈川、大阪では20社程度を見込む。支部で施工パートナーを1社程度配置させ、10年度初めには全国で約500社体制とする見通し。
今後のEV普及に伴う充電器設置の拡大には工事品質の均一化や工事業者の確保が必要とみられている。研修会では使用資材の均一化や技術基準の統一化を行い、信頼性の高い施工水準を確保。自動車メーカーなどからの受託促進を図る。
施工は自動車販売店の紹介か、EVを購入した顧客からの問い合わせを工組が受けた後、EV施工パートナーへ依頼される。現場確認や見積もりはEV施工パートナーと顧客が直接行う。
工事対象は一般家庭の駐車スペースや急速充電器設置を見込む複合施設、自治体など。200V化や分電盤の交換、分岐ブレーカーの増開設、駐車スペースへの防雨コンセント設置を想定する。
EV施工パートナーは施工工事実績報告書を所属工組に提出。提出された報告書は全日電工連本部に集約される。施工状況を把握し全日電工連大で施工管理を徹底する。
充電器設置工事の施工自体は難しい内容ではないが、全日電工連は電気保安の確保を組織の使命としており、顧客や自動車メーカー、自動車ディーラーへの安全・安心確保のため、研修会を通じた認定施工者の育成を図る。また、同事業を通じて電気工事業の存在を対外的にアピールする狙いもある。

昭シェルがEV充電器設置 給油所に計7台
電気新聞 3月5日

 昭和シェル石油はこのほど、自社系列の給油所に電気自動車(EV)向け充電設備を設置したと発表した。石油元売り各社が昨年から国の補助を受けて実施している充電サービス実証事業の一つで、新潟県、東京都、神奈川県に合計7台の急速・倍速充電器を設置。昭和シェルは7月まで無料でサービスを提供し、顧客のニーズ調査と検証のほか認証・課金形態も検証する。
既に新潟1カ所、神奈川3カ所、都内1カ所に急速・倍速充電器を合計6台設置した。都内にもう1カ所設置。神奈川県藤沢市の「湘南藤沢サービスステーション」では、EVを使ったカーシェアリングも行う。

[すぽっと]
電気新聞 3月2日

 ▽…東京電力栃木南支社(石田美代司支社長)はこのほど、栃木県下野市の一人暮らしの高齢者宅を訪問し、漏電調査や屋内電気配線の無料診断を実施した。下野市高齢福祉課、関東電気保安協会栃木事業本部の協力を得て、市内の7軒の一人暮らしの高齢者宅を訪問した。漏電調査や、加熱部分の配線チェックを行い「電気の安全診断カルテ」を渡した。
▽…危険個所のコンセントカバーの手直しや、屋内配線コードの油やホコリなど汚れも清掃した。また、安全な使用に関するアドバイスも実施した。配線診断を受けた高齢者からは「専門家に見てもらえて良かった。安心して電気が使える」「火事が心配だが、ストーブのコードも点検してもらえたので安心した」など感謝の声が聞かれた。
▽…一人暮らしの高齢者宅の屋内配線診断は同支社が継続して実施している取り組み。石田支社長は「今後も地域のお客さまの役に立てる活動をしていきたい」と話している。

●2010.03.01更新
改正省エネ法商機に、施行まで1ヵ月、トーエネック、空調の改善提案
日本経済新聞 2月27日 地方経済面中部

 企業のエネルギー使用量の一層の抑制を目指す改正省エネルギー法施行まで1カ月。中部企業の間では省エネ関連の投資を商機ととらえる動きが活発になってきた。民主党政権が大幅な二酸化炭素(CO2)削減方針を打ち出す中、全国で2番目に排出量の多い愛知県をはじめとする中部3県では、省エネ対策が大きな課題となっている。
「法改正を新たな商機ととらえ、営業を強化する」。中部電力子会社のトーエネックは3月、2日間にわたり社内向けに改正省エネ法に関する説明会を開催する。法律の趣旨のほか省エネにつながる業務提案のポイントなどを説明し、空調工事など顧客への業務提案にいかす。
設備投資の落ち込みで受注は減っているが、1月には複数の部署に分かれていた設備更新など省エネにつながる業務を一つの部署に集約するなど、企業が法改正に対応する動きを機動的にとらえていく体制も整えた。
ビル空調工事の日本空調サービスもエネルギーの利用状況を把握し省エネの実施計画の実務を担う国家資格のエネルギー管理士を2009年3月時点の40人から51人に増強し省エネシステムの販売につなげる。
分電盤製造の日東工業では工場などの電力使用量を計測・表示する「エネメーター」の売上高が前年比3割増。電力使用量も「見える化」することで効率化したい企業の需要が高いという。
新たなサービスを開発する企業も現れた。ソフトウエア開発のメタプロトコル(名古屋市)はインターネット上でリアルタイムに電気機器の電力使用量を把握することができるシステムを開発した。ネットでのアクセスが可能なため遠隔管理もできる。今後、事業所や家庭への販売を狙う。
金融機関は省エネ関連の資金需要に対応している。西尾信用金庫(愛知県西尾市)は昨年6月、省エネ設備を導入する企業などを対象に保証料率を優遇する「ECO(エコ)私募債」の取り扱いを開始した。営業地盤とする三河地域は自動車産業が集積し設備投資意欲は冷え込みが続くが、「環境対応は取引先企業の多くが問題視しており、投資が期待できる分野」(営業推進部)という。

海外エコノメール 中国 政府通じて企業に受注 省エネ浸透 知名度から
中日新聞 2月26日 朝刊

 温室効果ガス排出で世界トップになった中国。外交上の駆け引きはともかく、中国政府も環境対策を重視しており、景気刺激策4兆元(約52兆円)のうち2100億元は省エネルギー対策費に割く。中国の省エネ関連産業は2020年に5兆元の市場に成長する見通しだ。
世界中の企業がビジネスチャンスととらえる中、河村電器産業(愛知県瀬戸市)は照明の節電設備を売り込む。建物内の照明をコンピューターで一括管理し、時間帯や天候に合わせて光度を調節するシステムだ。中国市場での昨年の売り上げは約500万元(約6500万円)。現地法人の若林豊伸総経理(社長)は「毎年、倍々に増やす」と意気込む。
ほとんどの中国企業が初期投資を抑えるため、省エネに無頓着だ。
若林総経理は「当社の技術で30〜40%節電できる工場が多い」と話す。月々、節電できた料金を設備費のローンに充てる支払い方法もある。「お得な話」だが、詐欺まがいのビジネスが横行する中国では警戒心が根強い。
中国での知名度がなければ容易に信用されず、受注は難しい。そこで、優れた技術を持つ企業が一緒になり、売り込みを図ることにした。
コンサルタント会社「上海培皓節能科技発展」(橋詰裕之総経理)を中心に、河村電器やオムロン(京都市)などの現地法人9社が9月、「グリーン・グループ・メンバー(GGM)」を結成した。
売り込みは、地方政府を通じて企業に受注を迫るトップダウン方式。既に山東省済寧市政府との交渉がまとまり、来年1月に市内の3社と契約する運びとなった。
来年の目標は、中国全土で約100社と約3000万元(約3億9000万円)の契約を結ぶこと。地方政府に絡む受注とともに、中国政府に「環境保護団体」の認定も働き掛け、信用度の向上を狙う。
一方、橋詰総経理は「省エネセミナーをしたり、環境学部の大学生の支援もしたい」と話す。経済成長期にある中国では「回り道のようだが、人材育成が結局は近道となる」と考えている。

建設会社にEV充電器 広島の木下組 一般開放始める
中国新聞 2月26日 朝刊

 建設業の木下組(広島市佐伯区)は、電気自動車(EV)用の急速充電器を本社に設置し、一般開放を始めた。自動車やエネルギーに関連した企業以外が設けるのは中国地方で珍しい。販売しているテンパール工業(広島市南区)は2010年度、関西以西で50〜100台の受注を目指しており、普及が進みそうだ。
木下組は社内の駐車場に幅60センチ、奥行き75センチ、高さ158センチの充電器を設けた。気候条件によるが、30分程度でEVの電池容量の80%まで充電できる。テンパール工業から購入し、費用は設置費込みで約500万円。
木下組は太陽光発電システムの施工などを手掛けており、環境事業に力を入れている点をアピールする狙いで設置した。誰でも無料で使える。田中敏彦社長は「EVはまだ多くないが、どんどん増えるだろう。気軽に利用してほしい」と話す。同社もEV1台を営業車として導入する。
急速充電器の販売を昨年7月に始めたテンパール工業によると、中国地方に設置された同社の急速充電器は約20台。岡山県や中国電力、三菱自動車のディーラーなどに納入している。

関東保安協多摩事業本部が2月の推進月間で省エネをアドバイス
電気新聞 2月25日

 関東電気保安協会多摩事業本部(大木敏夫事業本部長)は現在、2月に関東保安協が展開している「電気の上手な使い方推進月間」に連動し、様々な形で地域住民への電気安全と省エネルギーのPR活動を実施している。期間中は、一般家庭などへの定期調査の際に、「分電盤のトラブル」や「地震発生時のトラブル」について分かりやすく解説した月間チラシを配布、広く電気安全を呼びかけることとしている。
また、地域の消費生活展に電気安全出張相談所を開設し、来場者の電気安全や省エネルギーに関する相談に応じるとともに、模擬分電盤を用いての漏電遮断器動作時の復旧方法や、省エネパンフレットによる省エネ・省マネーのアドバイスなども実施している。
このほか地域への貢献活動として、地元国分寺市の学童保育所11カ所で照明器具やコンセントの特別点検を行ったほか、事業所周辺の清掃活動なども実施。地域に根ざした幅広い活動を展開することで、電気安全性の向上に努めている。

電気自動車用の充電器、オートバックスに設置、東京・大阪などで試験運用
日経産業新聞 2月23日

 カー用品店最大手のオートバックスセブンは22日、東京と大阪の2つの店舗に電気自動車用の充電器を設置した。電圧は200ボルトで、電気自動車やプラグインハイブリッド車を約7時間で充電できる。3月上旬には千葉県柏市の店舗にも設置し、計3店舗で試験運用する。これらの店舗での利用動向をみて設置店を増やす考えだ。
設置したのは内外電機(大阪府東大阪市)の充電スタンド「エレナージ」。東京都江東区の「スーパーオートバックスTOKYO BAY 東雲店」と大阪府東大阪市の「同布施高井田店」の駐車場に設置した。1台のスタンドで同時に2台の車両を充電できる。利用料は無料。
電気自動車などの販売の開始に伴い「エコカーを所有するドライバーの利便性を高める」(オートバックス)。来客増の効果も見込む。二酸化炭素(CO2)排出量の削減に寄与する姿勢を示す狙いもあるという。

●2010.02.22更新
復活なるか太陽熱温水器(上)東ガス・東電陣取り合戦(NewsEdge)
日経産業新聞 2月22日

 太陽熱が再び脚光を浴びようとしている。東京ガスはガス給湯器に太陽熱温水器を組み合わせた製品を22日に発売。同日には東京電力が太陽熱機器メーカーと共同開発したシステムの販売も始まる。家庭へのエネルギー供給を巡り陣取り競争を繰り広げるガス・電力の両陣営から熱視線を送られる太陽熱。さらに政府の補助金も導入される予定で、関連ビジネスが急速に盛り上がり始めた。
これからは、一緒にやっていきませんか――。1年半ほど前、東京・八重洲の古いビルの4階に入居する太陽熱温水器の業界団体「ソーラーシステム振興協会」にこんな連絡が入った。申し入れてきたのは、東ガスや大阪ガスなどで構成する日本ガス協会だ。
オール電化対抗
屋根に付けた集熱器で湯を作る太陽熱給湯器を、少し前までガス会社はライバル視していた。ガスの使用量が減ってしまうからだ。それがなぜ、協力を要請したのか。電力会社が、それまでガス会社が最大の収益源としてきた市場に攻勢をかけているからだ。
電力会社が進める「オール電化」の普及は加速している。電気給湯器「エコキュート」の出荷台数は2001年の発売から6年かかって100万台だったのが、その後は住宅不況だったにもかかわらず、2年で100万台を売り切った。
エコキュートの最大の武器は環境性能。空気を圧縮することで、熱を生み出すため、高効率でお湯が沸かせる。だが、ガス給湯器の場合は、これほど高効率なシステムはできない。そこで、ガスが「エネルギー効率を改善できる装置」として白羽の矢を立てたのが、太陽熱温水器だ。
東京ガスは22日、矢崎総業製の太陽熱集熱パネルとガス温水器を組み合わせた新築マンション用のシステムの販売を始める。1戸当たりの価格は130万円超。次いで太陽熱温水システムを手がける長府製作所と組み、高効率なガス給湯器とセットにした90万円弱の戸建て用のシステムも発売。6月からはノーリツの太陽熱温水システムを使って業務用のシステムも売り出す。
ガス会社はこれで電力への対抗策を整えたはずだった。ところが、電力側も早くから水面下で動いていた。
ガス会社のパートナーの1つである矢崎総業は22日、「太陽熱+エコキュート」の給湯器を全国の系列販売店で売り始める。価格は100万円弱。デンソーと共同開発した天気予測機能が内蔵され、晴れの日は太陽熱で、曇りや雨の予報の日は前夜の割安な夜間電力を使ってエコキュートで自動的に湯を沸かしておく。
東電は直接販売しないものの、販促のためのイベント開催やショールームなどでの積極的な展示を通じて側面支援する。電力業界もエコキュートの効率向上に向け、ガス会社とはまったく別にプロジェクトを進めていた。したたかさを見せた電力に対し、ガス会社がどう攻勢をかけるのか。両陣営の争いが激しくなるのは間違いない。
太陽熱温水器は1980年のピーク時には年82万台を売ったものの、使い勝手の悪さや強引な販売によるトラブルもあり、年5万台規模に縮小。それが、ガスと電力が注目したことで、状況は一変した。「5年後に20万〜30万台の市場に回復するのでは」(ノーリツの国井総一郎社長)と期待する声も上がる。
さらに政府も太陽熱の復活を後押しすることを決めた。09年度の2次補正予算で15億円の新規補助金が設けられた。補助の開始時期など詳細は未定だが、約3000世帯分について条件付きで導入費の半額が補助される見通しだ。
これらの動きを受け、太陽熱温水器に参入する動きもある。パロマは今夏からオーストラリアの子会社が製造する機器を輸入し、ガス給湯器とセットの日本仕様にして販売する。「国内のガス機器市場はしぼむばかり。期待できる新エネとの連携しかない」。
コスト下げ課題
ただ、太陽熱が本格的に“復活”するには課題が残されている。「価格が高すぎる」(矢崎総業の清水一雄執行役員)ことだ。
「太陽熱+ガス」の給湯器による光熱費の削減効果は年5万円くらい。補助金を使わなければ初期費用を回収するのに、25年以上かかる計算になる。また補助金の対象となる太陽熱温水器は本体価格(130万円)のうち100万円前後。その半額を補助されても実質負担は約80万円となり、初期費用の回収に十数年かかってしまう。
太陽電池が受けた太陽エネルギーの10%強しか電気にできないのに対し、太陽熱パネルは半分を給湯エネルギーとして使える。小さな面積で大きな効果が得られるため、国内の狭い住宅に設置するには都合がいい。
世界に目を転じれば、太陽熱は風力に次いで多く使われている自然エネルギーだ。欧州でも08年は出力容量がその前年より2割増えている。
国内の住宅からの二酸化炭素(CO2)排出はなかなか減っていない。温暖化対策のためにもメーカーのコスト引き下げ努力が欠かせない。

太陽光発電の 業者装い詐欺 容疑の男ら逮捕
茨城新聞 2月19日 朝刊A版

 太陽光発電装置やオール電化の台所用品設置業者を装い、設置料をだまし取ったとして、竜ケ崎署と県警捜査2課などは18日、詐欺の疑いで、埼玉県三郷市栄3丁目、住宅機器販売・設備業、中村興治(38)と千葉県松戸市小金清志町、会社員、小島敏嗣(75)両容疑者を再逮捕した。
2人の再逮捕容疑は2008年8月下旬から9月30日にかけ、同県柏市の男性(42)に「太陽光発電とオール電化用品の機器を設置してくれる家を探している。契約すればモニター料を値引きする」とうそを言い、手付金や前払い金名目で、約100万円をだまし取った疑い。
県警によると、2人とも容疑を認めている。
県警は先月末、2人が実在する住宅機器販売会社の専務と部長を装い、取手市の夫婦から300万円をだまし取った容疑で逮捕していた。県警は被害が県南地域を中心に数十人、数千万円に上るとみて裏付け捜査を進めている。

火災警報器工事 『不適当』で業者名公表
東京新聞 2月16日 朝刊 地方版(山手版)

 【東京都】東京消防庁は15日、火災警報器の工事で「不適当な行為」があったとして、都火災予防条例に基づき消防設備業者名を公表した。同条例に基づき業者名を公表するのは初めて。
公表された業者は「コスモポリタン」(渋谷区道玄坂1)。同庁によると、同社は、漏電電流を検出して火災を感知する「漏電火災警報器」を目黒区で設置した際、防水上有効な措置を講じなかった、などとしている。
同庁は3回の「指導」の後、「勧告」を行ったが、改善がみられなかったため業者名公表に踏み切った。

●2010.02.15更新
エネゲートがEV給電スタンド投入 ENEX2010に出展
電気新聞 2月12日

 関西電力グループで電力量計の製造・販売を手がけるエネゲート(大阪市、多山洋文社長)は、国内で初めてインターネットによる課金処理ができる電気自動車(EV)向け給電スタンド「エコQ電システム」を開発、予約販売を開始した。東京・有明の東京ビッグサイトで10日開幕した「ENEX2010」(12日まで)に出展し、実機によるデモを行っている。
エコQ電システムは、給電スタンドにプラグを差し込み、事前登録した携帯電話を操作するだけで、簡単にEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の給電ができるシステム。電気代などの使用料はインターネットを通じて課金し、クレジット決済を行う。
給電スタンド側のQRコードを携帯電話で読み取り、ログインして給電を開始。充電完了後は自動的に給電を停止し、サーバーから完了通知と利用料金をメール送信する。200Vの電源で設置した場合、1時間で2・2キロワットを給電し、20キロメートルの走行が可能となる。三菱自動車「i―MiEV(アイミーブ)」の給電では7時間でフル充電が完了する。
給電中はケーブルをロックし、盗難を防止。過電流や漏電などの障害時は自動的に電源が停止する。設置時に高圧電源を引き込む必要がなく施工も簡単。給電スタンド1台につき9台まで通信機能を接続できるため増設も容易だ。6月から本格販売を開始する予定で、主にショッピングモールやレジャー施設、マンションなどを対象に販売活動を行う方針。
同社ブースではこのほか、同社の主力商品となる電子式電力量計「EL計器(S)」やエネルギー管理のための「ELセンサー」など省エネ、温暖化防止をサポートする機器を多数展示している。

東電同窓電気が省エネ対策を提案 工業見本市でセミナー
電気新聞 2月9日

 東電同窓電気(横浜市、伊藤良平社長)はこのほど、神奈川県内の工業技術・製品総合見本市「テクニカルショウヨコハマ2010」で出展者セミナーに参加し、同社の省エネ対策技術や製品を紹介した。同社が販売する使用電力のモニタリングシステム「ピーコン・アイ」を中心に説明し、“電気の見える化”を通じて省エネ活動を浸透させる方法を示した。
同セミナーでは東電同窓電気情報システムセンターの富永衛所長が講師として出席。来場者を前に資料を使って説明した。
富永氏は「電気の省エネ」を進める手段について〈1〉契約変更〈2〉運用改善〈3〉設備更新〈4〉自然エネルギー利用――と段階に分けて説明。特に電力会社との契約変更については「すぐに実行できるもの」とし、使用する電力が契約電力を超えないように使用状況を把握しながら省エネ対策を行うことを勧めた。
電気の使用状況把握については同社の「ピーコン・アイ」を提案。受電設備や各階の分電盤などにセンサーを設置し、電気の使用データをサーバーに蓄積。時間別や部屋ごとの使用状況を把握することで具体的な対策を立てることが可能であることを強調した。
このほか、同社が実施している環境関連の事業として、オール電化マンションや太陽光発電システム、LED(発光ダイオード)照明の施工例も紹介。「ピーコン・アイ」による情報ツールを含め、提案・設計・施工・保守まで一貫体制で提供できる点をアピールした。

福岡県/消費110番=分電盤の点検装う業者 高齢者狙う手口に注意/京築・北九州
西日本新聞 2月9日 朝刊

▼Q 先日、「電気のことで来ました」と言って業者の来訪がありました。大手電力会社の保守点検だと思い玄関を開けたところ、「分電盤を点検させてほしい」とのことでした。了承すると「老朽化しているのでこのままにしておくと漏電する恐れがある」と言われました。火災になったら大変と思い、交換を依頼しました。近所の人に話すと一人暮らしの世帯だけ訪問しているとわかり、保守点検ではなくだまされたと気づきました。工事がまだなので、解約したい。 (80歳代女性)
▼A ご相談の分電盤の交換は、「特定商取引に関する法律」の訪問販売に該当します。訪問販売の場合、業者はクーリングオフの説明のある書面を消費者に交付しなければなりませんが、相談者は、クーリングオフの記載がない請負契約用の書面しか受け取っていませんでした。この業者に対し適正な書面を交付するよう要望しました。本件は、相談者がクーリングオフを通知することで、解約できました。
ご相談は、工事前の相談でしたが、訪問販売の場合、クーリングオフの説明のある書面を受け取ってから8日間は工事完了後でも無条件解約のクーリングオフをすることができます。業者が工事完了後、クーリングオフされては困るからと言って適正な書面を交付しないことは、違法です。法律で定められた書面を受け取っていない場合は、8日間を過ぎてもクーリングオフを主張できます。
一人暮らしや高齢者の世帯を狙う悪質業者は、なかなか後を絶ちません。被害にあったと思ったり、身近に被害にあった人がいたら、すぐに消費生活センターにご相談ください。相談ダイヤル=093(861)0999(北九州市立消費生活センター)

黄金ルーキーを探せ・第4部(11)未来工業−自分で考え行動できる人を
日刊工業新聞 2月4日

 【総務部総務課長・阪本誠氏】
―各社、次代を担う若手人材確保に躍起になる中、どんな採用活動をしていますか。
「基本的に新卒社員を必要としている部署が主体となって独自に採用する。本社採用の場合は、読み書きと計算の簡単な筆記試験だけを総務部が用意する。その後、各部署が、履歴書での選考と筆記試験の結果から二次試験に進む学生を選ぶのも、二次試験の内容を考えて内定者を決めるのも担当する。二次試験が最終試験で、適性検査や社長面接はない。支店や営業所も独自に採用試験をしている」
―ノルマなし、残業なしなど独自の人事管理で有名です。学生の反応は。
「メディアに取り上げられてから採用人数1、2人のところに毎年約100人の応募がある。だがノルマなし、残業なしが可能なのは、社員一人ひとりが常に考えて行動しているから。社員が年間140日の休みをもらいながら、会社がもうかってきたのは今までの話で、今後どうなるかはあなた次第だと学生には説明している。社員が怠ければ会社もだめになるということだ」
―採用で重視する点は。
「当社のモットーは“常に考える”。自分で考えて行動できるかを最も重視する。考えて行動できることはその人の潜在力を示しており、今持っているどんな知識より重要だ。サラリーマンを目指す学生の水準にさほど大きな差はない。だからこそ地道な努力ができることが大切だ。また、社員が自由と責任の両方を持つ会社だと、納得しておかねばならない」
―入社後の人材育成にどう取り組んでいますか。
「社内研修が1日ある以外は、すべてオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)。学生からどんなキャリアアップ制度があるかとよく聞かれるが会社は学校ではない。最低限の教育として、例えば商品開発の部署では3次元CADの講習に出すが、それ以上は社員が自分で見つけて取り組んでいる。講習や通信教育の費用は上司が許可すれば会社が負担する。人は自発的に考えて動くほうが楽しいはず。仕事を通じてそうした満足感や感動を味わってほしい」
【企業データ】
▽売上高=233億円(09年3月期)▽社長=滝川克弘氏▽従業員=767人▽主要事業=電設資材などの製造販売▽09年度採用実績(09年3月入社)=2人▽10年度採用予定(10年3月内定・入社予定)=1人▽問い合わせ=総務部(0584・68・0010)

●2010.02.02更新
EVの充電施設整備に向け連携/日産、全旅連
電気新聞 2月2日

 日産自動車は1日、全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連)と電気自動車(EV)の充電インフラ整備を中心とした連携事業に合意し、協定を締結した。全国の宿泊施設への充電インフラ設置やEVを活用した旅行商品の開発、観光客向けPR活動などで協力する。
同事業の柱は、〈1〉充電インフラの整備〈2〉EVを活用した新商品の開発、販売〈3〉充電スタンドの案内などの情報提供サービス――となっている。具体的には、全旅連に加盟する約1万8千軒の宿泊施設への急速充電器の設置や、EVを活用したゼロ・エミッションツアーなどの旅行商品を開発、販売する。このほか、地図情報提供会社や宿泊予約運営サイトとも連携し、充電スタンドや宿泊施設の空き室などの情報提供サービスも実施する。
同日、都内で締結式が開かれ、日産自動車の志賀俊之・最高執行責任者と佐藤信幸・全旅連会長の間で協定書が取り交わされた。
日産自動車は10年度後半に日米欧でEV「リーフ」を市場投入する計画で、12年中には世界規模の量販体制を整える。同社は神奈川県や横浜市などの自治体とEV普及に向けた協定を締結している。

鹿児島・川内原発の事故、作業員1人死亡、重軽傷者6人に
日本経済新聞 1月30日 沖縄朝刊

 九州電力川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)で29日、定期検査中の作業員がやけどを負った事故で、全身やけどで重傷とみられていた協力会社社員の角杉太郎さん(29)=薩摩川内市=が、午後11時半ごろ、搬送先の病院で死亡した。また新たに4人の軽傷者が判明、重軽傷者は計6人となった。
九州電力は同日、鹿児島市で記者会見して事故状況を説明した。同社によると、事故当時の作業は、1号機のタービン建屋内で440ボルト用分電盤を点検するために停電させる工程だったという。
角杉さんが配電設備の中に入ってアースを取り付けていた際に火花が噴き出し、角杉さんと周囲にいた6人がやけどを負った。1号機は4日から定期検査のため停止中で、放射能漏れや発電への影響はなかったが、配電設備の一部が焼けた。
同社は、通電を止めない状態でアースを取り付けたことが原因になった可能性があるとしており、薩摩川内署が詳しい事故の状況を調べている。
九電の真部利応社長は同日、「このような取り返しのつかない事態を招いたことに深くおわび申し上げる。二度とこのような事故を起こさないよう、最大限の努力を傾注していく」とのコメントを発表した。

高岳製作所など、中速充電器に的−EV普及にらみ相次ぎ新製品を投入
日刊工業新聞 1月26日

 電気自動車(EV)用の中速充電器市場が活発化してきた。高岳製作所は3月に現行より小さい出力20キロワットの新製品を、ハセテック(横浜市港北区)は4月に同12・6キロワットタイプを投入する。中速充電器は充電時間が急速充電器の2倍程度かかるが、本体価格が安い上、高圧用の工事が不要なので施工コストが低いのが特徴だ。EV普及をにらみ、ニーズに合わせた多様な充電器が増えている。
高岳製作所の中速充電器の本体価格は、現行の同50キロワットタイプの6割程度の200万円台前半の見込み。同50キロワットタイプと異なり、設置時の高圧用インフラもいらない。
また現行に比べ設置面積を3割削減した。充電時間は「(車種にもよるが)容量の8割を充電するのに1時間程度」(同社)という。法人向けに提案する考えだ。
一方、ハセテックは同50キロワットの既存製品の刷新と合わせて中速充電器を投入する。価格は200万円程度で充電時間は1時間半程度という。同時期に一般・集合住宅向け小型スタンドも発売する。充電時間は7―8時間かかるが、価格は9万円からと格安だ。同社では「充電器市場の競争は激しくなるが、商品ラインアップの豊富さを強みにしたい」としている。
業界筋によると国内の急速充電器市場は09年の300台が、15年には8000台に急伸するという。ただ急速充電器は設置に1台当たり800万円以上かかると言われており、施工コストの高さも課題と言われている。それだけに中速充電器は各世帯へのEV普及のためのカギとも言われる。引き続き開発競争が激化しそうだ。

●2010.01.25更新
アメフト・マーヴィーズ、吹田から日本一へ 広告もカフェも、地元密着で/大阪府
朝日新聞 1月24日 朝刊

 吹田市に昨年6月、活動拠点を移した社会人アメリカンフットボールチーム「吹田マーヴィーズ」。昨シーズンはXリーグ西地区の1部で3位になった実力チームだが、特定の企業母体を持たない市民クラブのため、安定した運営は難しい。地元市民や企業に支援の輪を求めながら、日本一を目指している。(千種辰弥)
マーヴィーズは1994年、東大阪市にある電気機械メーカー「内外電機」を母体にした実業団チームとして発足。2003年にクラブチームに移行した。昨年6月、吹田市に活動拠点を移し、チーム名も“吹田”マーヴィーズと改めて地域密着型の運営を目指すことにした。
新天地に移ることで心機一転を図るとともに、人口規模が府内で7番目と大きく、元気な企業も多い吹田なら、幅広い支援を受けられると考えたからだ。
現在、選手は55人。うち21人は内外電機に勤めるが、残りの選手の職業は様々。シーズン中は土、日曜日を含め週3回の練習があるものの、会社の場所や就業時間がまちまちで全員がそろうのが難しく、プレーの意思統一を図るのも一苦労だ。
練習場所の確保も課題。万博フィールドを拠点にしているが、学生チームの試合が日中にある時などは早朝や夜の練習を余儀なくされたり、ほかのグラウンドを探したりしなければならない。内外電機の工場内にあったグラウンドを使えていたこれまでと比べ大きな差がある。
副将の水谷尚志さん(37)は「練習環境は厳しいが、チームに『吹田』の文字を入れることで、街への愛着がわくようになった。応援してくれる市民のために結果を出したい」と意気込む。
そんなチームを支えるために設立されたのが、「株式会社クラブマーヴィーズ」。社長の元野勝広さん(32)はアメフトの本場・米国のプロリーグでプレーした経験を持つ。社員3人のうち2人はマーヴィーズの現役と元選手だ。
収益の柱は広告事業。チームのユニホームやホームページに広告を載せて収入を得る仕組みで、特定企業に頼らず、より多くの企業から収入を得て運営を安定させるのが目標。提携企業や店舗は現在、計約400に上る。
チームの知名度アップにも取り組む。選手を市内の祭りや商店街の催しに参加させてアピール。ファンクラブをつくり、試合の観戦が無料になったり、提携店舗で割引を受けられたりする特典付きの会員証を作成し、3万5千枚配布。昨年の1試合平均の観客動員数は、一昨年に比べ、約1・7倍の1085人に増やすことができた。
さらに、昨年末にはJR吹田駅近くに直営のカフェをオープン。店内の大型スクリーンでチームが出場した試合の映像を流し、ファン層の拡大を図っている。
広告を出し、試合の際に水のボトルを提供する吹田市のコンピューターソフト開発会社「プロミックス」の大西幸彦社長(53)は「野球やサッカーに比べて広告費が安く、負担が軽いので応援できる。チームとともに、われわれの商品の知名度も上がってほしい」と期待を寄せる。
現在、選手たちは9月のシーズンインに向け、自主練習に励む。Xリーグ西地区の1部は6チームで競っているが、昨年のレギュラーシーズンは3位に終わった。元野さんは「いつまでも3〜4位をうろうろしていたらファンに見放されてしまう。来年には日本一になって恩返ししたい」と話している。

[OFFタイム・私の休日]パナソニック電工専務 長榮周作さん59
大阪読売新聞 1月23日 夕刊

 ◇ながえ・しゅうさく 
◆「遠山の目付」仕事にも 
竹刀を構えたときに相手全体を視野に入れ、ちょっとした動きも見逃さない。剣道でいう「遠山(えんざん)の目付(めつけ)」だ。「これは仕事にも通じる」と話す。
入社後は主力の照明器具事業を中心に歩んできたが、昨年4月に照明器具や配線器具、分電盤を取り扱う電材マーケティング本部長に就任した。「将来性の高いエネルギー管理など変化が激しい分野で、遠山の目付よろしく大局的に物事を見ないと、事業戦略を見誤る」と戒める。
剣道は小学4年の時に始め、半世紀のつきあいで、最高位の八段に次ぐ七段の段位を持つ。入社当時は無名だった剣道部を、大阪府や近畿の大会で優勝の常連チームにした。32歳で引退した後は監督として、1997年に実業団全国大会の優勝に導いた。
インドネシア赴任中は、現地の若者らに剣道を教えた。用具がなく、日本で中古の防具や竹刀を買ってきて配った。子会社のSUNX(愛知県春日井市)社社長時代も、同社の女子剣道部のけいこに週4日、2年間にわたってみっちり付き合った。
剣道を楽しいと思い始めたのは、年を取ってからだという。「年齢を重ねても若者と対等にできる」のが醍醐(だいご)味だ。
今は全国を飛び回る日々の中、単身赴任先の東京の警察署道場で月2回、汗を流すのが何よりの楽しみだ。「会心のめんをまだ打てていない」。仕事とともに、精進が続く。

電気自動車、充電インフラ整備始動、新日石・三菱自、岡山に拠点設置
日経経済新聞 1月21日 地方経済面中国B

中国電系は設備販売
電気自動車(EV)の本格普及をにらみ、中国地方で充電インフラの整備の動きが本格化している。新日本石油と三菱自動車が21日から、それぞれ岡山県内で急速充電装置による充電サービスを開始。中国電力グループは充電装置の販売に乗り出した。環境にやさしい電気自動車の利用促進に向け、中国地方でも充電拠点網が今後広がりそうだ。
新日石はガソリンスタンド経営の赤沢屋(岡山県倉敷市、狩野良弘社長)が運営する「ドクタードライブ水島店」に急速充電装置1基を設置し、21日から電気自動車向け充電サービスを始める。約30分で電池容量の80%程度まで充電できる。
同社は昨年10月から全国で急速充電装置の実証実験を手がけており、中国地方では第1号拠点となる。5月までは無料で充電サービスを提供。利用状況を見ながら今後の拠点配置などを検討する。
三菱自動車水島製作所(岡山県倉敷市)は工場内に設置している急速充電装置を、21日から無償で一般開放する。同社は電気軽自動車「アイ・ミーブ」を現在、企業など法人向けに限定販売しているが、4月には個人にも売り出し、2011年3月期には国内で8500台を販売する計画。利用者の開拓を狙い、PRに利用する狙いもあるようだ。
中国電力子会社のテンパール工業(広島市)は、官公庁や自動車販売店向けに、三菱自で使用しているのと同じ充電装置の販売活動を本格化。今後はショッピングセンターなど中国地方各地の集客施設にも売り込み、年50台を販売したい考えだ。価格は1台約350万円。
中電工は電気自動車用の充電装置と太陽光発電パネルを備えた車庫「ソーラーガレージ」(工事費込みで約140万円)を昨年末に発売。セントラル総合開発(東京・千代田)は駐車場に充電機能を備えたマンションを広島市内に建設中(3月完成予定)。専用コンセント付きの2戸は既に契約済みという。

●2010.01.18更新
ニュース拡大鏡/アストモスエネ、エネファーム提案力に磨き
日刊工業新聞NEWSウェーブ21  1月18日

 2009年から商業化の新ステージに入った家庭用燃料電池「エネファーム」。新日本石油、大手ガス会社が中心となり拡販を進めている。こうした中、LPガス専門会社でLPガス取扱量世界一のアストモスエネルギー(東京都千代田区、久内幸二郎社長、03・5221・9700)は、ソフト面を含め、自前の研修施設で一貫した人材教育を行っている。同社が取り組む研修内容、課題を探った。(大塚久美)
アストモスエネルギーは設置者のための教育が重要と認識し、09年7月から燃料電池の販売研修を本格化した。九州アストモスガス(福岡県久留米市)と東北アストモスガス(仙台市太白区)の2カ所にある自社研修施設「アストモスアカデミー」で行っている。
対象は同社のLPガス特約店(約700社)や特約店傘下販売店の担当者。1回の研修は2泊3日で、30人強が参加する。講師はアストモスエネルギーの社員が務め、09年7―12月に計20回実施、550人が参加した。実費3万円程度(テキスト代含む)が必要だが大盛況だ。
その理由は、商品仕様や施工方法の座学だけにとどまらず、固体高分子形燃料電池(PEFC)のLPガス機の実機を使って学ぶ点にある。エネファームにトラブルが発生した際に、対処法や技術的な要素(分電盤や手続き書類の扱いを含めた系統連系、定期メンテナンスのやり方)もしっかりと学べる。温水暖房機器の商品知識から顧客選定、競合商品を比較しながら顧客に提案する販売手法まで一貫して学べる。最終日の修了試験に合格すれば「取組店ID」を授与される。
今年は「研修を計16回行い、計300人を参加させたい」(藤本達哉営業本部エネルギーソリューション部長)考え。前年よりも研修参加人数が少ない理由は「一人ひとりに技術力と効果的な販売力をつけさせる」(同)ためだ。同社が受けたエネファームの予約販売台数分の200台は09年末に設置済みで、研修を受けた設置者たちが全国で活躍している。
「12年には次世代の固体酸化物形燃料電池(SOFC)も発売され、量産体制となる。当初計画通り、14年12月までに累計5000台を販売する」(同)。同社の販売先は、環境意識の高い人や関係会社などが多かった。だが今後はハウスメーカーなどとの取引も活発化する。ソフト面も技術面も併せ持つ人材を輩出しながら、拡販へつなげていく方針だ。

データセンター、空調、5割省エネ、河村電器産業、外気を活用
日経産業新聞 1月15日

 配電盤やサーバー収納器具を手がける河村電器産業(愛知県瀬戸市、河村幸俊社長)は、サーバーを設置するデータセンター向けに高効率な空調システムを開発した。
データセンター内の空気の循環を工夫したほか、熱を発生したサーバーの冷却に外気を利用することで、一般的なセンター向け空調と比べて5〜6割の消費電力でセンター内を適切な温度に保てるという。
開発したのは「AIR―NEXT」。精密機械製造のラスコ(埼玉県大利根町、橋口拓郎社長)と共同開発した。新システムは独自の機構により、サーバーから発生した熱がセンター内を循環しないよう適宜吸い込み、室外に排出。外気を利用し室外から取り入れた冷気でサーバーを冷やす。
現在、主流のセンター向け空調はサーバーから発生した熱気と冷気が混ざることもあり、非効率も指摘されていた。外気を利用するシステムもまだ少なく、新開発品では大幅な効率化が見込めるという。
新開発品は空調機1台単位でユニットとなっており、複数の空調機を使うような大型データセンター内の一部のサーバーだけを対象に設置することも可能。価格は1200万円。初年度は20件の受注を目指す。
河村電器産業はサーバー収納ラックなどを手がけ、サーバーの排熱に技術を持つ。今回、ラスコの空調制御技術と自社技術を融合し、初めてとなる空調システムを開発した。

中国計器工業が省エネ「見える化」紹介 本社で動態モデル展示
電気新聞 1月14日

 中国電力グループの中国計器工業(広島県府中町、佐藤泉社長)は、本社事務所で省エネ支援システムの動態モデル展示を行っている。本社建物および隣接する工場に自社製品の「省エネナビ」を核とするシステムを設置、実際の電気使用量などが、展示コーナーで確認できるようにした。同社では、エネルギー消費や二酸化炭素(CO2)排出量を「見える化」する仕組みを、学校や企業関係者に見てもらい、環境意識を高めるとともに、導入を働きかけていく方針だ。
同社は電子式計器の技術をベースに、省エネ支援機器「省エネナビ」を開発、01年より販売している。分電盤などに設置したセンサーで電気の使用量を測定し、リアルタイムに数値やグラフで表示できる製品で、電気料金、CO2排出量も表示できる。設定した目標値を上回ると、ランプで知らせるなどして、省エネを促す。昨年ラインアップを拡充し、家庭、公共施設・小中規模工場、学校・小規模公共施設向けの3分野・5機種をそろえている。
モデル展示は、同製品と各種センサー、無線中継器、管理用サーバーなどを組み合わせたシステム。同社が実際に使っている電気の量などを大型画面などで見せる。無線を使うことで大がかりな配線工事が不要になる、各種機器の設置状況も実物で紹介する。屋上には3・3キロワットの太陽光発電パネルも設置しており、稼働後はその発電電力量も表示する。
同システムはエネルギー・環境教育に取り組む学校などで導入されている。今後、学校、改正省エネ法の対象となる事業場の関係者を招いて、紹介することにしている。

坂の上に立つ・トップインタビュー(6)パナソニック電工社長・畑中浩一氏
日刊工業新聞 1月13日

【パナソニック電工社長・畑中浩一氏】
―パナソニックグループに三洋電機も加わり、グループ連携が注目されています。
「パナソニックは家電のイメージが強く、単品販売が主力。だがこれからいろいろな商品をトータルで提案して販売するとなると当社の分電盤や配線器具など、つなぐ、配るといったものが重要になる。(三洋が手がける)太陽電池も住宅、非住宅の両方の流通ルートで販売できる」
―資本・業務提携でリフォーム事業を強化中です。
「政府は長期優良住宅を推奨しており、中古住宅を購入・リフォームする市場ができる。そのため住宅のメンテナンス・サービスに強いエプコと協力してリフォームを提案する。太陽光発電の販売にもつながり、当社のリフォーム政策のメーンポイントとなる」
―発光ダイオード(LED)照明の需要が拡大しています。将来を見据えLEDチップを内製化する考えはありますか。
「チップはどんどん技術開発が進み、設備投資も莫大(ばくだい)。それよりも購入して加工し、モジュールやユニットで販売した方が良い」
―社内目標で海外販売比率40%を掲げていますが、現在は同約16%と大きな開きがあります。
「中国で内装、インドで配線器具など、日本、アジア、中国、インドの『JAC&I(ジャック・アンド・アイ)』のエリア戦略やLEDデバイスのグローバル展開、M&A(企業の合併・買収)などいろいろな策を加味しなければ到達できない。達成のめどはパナソニックグループの創業100年となる2018年を目安にしている」

家庭の中で電力融通、大和ハウスや京大など、12年度から実験
日本経済新聞 1月12日 夕刊

 大和ハウス工業と京都大学、神戸大学などは、照明器具やテレビなど家庭にある電気製品の電力消費を制御する基本技術を開発した。各家電の使用状況に応じて電気を供給したり節電したりする。将来は複数家庭の間で電気を融通し合えるようにする。IT(情報技術)を駆使して発電設備からの送電を調整するスマートグリッド(次世代送電網)の家庭版を目ざして2012年度から一般家庭で実験し新築住宅への導入を検討する。
基本技術は家電をつなぐ特殊な電源タップや、分電盤、電力消費を管理・制御するコンピューターなどで構成。電源タップなどがエアコンや照明など家電の種類を見分け電気の使用状況を把握する。コンピューターは電源タップなどが収集したデータを分析し、無人の部屋への送電を減らしたり、使用中の家電や部屋に優先的に送電する。
例えば、家族が照明を消した部屋でテレビがついたままになっていたら、コンピューターが信号を送って消す。夕方に複数の調理機器を使った後は家族が食卓に集まったと判断し、食卓以外の部屋への送電を止める。

●2010.01.12更新
CO2相殺の給湯設備 カインズ販売開始 温暖化防止に貢献
上毛新聞 1月10日

 ホームセンターチェーンのカインズ(高崎市高関町、土屋裕雅社長)は、地球温暖化防止に貢献するため、カーボンオフセット付き給湯設備の販売を、県内10店舗で始めた。今回を「第1弾」と位置付け、今後もカーボンオフセット付き商品を拡大する方針。
カーボンオフセットは、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを排出したことに対して、植林やクリーンエネルギーの活用など別の方法で同ガス削減に貢献し、相殺すること。
今回は給湯設備を1台販売するごとにカインズが費用を負担して国連認証CO2排出権500キロ分を取得する。500キロは、ユーカリの木55本が1年間に吸収する量に相当する。
給湯設備「エコキュート」の対象商品にIHクッキングヒーターを加えた「オール電化パック」が59万8千円(標準工事費込み)。

LED電球じわり普及、国内販売、昨年は200万個、電球工業会会長が意欲
日経産業新聞 1月8日

「今年、500万〜600万個目指す」 電球工業会会長が意欲
日本電球工業会の恒川真一会長(東芝ライテック社長)は7日に都内で開いた賀詞交換会で、2009年にLED(発光ダイオード)電球が国内でおよそ200万個売れたことを明らかにした。08年はほぼゼロだったが、09年の夏以降に照明各社が製品を投入し、市場が急速に立ち上がった。環境問題への関心の高まりを追い風に「10年は500万〜600万個を目指したい」との意気込みを示した。
ただ、一時は5000億円以上あったランプ類の国内販売額は09年に3500億円を下回ったもようで「全体としては不況」(恒川会長)。日本照明器具工業会の松蔭邦彰会長(パナソニック電工照明事業本部長)も「住宅着工が80万戸を割りこんでおり新設需要の獲得は厳しい。照明器具のリニューアルを推進するのはもちろんだが、事業をグローバルに展開すべき時期がきている」と話した。

配電効率化、世界中で号砲――「メーター」にも続々参入(クラウドが拓く)
日経産業新聞 1月7日

 クラウドコンピューティングをはじめとするIT(情報技術)を活用して、使用エネルギーなどの効率化に取り組むスマートグリッドやスマートシティーには、関連市場の広がりを期待して、多くの企業が新規参入。世界各地で実証実験や開発プロジェクトが進んでいる。日本では伊藤忠商事が中心となり、茨城県つくば市で共同実証プロジェクトに着手。世界に広げようとしている。
コンビニで実験
伊藤忠など15社が3月から始めるのは「低炭素交通社会システム」の共同実証プロジェクト。つくば市内のコンビニやガソリンスタンドに太陽光発電システムと電気自動車用の急速充電設備などを蓄電池とともに設置。関連する情報を伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)のデータセンターに集める。
店舗ごとの発電と消費などを記録する「店舗エネルギー管理システム」、充電設備での認証や充電情報などを収集する「急速充電器管理システム」など個別の情報システムから上がる情報を、「エネルギー統合管理システム」で集約し、情報を分析した上で、結果をウェブサイトを通じて顧客に報告する仕組みだ。
当初はコンビニとガソリンスタンド1店ずつの小規模で実施する予定。エネルギー管理の情報システムとして確立できれば、CTCがクラウドサービスとして広く外部に低料金で提供できる見込み。今年中に米国の2カ所で実証実験を開始する見通しであるほか、中国でも計画しており世界への普及を急いでいる。
スマートグリッドは地球温暖化対策にもなるため、世界各国が一斉に取り組み始めた。特に米国は「グリーン・ニューディール」を掲げるオバマ米大統領がニューメキシコ州のスマートグリッドの実験などを推進している。
消費量を即通知
一方、スマートグリッドを重要な構成要素で、家庭内の家電などによる消費電力を明示化する「スマートメーター」にも各社が参入。特にゼネラル・エレクトリック(GE)などが積極的。日立製作所や東芝などの日本メーカーも本格参入を狙う。
米グーグルはスマートメーターを活用した「グーグルパワーメーター」という新サービスを昨年から開始。家庭の消費電力をリアルタイムで電力会社に通知するとともに、顧客がウェブ上で電力の使い方をみることができる。昨年5月にはインドやカナダを含む電力8社と提携し、世界展開を推進する構えだ。
クラウドを活用したエネルギーの効率利用で、各家庭にとっては電気料金などが下がることが「売り」のスマートグリッドだが、課題も残る。
米カリフォルニア州では、電力会社のパシフィック・ガス&エナジー(PG&E)が順次、スマートメーターに切り替えたが、顧客によっては電気料金がそれまでの3倍に跳ね上がったという。PG&Eはスマートメーターの設置に伴うコストを上乗せしたわけではないと説明したが、電力料金が安くなると期待していた顧客は納得せず、訴訟に発展した。
「クラウドを活用することで、エネルギーは確実に効率利用され、エネルギー投資は抑えられる」とアクセンチュアの沼畑幸二テクノロジーコンサルティング総括エグゼクティブ・パートナーは指摘する。
クラウドを使ったスマートグリッドは、これからが本番。コストなどを巡る問題はあるが、世界的な市場拡大が期待でき、標準化を巡る競争も激しくなりそうだ。

●2010.01.05更新
企業、新たな自分探し 社会と幸福な関係づくり【抜粋】
朝日新聞 1月3日 朝刊

 (日本 前へ)生活第一、輝け社員 後端企業の生きる道
日本企業が海外で生み出している付加価値額は33・9兆円(2007年度、大和総研推計)。国内であれば従業員の給料や下請けへの支払いなどとして日本の「豊かさ」になったはずの額とも言える。この「失われたGDP(国内総生産)」は、01年度の約2倍に膨らむ。
稼いだお金を日本の外に滞留させている現地法人の内部留保残高も約20兆円に急増した。
背景には、税率が低い国などに所得を集め税負担を最小化する動きが広がっていることがある。KPMG税理士法人が自動車や電機などの大手企業23社を選び、その「法人税の負担率」を調べたところ、リーマン・ショック前の08年3月期で平均34・8%。日本の国税・地方税を合わせた税率(約40%)を下回った。中でも節税戦略に積極的なパナソニック、デンソー、HOYA、日本電産、住友金属鉱山の上位5社となると平均24・5%、欧米グローバル企業並みの低負担だ。
各国政府が企業誘致を狙って「税のダンピング競争」に走る中、経済協力開発機構(OECD)は「インフラ整備や社会保障、教育などにあてる所得が他国に逃げ、国民経済を弱体化させている」と危機感を強める。だが日本経団連などは「法人税を下げてもらわないと海外に出るしかない。日本での雇用や賃金はさらに減る」と主張する。

グローバル時代に高まる大企業と国家の緊張をよそに、地域社会との共存を目指す企業群もある。
長野県の伊那谷。アカマツ林を残す約3万坪に伊那食品工業の本社や工場が広がる。朝7時40分、一日は会長以下社員総出の掃除から始まる。
土地は地元の組合から管理を委託された。「伊那になら任せられる。使ってほしいとなった」と塚越寛会長。農家の冬場の副業だった「斜陽」の寒天製造にこだわり、社員約400人の1割は開発部門に配置、用途を健康食品や化粧品、医療に広げてきた。
国内シェアは8割。創業以来、05年まで「48年間増収増益」。「社員の生活が大事」と工場は午後5時まで。株上場を勧められても断っている。株主が求めがちな短期の収益を意識すれば、人件費を削減したり下請けに無理をさせたりすることになるからだ。
「人件費を『コスト』と考えること自体がおかしな話。企業は、みんなが幸福になるための手段。大事なのは働く人が失業せず、生活が続けられるよう企業が永続すること。雇用をつくり、税金を払って社会に貢献しながら、木が年輪を重ねるように少しずつ無理なく成長すればいい」

岐阜県輪之内町。電気スイッチのボックスや電線の地中埋設管などでトップシェアを維持する未来工業の工場は年末から「17日間の正月休み」に入った。その直前、「元技術部長兼関連会社社長」の傍島洋一さん(64)は、出荷作業に追われていた。
「退職は71歳の誕生日の前日までに自分で決めればいい」という再雇用制度で現場に戻った。手当は減ったが、給料はピーク時の60歳の水準が維持され、年700万円余り。「いい会社に入って、一生を終われるのは幸せ」
「全員正社員」で日本一短い労働時間(1日7・25時間)、年休は140日前後、育児休暇は3年。これで創業以来赤字なし。
「生き残るには、一人一人が製品や仕事の差別化で工夫するしかない。それには働く人がやる気を起こす会社にするのが一番、近道だった」と創業者の山田昭男相談役。
社員食堂などの脇に置かれた「ポスト」に、社員がアイデアを入れる。約800人の社員の3分の2が年に20件以上を提案。ユニークな製品が次々、生み出されてきた。
設計開発をする加納一啓さん(31)は通勤の車に釣り道具を積んでいる。早く退社して釣りにいくこともあるからだ。
「大手に就職を考えたことがあったが、ここは全部、任されるからやりがいが違う。給料が倍になってもそれで幸福と思えるかどうか。今は満足している」
この「ローテク後端企業」(山田相談役)にトヨタ自動車と組み合わせた海外からの視察がひっきりなしだ。
12月21日、昨年最後の視察は、韓国の大手電線メーカーの経営刷新チーム。鄭秉官(チョンビョングァン)部長は「韓国企業もコストの安い中国と高い技術を持つ日米に挟まれ悩んでいる。日本にはこんな会社もあるんだとヒントを得られた気がする」。
グローバル競争に勝ち残る。そのうえで会社が社会や働く人と「幸福な関係」を作るにはどうすればいいのか。そして“日本流”とはトヨタやパナソニックなのか、伊那食品や未来工業なのか――。
輸出企業の「無国籍化」が避けられないなら、「雇用や生活の基盤、自己実現の場」を実践する企業を社会にたくさん組み込むこと。それが本物の「豊かさ」を実感する成長戦略かもしれない。

元旦第2部・ITデジタル特集――エコ、変幻自在の働き、CO2見える化
日本経済新聞 1月1日 朝刊2部

我が家でもしっかり活躍 いろんな役回りをITが好演
CO2見える化 削減仕掛け人、達成感贈る

鳩山政権が2020年の温暖化ガス排出量を1990年比で25%削減するとの目標を掲げたのを受け、省エネの動きが加速している。それを支えるのがIT(情報技術)だ。電力の効率的な運用や家庭での消費電力の「見える化」など、低炭素社会実現のカギはITが握っている。
温暖化ガスの大幅削減をめざすのに欠かせないのが、家庭とオフィスの省エネだ。2008年度の国内排出量のうち家庭部門は1990年度比35%増、オフィスなど業務部門は同41%増えた。家電やパソコンの電力使用量を計測してムダを目に見える形で示し、個人に省エネ意識を促すツールとしてIT活用が広がるとともに、その「見せ方」も多様化している。
今春、三井不動産レジデンシャルは千葉県柏市で家庭の電力、ガス、水の消費状況を確認できる、自社開発のモニターを標準装備したマンションを売り出す。電気の場合なら室内の分電盤から使用データを無線でモニターに送り、累積使用量に応じてモニター上のランプ点灯数が増え使いすぎを警告する仕組みだ。
専用サーバーにアクセスすればパソコン画面でエネルギー使用量や二酸化炭素(CO2)排出量を確認できる。同地区の約100戸には既にモニターを先行配布しており、夫婦と子ども2人の家庭で「見える化」以前と以後で電気代を月間2000円削減できたケースもあったという。
もっとも、省エネも倹約や義務感だけでは長続きしない。NECビッグローブ(東京・品川)は家庭向け「見える化」サービスで楽しみながら省エネできる機能を加えた。消費電力やCO2排出量を計測してウェブ上に記録するほか、CO2削減実績に連動したゲーム機能やポイント付与・管理機能を持たせた。
画面に現れたのは昆虫のフンコロガシ。闇の世界を緑化する救世主という設定だ。暗い画面の中をCO2削減の達成度に応じて玉を転がし、その軌跡が緑の大地に変わる。同じシステムを使っている他の家庭のフンコロガシも画面上に登場し、競い合える。
オフィス向けでは、パソコン上のアイコンのクローバーが、こまめな節電などを反映して色づいたり欠けたりするソフトも登場。個人の省エネ度が一目で分かる。OKIのCO2削減支援システム「クールクローバー」だ。パソコンの稼働履歴から使用者の行動パターンを学習し、打ち合わせや喫煙など息抜き時間に自動でパソコンの電源が切れる離席時間予測機能もある。
自ら導入しているOKIネットワークインテグレーション(東京・江東)では「どうやったら高い省エネポイントを稼げるかといった裏技談議など社員が自然に省エネについて話す空気が出てきた」。
社会の低炭素化ニーズが高まる中、家庭やオフィスの省エネを喚起するITツールも進化の速度を増しそうだ。

大阪・京都地域、EV普及−景気回復の切り札に
日刊工業新聞 1月1日

景気回復の切り札に―。世界的な電機、電子部品、素材メーカーが集積する大阪、京都地域。同地域で大手メーカーから中小モノづくり企業まで、市場拡大に高い関心を寄せているのが電気自動車(EV)だ。産学官関係者の幅広い夢を乗せて足元の“景況悪化”という嵐をくぐり抜ける活路となるか。期待が高まっている。
《大阪/“なにわ産”開発へ》
「環境に優しい電気自動車(EV)の市場は間違いなく伸びる」−。大手メーカーから中小まで、市場拡大に期待を寄せているEV。この動きに合わせて大阪府は2009年6月に官民共同のEVアクション協議会を設立した。EVの普及を図りつつ、大阪産EVの開発に乗り出すのが狙いだ。今月からは関連の実証事業も始まる。
大阪府は09年4月に新エネルギー産業課を商工労働部内に創設。EV普及支援に本格着手した。すでに条例を制定済みの神奈川県や京都府などを追う形で事業をスタートした。同年6月に設立したEVアクション協議会のコアメンバーは関西電力や大阪ガスのエネルギー事業者をはじめ、自動車メーカーの三菱自動車工業、パナソニックやシャープ、三洋電機の電池メーカー、タクシー協会、研究機関など有力企業が勢ぞろい。時流に乗るEVとあってメンバーは現在も拡大中だ。
7月には経済産業省の「低炭素社会に向けた技術発掘・社会システム実証モデル事業」に採択。9月に企画部会を開き、急速充電器の開発などを話し合った。その後、補正予算見直しにより、いったんペンディングの状態に追い込まれたが、今月から本格的な事業に着手する。
直近で、エコドライブシステムと充電装置予約照会システムの2種の事業を展開予定。エコドライブシステムはオリックス自動車と開発し、1月中に運用を始める。エコドライブは通信機能や全地球測位システム(GPS)機能を備えた装置を車両に搭載し、走行距離や燃料消費、二酸化炭素(CO2)排出量などの走行データを取得できる仕組み。予約照会システムは携帯電話で府内に設置している急速充電器や200ボルト充電器の利用状況を確認できるもので、日本ユニシス(東京都江東区)と共同で2月に始める。府県を越えた広域連携の道も見えてきた。急速充電器をすでに配備している関西の他府県(京都府など)での予約照会システム利用も視野に入れている。「滋賀県ではびわ湖の周りをEVで走るという構想があるようだ」(大阪府新エネ産業課)と夢は膨らむ。
大阪には大手家電メーカーや素材メーカー、薬品メーカーのほか、加工や塗装など独自の技術を売りにする中小・零細企業が多数集積する。しかし景気減速や東京への本社機能移転により、企業数はもとより自治体運営に不可欠な法人税収入が落ち込み、雇用の悪化も深刻化している。これらの要因が府の商工施策を新エネルギー分野、とりわけEVにシフトさせた。EVアクションプラグラムのほか、環境機器に的を絞ったマッチング支援策を用意。シャープや大阪ガス、大和ハウス工業などの大手企業と府内中小との商談会を定期的に開催している。
加えて、新エネを手がける企業を大阪湾沖の人工島「夢洲<ゆめしま>(大阪市此花区」へ誘致する動きも足元で活発化。現在進行形で大阪市、在阪経済団体と連携を取りつつ進めている。
中小企業も新エネルギー分野に前向きだ。自動車向けバニティーミラーを製造するクヌギザ(大阪市生野区)は「EVは成長産業。期待している中小も多いはず」と話す。漏電遮断器を手がける旭東電気(大阪市旭区)は、電気を使う製品だけに自社製品の強みを発揮できると判断。新製品を近く投入予定で、「企業体力を高めて新エネ分野でもシェアを伸ばしたい」と意気込む。
研究機関の動きも見逃せない。協議会に参加する大阪府立大学はリチウムイオン電池やバッテリーに関する研究で実績を上げている。レーザーを電解質に当てることでリチウム電池の電解液を固体に置き換えた次世代型全固体電池の開発を進める研究室もある。府立大大学院工学研究科の辰巳砂(たつみさご)昌弘教授は「自動車がハイブリッド車(HV)やEVに置き換わった時に、安全性が非常に重要になる」と研究の意義を語る。
EVを普及させるには、モノづくり企業や研究機関以外の企業の協力も重要。協議会に参加する関西電力や田辺三菱製薬は営業車でEVの導入を進めている。同社は他県のEV普及事業にも参加しており、そこで得た知識や経験を大阪で反映。関西電力は電気事業者として、さまざまな見地からアドバイスを行う。
富士経済大阪マーケティング本部の鷹羽毅プロジェクトプランニングマネージャーは、「EVの完成型はまだできあがっていない」と現状を分析する。走行性能や価格、リサイクルなど現時点で数々の課題が残るリチウム電池には、「大阪が強みとする半導体技術などで工夫をして性能を向上できる」と予想する。
《京都/観光に組み込む》
京都府には電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)の車両や電池、環境測定機器、電子部品などを生産する企業拠点が多数集積する。京都大学など大学研究機関も、EV・PHVに関する研究を推進中。そうした優位性を生かし、府はEV・PHVの普及加速に積極的だ。経済産業省から「EV・PHVタウン」にも選定されている。
京都府は産学官で成る「京都府次世代自動車普及推進協議会」を発足済み。2013年度までのEV・PHVの普及方策「京都府EV・PHVタウン推進マスタープラン」を3月をめどにまとめる計画。同プランは13年度までに府内で5000台のEV・PHVの普及を目標に掲げている。充電設備も府内50基の急速充電器と、7000基の100ボルト、200ボルトのコンセント整備を目指している。そのため普及啓発イベント、税金や金利の優遇策、公用車としての率先導入など多様な施策を掲げる。
また、京都府の地域特性を考慮して四つの特徴的なモデル地域を設定し、各地域性に合わせた施策を実行する。「大都市観光地モデル」「過疎地モデル」「新都市モデル」「北部観光地モデル」のモデル地域を設定。例えば京都市内のような大都市観光地モデルでは公共交通機関とEVやPHVのタクシー、レンタカーの旅行商品をパッケージ化するといった内容を考えている。観光資源が豊富という特色を生かし「観光と連携したEV利用を促進したい」(府文化環境部)と差別化戦略を話す。
京都市も京都府の計画と連動しながら、EV、PHVの普及促進に向け充電設備の整備、市民への普及イベントなどに取り組んでいる。09年10月には市民とEVをカーシェアリングして、EVを体験してもらう取り組みを開始。市が所有するEV2台を、2月末まで土日祝日に1日単位で無料で貸し出している。利用者に好評で、毎月400―500人の応募があるという。
担当者は「走行中静かで加速感も良いなど市民反応は上々」(京都市環境政策局)と手応えを感じている。ただ、今のところEVは価格が高く、走行距離に限界がある。そのため「EVはカーシェアリングという形の利用拡大に適している。この取り組みを通じてカーシェアリングというライフスタイルになじんでもらいたい」(同)と話す。
観光客がマイカーを駐車して公共交通機関で移動する際、駐車場から駅までEVで送る「EV・パーク&ライド」も、09年11月に計5日間実施した。日新電機の本社駐車場と三菱自動車工業パワートレイン製作所の駐車場を利用。EV充電は日新電機が開発した急速充電器を用いた。EVは計5台で、観光客を約2キロメートル離れた地下鉄太秦天神川駅と京福電鉄嵐電天神川駅へ送迎した。
京都府は地域性を生かした普及策を促進するとともに、EVを導入しやすいライフスタイルを提案するなど、EVが市民生活に根付きやすい方法の模索を続ける。
【大阪府副知事(新エネ担当)・木村槇作氏に聞く】
―なぜ今、大阪でEVなのですか。
「大阪のポテンシャルが生かせる。その上、リチウムイオン電池の蓄電池に関して市場拡大が予測されているなどこれからが普及期。半導体や自動車産業が冷え込む中、EVをコアにした産業振興を図り、大阪産業を活性化させていきたい。2009年は大阪EVアクション協議会を立ち上げたほか、大阪EVアクションプログラムを作成した」
―関西でEVの普及促進を図る方策は。
「大阪EVアクション協議会設立、大阪EVアクションプログラムの策定に加え、国のモデル事業で2億5000万円を獲得した。府内をEVが走れるよう急速充電器の設置を進めたり、2月には国内で初めての携帯電話による予約照会システムの実証実験を始める。この動きを府外でも進めていく。09年7月に開いた大阪・京都・兵庫の3府県知事会議で、急速充電設備を連携して設置することも決まった。大阪での実証結果を広めていければ」
―地域産業振興へどう結びつけますか。
「市場拡大にあわせ、モノづくり中小の参入を図っていくことが重要。特に新エネ産業は若い産業なので、生産工程を中心に他産業の技術や中小の基盤技術をほしがっている。マッチングの可能性が高い中小の技術開発を支援し、参入競争が激化している新エネ産業に一刻も早く食い込ませたい。新エネ産業でオンリーワン・ナンバーワン企業を輩出していきたいと考えている」
―大学などの研究機関の役割は。
「大阪府立大で蓄電池やモーターなどに関する先進的な研究を進めており、こうした研究を中小ベンチャー企業と組み合わせることで大阪ならではのEV開発に取り組んでいきたい。府大の奥野武俊学長も大学改革で理系に特化するため、相当力を入れているようだ」
―電力会社出身の視点でEVを見るとどうでしょうか。
「電力会社は1キロワットの価値を上げることに注力している。今は原子力発電所が夜間も操業している一方で、電力が消費されない状態。夜間に家庭でEVを充電し、昼間にその電力を部屋の照明などに使う手もある。原子力の有効利用につながり、新たな発電所の建設を抑えることができると考えている」


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