業界に関するメディア情報

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●2012.06.25更新
・大和リース、25%省電力の立体駐車場、太陽光発電など活用
・電設工業展製品コンクール パナソニックなど受賞/電設協
・超小型車、特徴や課題は?――高齢者の新しい足、トヨタ車体は70万円未満(Q&A)

●2012.06.18更新
・EV走行距離1.5倍に――走行可能距離「不満」67%(データBOX)
・EV電力、おうちで利用 日産・三菱自、装置を発売 電力不足に備えPR
・【話の肖像画】日本一幸せな会社(上)(中)(下)未来工業創業者・山田昭男
・日産、EV走行で排出枠、CO2、年1万トン、売却益で充電設備、利用者と共同で
・住宅への電力供給システム、トヨタはPHVで

●2012.06.04更新
・中日春秋(コラム)
・EV充電技術の国際標準化へ仲間作りを(社説)
・EVから家庭に電力、日産が装置、電気代、月4400円節約

●2012.05.29更新
・東芝など、家電ネット規格対応のエネ管理システム発売
・どうなるEV充電規格――標準化獲得へ仲間作りを(中外時評)
・NTT西、家庭の電力 一目で ネットで使用量確認

●2012.05.21更新
・EV後発連合、日本包囲網、米独8社、充電で独自規格、中国市場で逆転へ布石(検証)
・[減災生活]木造密集地編(3)家庭単位 出火防ぐ(連載)
・20年エネルギー管理市場、機器・システム拡大、民間予測

●2012.05.14更新
・東日本大震災/気仙沼・大島の玄関口明るく/LED照明灯4基贈る/愛知の
・埼玉県産技総合センター、BEMS・HEMS実験開始−使用電力「見える化」
・「見える節電」売り込め 家電・住宅メーカー 新システム続々投入
・EV充電、米独8社が規格、GMやVW、方式公開、国際標準にらむ

●2012.05.07更新
・節電の夏に向けて−ITで電力見える化
・商業施設のモレラ岐阜、PHVなど対応充電器5台導入
・日立など11社・団体、電動車両用電力供給の安全性検討で協議会

●2012.04.23更新
・電子部品大手、家庭の省エネに照準―アルプス電気、村田製作所
・葬儀社がEV充電器無料開放
・中国、次世代エコカー育成、20年に累計500万台計画(ダイジェスト)

●2012.04.18更新
・NEC、分電盤、系統別に電力把握
・EVで実現する未来、タッチ式端末で説明――日産、横浜の本社に設置
・田淵電機、パワコンシフト、テレビ電源向け苦戦――住宅・工場用、品ぞろえ拡大
・積水ハウス、宮城でスマートタウン、燃料電池など活用
・優秀な人材 地元から確保 東南アジアの日系企業 内需重視に転換

●2012.04.09更新
・電力使用量 スマホで「見える化」 IT活用 家庭で節電 日立コンシューマ 商用化へ福岡で実験
・リーンエナジー、店舗の電力使用、無線監視、英社と共同、安価なセンサー開発
・日産、高級車「インフィニティ」のEVを公開 2年以内に発売−NY自動車ショー

●2012.04.03更新
・電力使用量把握システム、周辺中小ビルでも利用 森ビルなど
・(be report)三度目の正直?スマート住宅
・九電、調査漏れ1791件/電気設備
・EV充電スタンド供用 市役所で一般利用も可能−磐田市と愛知のメーカー

●2012.03.26更新
・EVのCO2排出量、HVと差縮小(気になる真実)
・日立、家庭向け省エネ事業、福岡で実証実験、13年システム販売
・音羽電機工業、「雷テクノセンター」で雷グッズを発売

●2012.03.19更新
・「リーフ」急速充電器5倍に、日産、15年に5000基、EV普及へ利便性向上
・12年度重電の国内生産、0.3%減、3年ぶりマイナス――JEMA見通し
・ソニー、住宅エネ管理に楽しさ−ゲーム形式のコンテンツ配信
・スマートの条件(6)双方向通信生かす(岐路の温暖化対策)

●2012.03.12更新
・古河電工産業電線、取り回し容易で操作性向上のEV充電器向けコネクター完成
・EV→家電の給電装置、三菱自が来月、14万円台で発売
・EV非接触充電システム、三井ホームが開発参画――スマート住宅、価値創造
・(備える 東日本大震災1年:2)グラッときたら? 危険はどこに、事前に想定

●2012.03.05更新
・世界の電池需要、16年1.3倍見通し、民間調べ
・企業のエコ対策学ぶ 輪之内中生徒 メーカー見学=岐阜
・ユビキタスと電力「見える化」、ファミリーネットが実験
・車部品、分野越え再編、エンジンのTPR、内外装会社を買収

●2012.02.27更新
・環境経営度特集――上位企業の環境担当に聞く、ホンダ峯川尚氏、NEC福井雅輝氏
・業務車両にEV導入、全日空、まず羽田・成田に
・家庭蓄電池、カギは価格 パナソニック、太陽光と連携システム
・エネ消費最適化 「賢い住宅」とは 26日、武豊で講座

●2012.02.20更新
・太陽光完備の注文住宅、リビングライフなど、神奈川で分譲
・EVの急速充電規格、日本VS.欧米、標準化で火花――日本勢、アジアに採用促す
・茨城工技センター、小型センサーモジュール開発−中小も消費電力「見える化」
・コンセントで電力管理、ソニー、フェリカで使用機器認証

●2012.02.13更新
・独ダイムラー、160万円EV、今夏発売――価格競争が激化、前期は過去最高益
・パナソニック、省エネ型、東北で拡販――住設機器、組み合わせ提案

●2012.02.06更新
・太陽光パネル販売店100店に、ホンダ、自社製品設置
・燃料電池車水素供給システム、世界大手11社、規格統一――普及へ初期段階から協力
・環境車、選択肢広がる――トヨタ、BMW、マツダなど

●2012.01.30更新
・EVタクシー、スマホで呼び出し、日産など5社、大阪・京都で実験
・虹 日系企業が大洪水で浸水 日本へ タイ人奮闘 絆新たに 尾張旭の工場 慣れた仕事「心配ない」
・なるほど!センシング/日立プラントテクノロジー−エネ自動監視で20%節電
・エコカー充電装置増設、中部空港、本格普及見込む

●2012.01.23更新
・電力使用を効率化、スマートメーター、東電、1700万世帯に導入
・ユビテック、本社省エネ徹底支援、大塚商会や日本MS向け、IT使い節電余地探る
・大阪発明協会、大阪優秀発明大賞に住友金属

●2012.01.16更新
・車とIT、融合加速――日本勢、実用化で先行、EVの電池残量お知らせ
・安全・安心プロダクツ/三菱電機−大船スマートハウス
・バレイキャンパス、電力「見える化」工事不要、無線でデータ送信
・チームで不良退治/日東工業−4M変化点管理

●2012.01.10更新
・EVから家庭へ、電力供給に規格、協議会が整備へ
・パナ電工・三洋の事業統合、新生パナソニック発足、環境・エネルギーに軸足
・家庭の電力「見える化」、NTT東が本格提供、フレッツ光加入者向け



●2012.06.25更新
大和リース、25%省電力の立体駐車場、太陽光発電など活用
日本経済新聞 6月22日 朝刊

 大和ハウス工業の子会社である大和リース(大阪市)は、消費電力を従来より25%抑えられる立体駐車場を開発した。壁面に太陽光発電システムを取り付け、リチウムイオン電池にためる。昇降装置が下がる際に発生するエネルギーも電力に変換し活用する。時間貸し駐車場を運営する企業などに導入を働きかける。
8月をメドに大阪市内に実証設備を開設する。費用対効果などのデータを収集したうえで、全国展開を目指す。本格的な省エネ型の立体駐車場は珍しい。
開設する設備は自動車64台の収容が可能で、電気自動車(EV)用の充電設備を設けた「パレット」と呼ばれる駐車台も6台分用意する。
壁面部分に6・5キロワットの太陽光発電システムを設置。昼間に発電した電力を蓄電したうえで照明に活用する。自動車を降下させる際に発生する回生エネルギーは自動車を引き上げる際の動力に再利用する。
リチウムイオン電池にためた電力は、災害発生時にも被災者が利用できる。

電設工業展製品コンクール パナソニックなど受賞/電設協
電気新聞 6月21日

 日本電設工業協会(会長=山口学・関電工社長)は20日、「JECA FAIR2012〜第60回電設工業展〜」における第51回製品コンクールの受賞製品14品目を発表した。国土交通大臣賞にパナソニック・エコソリューションズ社の「住宅用創蓄連携システム」、経済産業大臣賞に戸上電機製作所の「高圧絶縁監視機能付方向性SOG制御装置」、環境大臣賞にテンパール工業の「パールテクト(住宅用分電盤)」がそれぞれ選ばれた。表彰式は7月6日、大阪市北区のラマダホテル大阪で行われる。
◆14品目を発表
2012年度の製品コンクールには38社が参加。製品の着想、活用度、社会的貢献度、省スペース、安全性、環境性能などを勘案して審査を行い、14の製品を選定した。
国交大臣賞を受賞したパナソニックの「住宅用創蓄連携システム」は、太陽電池、リチウムイオン蓄電池の連携を図ることで太陽エネルギーを最大限有効活用できることに加え、停電時の電力供給、平常時におけるピーク抑制などの機能が高く評価された。
経産大臣賞の戸上電機製作所の「高圧絶縁監視機能付方向性SOG制御装置」は、従来装置ではレベル的、時間的に検出不可能であった微地絡を検出することができ、自家用高圧受電設備の異常状態の早期発見が可能になったことなどが決め手となった。環境大臣賞のテンパール工業の「パールテクト」は、太陽光発電などの小出力発電機用ブレーカーを新たに採用するとともに、超小型の電流センサーを搭載するなど高機能化を図り、省資源、省施工に貢献したことが評価された。
審査委員長代行の平田哲人・国土交通省大臣官房官庁営繕部設備・環境課長補佐は同日の会見で、「現在の社会が抱える様々な課題の解決に寄与する多くの製品が出品されていた」と受賞製品を総評した。
その他、入賞企業と製品は次の通り。
▽中小企業庁長官賞=共立電気計器(コンセントN―EテスタKEW4500)▽消防庁長官賞=該当製品なし▽労働安全衛生総合研究所理事長賞=日置電機(磁界測定器FT3470―55)
▽大阪府知事賞=きんでん(介護施設用見守り支援システム「MIRCON(ミルコン)」)▽大阪市長賞=ダイヘン(太陽光発電変電設備パッケージ)▽関西電力社長賞=日新電機(小容量一体形コンデンサ装置「ミニバール」)▽関西電気保安協会理事長賞=新愛知電機製作所(B―MAC〈バイパスSW内蔵引出形電源切替開閉器〉)
▽日本電設工業協会会長賞=三菱電機(三菱省エネデータ収集サーバユニットECOSERVER3)▽日本電設工業協会らくらくコントロール賞=河村電器産業(店舗向け無線デマンドコントロールシステム)▽日本電設工業協会安心住まい賞=アイホン(集合住宅システム「VIXUS(ヴィクサス)」)▽日本電設工業協会再生可能エネルギー促進賞=ニチコン(「創エネ」&「蓄エネ」型エネルギーマネジメントシステム)▽日本電設工業協会スマート確認賞=関電工(WHM結線確認試験器)

超小型車、特徴や課題は?――高齢者の新しい足、トヨタ車体は70万円未満(Q&A
日本経済新聞 6月19日 朝刊

 高齢者の新しい足に 1〜2人乗りEV、各社開発
国土交通省は18日、1〜2人程度が乗れる「超小型車」の展示・試乗会を開いた。同省は6月上旬に超小型車に求める性能などのガイドライン(指針)を策定。今夏には地域を限って公道走行を可能にする認定制度を始め、自動車各社も車両の開発を急いでいる。超小型車の特徴や市場の見通し、課題をまとめた。
Q 超小型車とは。
A 国交省は1〜2人程度が乗れて、1日10キロメートル以下の近距離の移動に向く車両を想定している。軽自動車を一回り小さくした大きさで、具体的な基準は今のところない。最高時速は日産自動車が実証実験をしている車両の場合は80キロメートル。
トヨタ車体など日本の自動車各社が開発中の超小型車は、いずれも電気自動車(EV)。現行のEVよりも車両が軽いためバッテリーが小さくて済み、価格も抑えられる見通しだ。
Q いつ、どこで乗れるのか。
A 国交省が今夏始める認定制度では、高速道路は走行できず、一般道でも走行できる地域が限られそうだ。運転できるのは普通免許を持つ人になる見通し。欧州では日本の超小型車に値する区分があり、すでに仏ルノーの車両などが街なかを走行している。
Q どんな人が利用する見込みか。
A 高齢者の利用が多そうだ。例えば日用品や食品を販売する店が家から離れているが、公共交通機関が無く、通常の自動車は大きすぎて運転するのが不安というような高齢者にとって、安全に買い物をするための交通手段になり得る。18日に超小型車を試乗した羽田雄一郎国交相は「障害者やお年寄り、子育てをしている母親が荷物を載せるのにも使えるのではないか」と話した。
観光や地域住民へのサービスに活用したい自治体の需要も見込めそうだ。
Q 自動車各社の開発状況は。
A トヨタ車体は7月に1人乗り「コムス」の新型車を発売し、価格は70万円未満とする予定だ。今後は2人乗りの車両も開発する。日産自動車は提携先のルノーが欧州で販売している2人乗りの車両を使い、実証実験をしている。
同日、日産の車両に試乗した人からは「外見は小さく見えたが2人が無理なく乗れた」「出足が速い」などの声が上がっていた。ホンダやダイハツなどは昨年の東京モーターショーでコンセプト車を展示している。
Q 普及への課題はなにか。
A 高齢者の利用が多くなるとみられるため、適切な安全基準を定める必要がある。ダイハツが試作車に搭載した、別の車両や人を検知して自動ブレーキをかける機能なども注目を集めそうだ。
ただ、安全基準を厳格にすれば製造コストはかさむ。軽自動車よりも高くなれば、普及が進まなくなる懸念もある。

●2012.06.18更新
EV走行距離1.5倍に――走行可能距離「不満」67%(データBOX)
日本経済新聞 6月14日 地方経済面(神奈川)

 神奈川県が昨年10〜11月にEV購入者143人に実施したアンケート調査によると満充電で走行可能な距離について67・2%が「不満」と回答し、「満足」は22・4%にとどまった。外出時に充電したくなる電池残量は20〜40%が66・1%を占め、20%未満は13・6%だった。
県蓄電推進課は「EVの電池残量が心配でなるべく早く充電したい心理が表れた結果ではないか」と分析する。
「本格普及には発電設備の整備だけでなく、蓄電池の性能向上がカギになる」としている。

EV電力、おうちで利用 日産・三菱自、装置を発売 電力不足に備えPR
朝日新聞 6月14日 朝刊

 電気自動車(EV)にためた電力を、家庭で使う取り組みが広がってきた。東日本大震災後の電力供給への不安を背景に、自動車各社はEVの新たな使い方のアピールに力を入れ、EV普及につなげようとしている。
EVには高性能のリチウムイオン電池が搭載されており、そこにたまった電力を走行以外に使うことは可能だった。しかし、これまでは住宅の屋内に送れる電圧に規制があり、電圧の高いEVから家庭への電力供給は難しかった。大震災後の自動車各社のEVなどの活用の動きを受け、経済産業省は近く省令改正し、電圧規制が緩められる。各社の活発な取り組みは、こうした動きも背景にある。
日産自動車は今月中旬、EVのリーフにためた電力を家庭で使えるようにする装置「EVパワーステーション」を発売する。装置をはさんでリーフと家庭の分電盤を接続。フル充電なら一般家庭の2日分の電力を賄える。家庭からリーフへの充電もできる。価格は政府の補助金を使えば、工事費込みで約33万円だ。日産の渡部英朗執行役員は「夜間にリーフに電力をため、その電気を電力使用量がピークを迎える昼間に使えば、電力需給全体の平準化にも役立つ」。
アイミーブなどのEVを発売中の三菱自動車も4月、EVの電力を電気ポットや炊飯器などの電源に使えるようにする「ミーブ・パワーボックス」を発売した。価格は約15万円。こちらは車の充電口と家電などをつなぐ。持ち運びも可能で、キャンプ場などへの外出時や非常時の電源にもなる。1・5キロワットの電力を約5〜6時間使える。
エコカーのうち、EVの国内での販売台数はまだ累計で3万台程度と少ない。各社ともEVを「走る蓄電池」として定義し、販売拡大をもくろむ。
●トヨタはPHV、ホンダも実験 省エネ住宅とセット
一方、トヨタ自動車やホンダは、PHV(プラグインハイブリッド)などの次世代の環境対応車を、家庭全体のエネルギーの効率化に役立てる技術の開発に踏み出した。
家庭で充電できるプリウスPHVを今年個人向けに発売したトヨタは、子会社のトヨタホームと共同で、太陽光発電装置や家庭用蓄電池などを備えた住宅を開発。将来的にはPHVと住宅の間で電力をやりとりできるようにし、プリウスPHVと省エネ住宅をセットで売り込む考えだ。
PHVに内蔵されたリチウムイオン電池の容量はEVより小さいが、「エンジンを併用するPHVは、EVと違ってガソリンがあれば発電もできる」(広報)のが特徴で、ガソリン満タンなら一般家庭の使用電力の4日分をまかなえるという。こうした機能を活用しながら、電力会社に頼らず、一般家庭の電力を自前で賄えるシステムづくりを目指した開発も進めている。
ホンダも4月、リース販売している燃料電池車や太陽光発電装置などを組み合わせ、家庭で使うエネルギーを家庭でつくり、効率よく使う実証実験をさいたま市で始めた。15年の市販を目指している。

【話の肖像画】日本一幸せな会社(上)(中)(下)未来工業創業者・山田昭男
産経新聞 6月12・13・14日 東京朝刊

■社員をコスト扱いするな
相変わらず先行きが見えない日本経済。その中で極めてユニークなやり方で業績を上げている岐阜   県の中堅企業がある。営業のノルマ、残業は一切禁止、定年は70歳、年間の休暇は有給休暇を除いても140日。しかも全員が正社員…。人呼んで、日本一「社員」が幸せな会社!(文・喜多由浩)
 
−−メディアでも話題になった、社員旅行でクイズ50問に正解すると「半年間の有給休暇」というのには驚きました
山田 ウチは毎年、全員参加の社員旅行をやっており5年に1度は海外へ行く。昨年はエジプトに行く予定で、旅行委員の社員が考えたのが「クイズで有給休暇」の企画だった。ウチはもともと有給休暇を使えば半年休めるから、正解すれば「丸々1年間休める」と話題になったわけだよ。結局、エジプトの政情不安で旅行自体が中止になったので、費用1億円は東日本大震災の被災地に寄付させてもらいました。
−−65歳の平社員の平均年収が約700万円とか、育児休暇3年(何度でも)とか、気前がいいですね
山田 社長の仕事というのはね、社員を幸せにして、「この会社のためにがんばろう」と思ってもらえるような『餅(インセンティブ)』を与えること。社員がヤル気を出して会社が儲(もう)かれば、分け前をまた『餅』にする。それだけだよ。バブル崩壊後、多くの会社が、正社員を派遣社員やアルバイトに切り替えてコストを下げようとしたでしょ。だけど、それで会社が儲かるようになったのか、って聞きたいですよ。人間(社員)を「コスト扱い」するな、ってね。
−−ノルマや上司への「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」も禁止。支社や営業所も社員が勝手に作ったとか
山田 現場のことは、現場の社員が一番よく知っているからね。支社や営業所も「必要だ」と思ったから作ったんでしょ。私は名刺を作る度に(裏に書かれた支社・営業所を見て)「また増えとるなぁ」と思うぐらい(笑い)。社長なんてバカだと自覚しなきゃいけないんだよ。陣頭指揮などもってのほか。どう『餅』を与えるか、っていう大きな「戦略」を考えるだけでいい。「戦術」は社員に任せるのがいいんです。
−−社員に任せすぎて失敗したことは
山田 「報告は禁止」だから知りませんねぇ(苦笑)。でもね、休日が多く、労働時間も短い、上司への報告も禁止…となると、人間はむしろ、いいかげんなことができない。その中で成果を上げようと必死で工夫してがんばるもんですよ。これは日本人だからできること。儒教精神が残っているし、農耕民族だからね。狩猟民族は獲物がなければヨソへ行くけど、農耕民族は苦しくても、土地にしがみついてがんばるしかない。『餅』を貰(もら)った以上、そこ(会社)で懸命に働こうと思うんだよ。
−−儲けるにはヨソと違うことをやれ、差別化を図れ、とも
山田 差別化を図るには、常に考える習慣をつけること。新製品や仕事の効率化について考え続けることが大事なんだ。そのためにウチには「改善提案制度」がある。これはどんな提案でも、封を切る前に中身を見ないで500円支給。いい提案なら最高3万円。これも『餅』になります。
−−講演やセミナーに引っ張りだこだそうですね
山田 ウチの会社の話をすると、たいていの経営者が「山田さんだからできるんです」とか、「怖くてできません」という。つまり、やりもしないで尻込みしているんだ。儲かっているならいいよ。でも日本の会社の97%が経常利益を4千万円も上げられない時代。“儲かってもいない会社”がヨソと同じことをしててどうするの?ということ。差別化すれば、中小企業だって大企業に勝てるんだよ。

■「いいモノを安く」はダメ
−−日本の経済は低迷続き、何が悪いんでしょう?
山田 衰退の元凶は「いいモノを安く売ろう」という発想だね。その先にあるのは過当競争。これでどうやって儲(もう)かるんですか? アメリカの製造業の経常利益率は平均で35%なのに、日本の製造業は3・5%しかない。日本の方が技術は断然、優秀なのにおかしいでしょ。
試しに銀座を歩いてごらんなさいよ。今や外国の有名ブランドの店ばかり。品質は日本製品の方が上だけど、「高い方(外国ブランド)」が売れる。そういう商売を日本がやらないといけないのに価格競争で疲弊してしまっているんだ。付加価値のある、差別化した商品を作り「高く売る」ことを考えなきゃダメ。
−−だけど、日本の「ものづくり」の伝統も今や風前のともしび…
山田 危ないね。敵(中国や韓国)が随分、伸びてきたからな。日本の企業で60歳定年になった技術者を、韓国企業などが倍の給料で引っ張っていく。当然、先端技術もどんどん外国へ流れるわけですよ。
だからウチは定年を70歳にし、60歳を過ぎても給料が下がらないようにした。ヨソからは「60歳、70歳で生産性が向上するんですか?」って、よく聞かれるけど、それは重要じゃない。一番、働き盛りの30代、40代の社員が、その制度に感動して、がむしゃらに働く気になるわけですよ。「オレはこの会社に骨を埋める」ってね。
−−はやりの「成果主義」にも反対してますね
山田 人間が人間を評価する以上、「感情」が必ず入る。虫が好かない部下だとか、上司に、お中元、お歳暮を贈った、贈らないで、評価が決まってしまいかねないでしょ。だからウチの給料は平等。
よく経営コンサルタントがいう「2・6・2(働かない社員が必ず2割いる)」なんて法則もあり得ないと思っている。ちゃんとした待遇を与えれば「しっかり働かねば」という気持ちになるもんですよ。
−−でも、イマドキの若い社員はどうですか。がむしゃらに働いた世代とは気質が違うでしょう
山田 それは、「扱い」を間違えているからですよ。日本が戦争に負けたのが昭和20年。それからたった23年間(同43年)で、世界2位の経済大国になっている。そのときは、ほぼ全員が「正社員」だった。
“失われた20年”の間に企業は随分、派遣社員やアルバイトに切り替えたけど、GDPは伸びていないでしょ。社員が幸せを感じるには、やはりそれなりの待遇が必要。派遣社員のままでは技術や営業のやり方を必死で覚えようという気にはならんしね。
−−ただ、若い世代の中には、「派遣社員やフリーターの方が気楽でいい」という人もいます
山田 それは「教育」が悪い。確かに今の日本はデフレの世の中で、年収180万円でも食うには困らないかもしれんが、そのまま、40歳になったらどうするの?
戦後、日本の教育は、子供たちを「バカにする教育」をやってきたとしか思えないんだよ。「考えるな」「皆と同じことをやりなさい」という教育だね。だから僕は、制服や給食も反対。全部同じで横並びでは、何とか工夫しようという発想が起きないでしょ。

■真っ先に手を挙げた社員を「社長」に
−−新著『日本一社員がしあわせな会社…』にあるエピソードにビックリ。子会社を作ったとき「真っ先に手を挙げた電算課の一社員」を社長にしたとか
山田 やりたい、っていうのだからね(苦笑)。それまで一番下っ端だった彼の月給は、30万円だったけど、社長になって「自分で100万円にする」と宣言した。誰も文句は言わない。
ただ、彼はその後社長を“クビ”になったのよ。「同じ失敗を2度繰り返した」からね。失敗は、チャレンジの結果だから、違う失敗をたとえ100回しても、それは評価するけど、同じ失敗を繰り返すのは学習効果がないでしょ。今は元の電算課の社員に戻って給料も前の30万円…。
−−「報告は禁止」なのになぜ彼の失敗を?
山田 まあ、“風の便り”ですな。それに“クビ”にしたのは私じゃなくて、彼の元の所属長です。本当に「報告禁止」は徹底していますよ。数年前、ある有名なネットの掲示板に「私が死亡した」って“ガセネタ”が出たことがあったんだけど、そのときも、報告にくるのは取引先の人ばかり。ウチの社員は誰一人、報告に来ませんでしたから(苦笑)。
−−倹約も徹底してやる
山田 営業に携帯電話は持たさないし、コピー機は広いフロアに1台だけ。不要な電気はすぐ消す…そこで浮いた分は社員に『餅』として回す。ウチは、会社見学も有料(1人2千円、お土産付き)だよ。それでも年に約1万人も来るんだからね。
−−ところで日本の政治はどうです。一言ありませんか
山田 まずは税金の集め方を変えるべきだね。国が集めて地方に下ろす方法ではなく、地方が税金を集めて権限も地方に渡す。そうすれば「官官接待」なんてバカげたこともなくなる。国の仕事はそもそも最低限でいい。極端に言えば「戦争(安全保障)の心配」だけしておればいいんだ。外交なんてどうせダメなんだし…。
それに、日本の政治を見ていると、「共産主義か?」って思いたくなるね。電力会社だって、地域独占でしょ。復帰前の沖縄には、いくつも電力会社があって競争してたのに、今はその何倍もの人口がある各地方にそれぞれ電力会社がひとつだけ。やっぱりこれじゃ資本主義じゃなくて共産主義だよ。

【プロフィル】山田昭男
やまだ・あきお 昭和6年、中国・上海生まれ。80歳。旧制大垣中卒。演劇に熱中し、劇団「未来座」を主宰。40年、劇団仲間と建築電気業の「未来工業」(本社・岐阜県大垣市)を創設、社長に就任した(現在は取締役相談役)。同社は平成3年、名証2部上場。現在の社員約800人、売上高200億円超。創業以来、赤字なし。平成元年、黄綬褒章受章。新著に『日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”』(ぱる出版)。

日産、EV走行で排出枠、CO2、年1万トン、売却益で充電設備、利用者と共同で
日本経済新聞 6月9日 朝刊

 日産自動車は月内に、同社の電気自動車(EV)「リーフ」を活用して二酸化炭素(CO2)排出枠を生み出す取り組みを始める。「リーフ」の所有者と協力し年1万トン程度の排出枠を生み出して販売、得られた資金を急速充電インフラの整備や森林保全に活用する。EV利用による地球温暖化防止への貢献を消費者にアピールして、EVの販促につなげる狙いもある。
経済産業省が2008年から運用する「国内クレジット制度」を活用する。日産はこのほど同制度を運用する第三者委員会に、EV普及によりガソリン車の走行を減らすことでCO2を削減する手法を提案。国内クレジットとして認められた。
EVは走行時のCO2排出がゼロなため、EV1台でガソリン車の年間CO2排出量に相当する0・9トン分の排出枠を生み出せる計算になる。
6月からリーフオーナーに広く協力を呼びかけ、合意を得られたオーナーからEV利用によるCO2削減分を無償で譲り受ける。小口の削減分を日産が集約して経済産業省所管の一般社団法人、低炭素投資促進機構に販売する。
日産は協力ユーザーに対し、EV走行による温暖化ガス削減量の情報をインターネットを通じてリアルタイムで配信。ユーザーは「リーフ」乗車による地球温暖化防止への貢献を実感でき、販促につながるとみている。
日産は今年3月までに国内で「リーフ」を累計約1万2千台販売している。12年度中に新たに販売する「リーフ」も活用して、今年はまず最大1万トン程度の排出枠を生み出す計画。排出枠は1トン当たり1500円程度で販売、得られた資金をEV普及に不可欠のインフラである急速充電器の設置や森林の保全活動などに活用する。将来は年間1億円以上の排出枠を生み出すことを視野に入れている。
国内クレジットは従来、排出枠の量が小口であることから中小企業の利用が中心だったが、TOTOが3月から省エネ型便器を一般家庭に普及させることを通じて排出枠を生み出す取り組みを始めるなど、大企業にも利用が広がっている。

住宅への電力供給システム、トヨタはPHVで
日経産業新聞 6月5日

 トヨタ自動車は4日、プラグインハイブリッド車(PHV)から住宅に電力を供給するV2H(ビークル・トゥー・ホーム)を開発したと発表した。12年末から、愛知県豊田市で実証中の次世代省エネ住宅「スマートハウス」約10棟に導入して安全性などを検証し、早期の実用化をめざす。電気自動車(EV)からの電力供給に比べ、ガソリンも活用できるため、非常時などに長期の電力供給が可能という。
節電のための電力ピーク抑制や、非常用電源などに使う想定だ。
実験ではPHV「プリウスプラグインハイブリッド」に電力制御部品を追加するほか、専用の充放電スタンドを使い、出力1・5キロワットの電力を家庭に供給する。PHVを使うため、日産のEV「リーフ」を使うシステムと異なり、車載電池が空になってもガソリンで発電機を回し電力を生み出すことができる。リーフがフル充電の場合、2日分の電力供給なのに対し、プリウスPHVはガソリンも満タンの場合は、一般家庭4日相当の40キロワット時の電力供給が可能だ。
トヨタが開発したV2Hシステムは、普通充電コネクタで車両から交流電力を取り出す。PHVは、急速充電規格「チャデモ」のコネクタを備えていないため、普通充電用のコネクタを活用した。
車両から取り出した電力は、家庭用蓄電池にためてから分電盤を通して家電機器に供給する。このため、顧客は給電に使う電力制御装置のほかに、家庭用蓄電池を買う必要が出てくる。
電力会社の規制により、PHVから家庭に直接電力を供給できない点も、家庭用蓄電池が必要になる理由。プリウスPHVとリーフを比べると、車両価格ではプリウスPHVの方が約56万円安い。だが家庭用蓄電池を含むV2Hでは、リーフのシステムの方が現状の推計では100万円程度は安くなると見られる。

●2012.06.04更新
中日春秋(コラム)
中日新聞 6月4日 朝刊

 講演に引っ張りだこの相談役がいる。名証二部上場の電気設備メーカー「未来工業」(岐阜県輪之内町)の創業者山田昭男さん(80)だ。とにかく取り組みが先進的である▼残業は禁止。休日の数は日本一だ。約八百人の従業員は全員が正社員。定年は七十歳で、六十歳を過ぎても給料は下げない。理由は「定年前こそ人はよく働くんだよ」▼節電の徹底ぶりは震災後よく知られるようになった。廊下は薄暗く、三百人以上が働く本社にコピー機は一台しかない。コストを削った利益を社員に回すためだという▼よそがやらない、日本で初めて、という点にこだわり、差別化した商品を開発し販売してきた。「もうかっていない会社と同じことをしても、もうからないんだよ」。先日、お会いした山田さんは、実にざっくばらんな方だった
▼近著『日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”』に「これだけ休みをもらって、自由にやらせていただいていて売り上げが下がったのでは申し訳ない」という営業社員の声が載っていた。「ムチがなくても社員は働く。それを知らないのは無知」という思想の浸透を感じた▼「中小・零細企業だって、技術やアイデアがあれば大企業に勝てるんだよ」。社員がやりがいを持って幸福に働ける環境を築いてきた経営者の言葉には、小さな企業が生き抜いてゆく知恵が詰まっている。

EV充電技術の国際標準化へ仲間作りを(社説)
日本経済新聞 6月1日 朝刊

 政府は今週決定した知的財産推進計画で、電気自動車(EV)の充電規格などの国際標準化を後押しする戦略を打ち出した。日本は放送や携帯電話などの技術で先行しながら国際標準をとれず、海外で失敗した例が多い。国を挙げて標準化に取り組む必要がある。
戦略は知的財産戦略本部が作成したもので、重点施策の目玉に標準化戦略の推進を掲げた。分野的にはEVとインフラ輸出を狙う鉄道を2本柱とした。標準化と並び、技術を公的に証明する認証制度なども新たに導入する。
EVで特に注目されるのが短時間で充電する急速充電技術だ。日本は日産自動車や東京電力などが「CHAdeMO(チャデモ)」と呼ぶ規格を作り、国内外に約1400カ所の充電設備を設け、事実上の国際標準を狙っている。
これに対し、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)など米独8社は「コンボ」と呼ぶ別の方式を提案。異なる充電コネクターや通信制御技術で日本を包囲しつつある。
各社がEV技術の標準化にこだわるのは、車への充電だけでなく、EVがスマートグリッド(次世代送電網)の重要な技術となりうるためだ。EVを蓄電池代わりに使えば、車側から家庭などへ電力を供給することも可能になる。
チャデモを推進する日産自動車の志賀俊之最高執行責任者は、両方式が併存する案を提案したが、日本だけ規格が異なればその分、コストが増す。VWは2013年にも日本に小型EVを投入する計画だが、日本ではチャデモに対応する改造が必要になるという。
日本はテレビ放送でも欧米と異なる技術を採用。日本メーカーは国内外で違う製品を作らなければならず、海外で苦戦する一因となった。国内市場を優先した携帯電話は「ガラパゴス」と呼ばれる閉鎖的な市場になってしまった。
EV技術で日本が孤立しないためには、海外の車や電機メーカー、電力会社などとも交渉し、技術の共通化を提案する必要がある。EVの大きな需要が見込まれる中国も独自規格を掲げるが、民間だけでなく、政府レベルでも標準化に向けた交渉をすべきだろう。
EV市場は新しいだけに技術競争は重要である。しかし規格などはなるべく共通化し、消費者にかかる将来の負担は軽減することが重要だ。今こそ官民一体での世界的な仲間作りが求められている。

EVから家庭に電力、日産が装置、電気代、月4400円節約
日本経済新聞 5月31日 朝刊

 日産自動車は30日、電気自動車(EV)「リーフ」の蓄電池から家庭に電力を供給できるシステムを6月中旬に発売すると発表した。電力料金が安い夜間に蓄電し、昼間に使用すれば、1カ月で約4400円の電気代を節約できる。まずは日本で展開し、海外での導入も検討する。移動だけでなく、駐車中の蓄電機能をEVの新たな付加価値として訴える。
電力供給・充電装置「EVパワーステーション」を6月中旬に発売する。ニチコンが開発した。価格は補助金を受け取った場合、本体と設置工事費用を含め、約33万円。日産の販売店で取り扱い、初年度に1万台の販売を目指す。
同装置を住宅の分電盤に直接接続し、コネクターをリーフの充電口につなぐだけで、家庭に電力を供給できる。同装置を経由すれば普通充電の速度が2倍に高まる。最短4時間でフル充電が可能となる。
リーフの蓄電能力は24キロワット時で一般家庭の約2日分の電力を賄える。仮に家庭用蓄電池をリーフ並みの容量にすると、導入費用は1000万円超になる計算だ。
EVの大容量電力を生かし、昼間の節電のほか、非常時の電源としても役立てられる。家庭のほか、病院や官公庁の施設などに導入すれば、防災拠点としても活用できる。日産は「EVは蓄電機能で社会と新たなつながりを得た」(渡部英朗執行役員)としている。

●2012.05.29更新
東芝など、家電ネット規格対応のエネ管理システム発売
日刊工業新聞Newsウェーブ21 5月29日

 東芝と東芝ライテック(神奈川県横須賀市)は28日、家電ネットワークの標準規格「エコーネットライト」に対応した家庭用エネルギー管理システム(HEMS)を6月11日に発売すると発表した。同規格に対応した家電製品の電力使用量の計測や遠隔操作に加え、太陽光発電と燃料電池の発電量、ガス、水の使用量も監視できる。地域の電力使用状況を知らせるサービスも提供する。
発売するのは家電をネットワーク化して制御する機器「ITアクセスポイント」とエネルギー計測ユニット。2製品を組み合わせた「HEMSBパック01」は設置に10万円の補助金が支給される。価格はITアクセスポイントが5万9850円、エネルギー計測ユニットが8万9040円。設置工事費は数万円。
エコーネットライトは家電業界の「エコーネットコンソーシアム」が、メーカーの違う家電同士を一元的に制御できるように策定した通信規格。スマートハウス(次世代環境住宅)の標準規格としても推奨されている。

どうなるEV充電規格――標準化獲得へ仲間作りを(中外時評)
日本経済新聞 5月27日 朝刊

論説委員 関口和一
電気自動車(EV)の充電方式を巡り、日本と欧米との規格争いが注目されている。EVの基盤整備で先行する日本企業に対し、欧米の自動車大手が待ったをかけた形だ。
「チャデモ方式と欧米方式が対立するより、併存するよう努力したい」。先週、EV充電規格の推進団体、CHAdeMO(チャデモ)協議会の志賀俊之会長(日産自動車最高執行責任者)は、コネクターや通信制御などを除けば共通部分は多いとし、互換路線を打ち出した。
チャデモ方式は日産自動車や東京電力など日本企業が推進。「コンボ」と呼ばれる欧米方式は独フォルクスワーゲン(VW)や米ゼネラル・モーターズ(GM)など欧米の主要8社が推す。対立はなぜ起きたのか。
EVの充電技術には交流と直流があり、交流は国際標準化された。今回問題になったのは急速充電が可能な直流の方だ。日本勢は国内外に1000カ所以上の急速充電設備を配置。事実上の業界標準を勝ち取ろうとしたのに対し欧米勢が反発した。
実際、コンボ方式はまだ机上の規格で、商品が登場するのは来年以降になる。技術の優位性も双方に言い分がある。日本側が技術を公開し、チャデモへの参加を呼び掛けてきたことを考えれば、対立は単なる縄張り争いといえなくもない。
技術規格を巡る争いは古くからある。1880年代には送電技術を巡り、エジソンが直流方式を提案したのに対し、ニコラ・テスラが交流方式を主張し実用化に導いた。社名をその名にちなんだ米EVメーカーのテスラ・モーターズは、急速充電でも交流方式を採用する。
日本企業は技術で先行しつつ標準化で負けた例が少なくない。地上デジタル放送を巡る欧米との規格争いもその一つだ。
日本はBS放送で1980年代末に世界に先駆けアナログのハイビジョン放送を始めた。欧米に技術を広めようとしたが、当時、パソコンなどのデジタル機器が台頭。結局、欧米諸国は自前の地上デジタル放送規格を採用し、アナログ資産を担ぐ日本は地デジ開始で5年遅れた。
携帯電話の第3世代規格(3G)も同様だ。第2世代で独自規格を採用したNTTドコモは海外での利用を考え、第3世代は欧州との共通規格「W―CDMA」をまとめ上げた。
NECやパナソニックなどの端末メーカーはこれを海外市場攻略の突破口にしようと欧州に進出。ところが欧州の通信業界は共通規格をなかなか採用せず、実際に商品化した時には規格が更新され、日本製品には適合しなくなってしまった。
日本の携帯電話は海外に通用しない「ガラパゴスケータイ」と呼ばれるが、背景にはこうした規格争いで海外市場からはじき出された面が見逃せない。
では日本が世界標準を勝ち得た技術には何があるか。VTRやCD、DVD、デジタルカメラ、ファクス、ゲーム機など、共通しているのは日本が強かった家電や精密分野の技術だ。
もう一つ、技術がありながら規格獲得をあえて断念し、産業として成功した例もある。最たるものがアナログテレビだ。
日本は「テレビの父」と呼ばれる高柳健次郎氏が1926年に「イ」の字をブラウン管に映し出し、電子式テレビを世界で初めて作るなど、放送技術では欧米にひけを取らなかった。
しかし敗戦により戦後の商用放送では米国と同じ「NTSC方式」を採用。結果的に日本で製造したテレビをそのまま輸出でき、日本の家電産業が飛躍する大きなきっかけとなった。
そう考えるとEVの充電規格にも周到な標準化戦略が求められる。技術者のプライドで突っ走れば敵を増やすだけだ。米国へのアナログハイビジョン提案でも「教えてやろうという日本側の姿勢が鼻についた」と米国の関係者から後で聞いた。
自動車産業は家電に比べると日本の発言力は小さい。日産もチャデモについては親会社の仏ルノーと一枚岩ではない。日本規格を世界に広めたいなら、カルロス・ゴーン社長を交渉の前面に押し出すべきだし、政治力を使って最大市場の中国を味方に取り込む必要がある。
標準化は技術に加え仲間作りが勝敗を分ける戦いだ。戦術としては、アナログテレビのように「チャデモ」の名を捨て欧米勢に入り込み、内部から技術をリードする形もあろう。併存という中途半端な選択肢はかえって競争力を損なうだけだ。

NTT西、家庭の電力 一目で ネットで使用量確認
日経電子版 5月23日

 NTT西日本は22日、家庭向け“電力の見える化”サービス「フレッツ・エコめがね」を7月17日から始めると発表した。家庭の分電盤にセンサーを取り付け、NTTのサーバーに情報を集約。利用者はインターネット上で時間ごとや1日ごとの使用電力量を確認できる。家庭の節電への取り組みを手助けするのが狙い。
電力の見える化サービスは他社も提供しているが、NTT西のサービスはスマートフォン(高機能携帯電話)などで気軽に利用状況を確認できるのが特徴。他の世帯の平均消費量と比較したり、月間の電力料金を推計したりすることも可能だ。
NTT西日本のインターネットサービスに加入している人だけが利用できる。初期費用2100円のほか、利用料が月210円、センサーのレンタル料が月451円かかる。
東日本大震災後の電力不足の影響で今夏も関西電力管内で一昨年と比べて15%、九州電力で10%、四国電力で7%、中部、北陸、中国電力では5%の節電が求められている。家庭での節電意識も高まるとみて、5年後に30万世帯の利用を見込む。

●2012.05.21更新
EV後発連合、日本包囲網、米独8社、充電で独自規格、中国市場で逆転へ布石(検証)
日本経済新聞 5月20日 朝刊

【ニューヨーク=杉本貴司】電気自動車(EV)の充電方式を巡って、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)など米独8社が、独自規格の採用を推進する方針を決めた。すでに日産自動車などがEVの販売を始めている日本勢は、充電方式でも先行し、国内外での普及を目指している。エコカー分野の国際標準を握って世界をリードしたい日本勢にとって、思わぬ包囲網が形成された格好だ。
「こうなるのは、数年前から分かっていたことだ」。あるGM関係者は日本勢と米独勢のすれ違いぶりを明かす。EVの車両開発で先駆けとなり、EVへの充電方式でも主導権の確保を狙う日本勢の動きに対し、米独勢は当初から警戒感を持っていたという。
日本規格の「CHAdeMO(チャデモ)」を推進した、東京電力の技術開発研究所(横浜市)が、EVの車両と充電器を開発したのは2008年。このころからGMなどに水面下で参加を打診していた。
ところが、GMなどは緊急時の急速充電のみに対応している点を疑問視した。割安な夜間電力を使う普通充電とはプラグが別なため、「急速充電しかできないうえ、日本の国内規格という色合いが強かった」(同関係者)。
これに対し、米独勢が公開した「コンバインド・チャージング・システム(コンボ)」規格では、急速・普通とも充電プラグを一体化している。日産自動車が市販しているEV「リーフ」ではチャデモで30分で8割の充電にとどまるが、コンボでは車両にもよるが、最短15分でフル充電できるのも特徴だ。
コンボの開発はまずGMとVW、独BMWが推進。オバマ政権のエコカー推進策も追い風にするGMは、米フォード・モーターと米クライスラーを自陣営に引き入れた。
ドイツでもメルケル首相が、EVでは自動車、素材、電力など業界横断で連携を後押ししてきた経緯がある。VWグループのアウディ、ポルシェのほかダイムラーも合流。各社がほぼ一斉にEV投入を控える13年から、米独勢は一気にコンボの普及を目指す構えだ。
米独勢が注目しているのは、世界最大の自動車市場である中国だ。中国政府はEVなど電動車両の生産・販売台数を20年に500万台とする目標を決めた。日本メーカーを抑えてシェア首位を争うのはVWとGM。いずれも合弁を組む中国メーカーと現地でEV開発を強化する。
今年4月には早速、メルケル独首相が中国の温家宝首相とともに、独北部のVWの本拠地を訪れた。報道陣の前でVWが採用するプラグを使って主力車種「ゴルフ」のEVに充電し、官民一体でアピールしてみせた。
市場調査の富士経済によると、ハイブリッド車などを含む電動車両の世界市場は、12年見込みの150万台から30年には3600万台に拡大する見通し。EVは4割近い1300万台強を占め、エコカーの中でも潜在的な需要は確かに大きい。量産に備える米独勢にも、手軽に充電できる安全なインフラの整備というハードルがある。
【図・写真】ドイツのメルケル首相(中)は、中国の温家宝首相(右)とVWの本拠地にあるEV充電施設を訪れた(今年4月、ロイター)
CHAdeMO(チャデモ)包囲網は電気自動車(EV)で先行してきた日本勢に少なからぬ影響がある。米独勢が担ぐコンボ規格が世界標準化すれば、すでに市販しているEVの仕様変更を迫られるためだ。
日本勢も手をこまねいているわけではない。日産自動車やトヨタ自動車など国内外のEV関連企業でつくる連携組織、「チャデモ協議会」の会長を務める日産の志賀俊之最高執行責任者(COO)は、「コンボはまだ企画段階。チャデモ規格の充電器は国内外1000カ所以上に設置済み」と優位性を強調する。
同協議会には約430社・団体が参加する。設立当初40社に満たなかった海外企業数は約110社に増え、スイスのABBなどチャデモ規格に準拠した急速充電器を手掛けるメーカーも多い。協議会は2010年末、フランスに欧州支部を設立。海外での情報発信を進めてきたが、今後もチャデモの優位性をアピールする。
日本政府も支援に乗り出した。3月には古川元久国家戦略担当相が志賀会長と会談。官民が連携して電気技術の国際的な標準化団体、国際電気標準会議(IEC)などにチャデモ規格の採用を働き掛ける方針を確認した。「技術だけでなく事業でも勝つためチャデモの優位性をアピールする」(古川担当相)構えだ。
ただ自動車メーカーの目的はあくまでグローバルでのEVの拡販。「充電インフラの規格争いが、EV普及の妨げになるのは避けたい」と日産のカルロス・ゴーン社長は言う。これまでIECは特定の電気技術規格について、複数の国際標準を認めたケースもある。業界内ではチャデモとコンボの双方を世界標準化したり、互換性を持たせたりして、両者の併存を目指そうという声もある。

[減災生活]木造密集地編(3)家庭単位 出火防ぐ(連載)
東京読売新聞 5月18日 朝刊

 ◆住宅改修 自治体が補助も 
木造住宅が密集する「木密(もくみつ)」地域では、町会単位で防災訓練を進めるだけでなく、家庭ごとに「減災」の工夫をすることも大切だ。
東京・品川区にある木密地域。大通りから細い道を入っていくと、すぐに古い木造住宅ばかりになる。角を何回か曲がった奥まった場所に住む60代の女性は、東日本大震災の後、「できる限りの防災をしよう」と決意した。自宅は築54年の木造2階建て住宅。組み立て式の家具はなるべく高さを低くし、燃えやすい寝具や衣類は極力処分した。
昨年11月には耐震改修工事もした。壁の2か所に、外側から鉄製の筋交いを設置し、室内の壁も補強した。「工事は近所迷惑になるとためらっていたが、もし住宅が倒壊して火災が起きたら自分だけの問題では済まなくなる」と女性は話す。工事を請け負った「ウッドピタ」(名古屋市)によると、震災後、木密地域からの問い合わせが増えているという。
自治体も支援に乗り出した。東京・墨田区では今年12月から、木密地域での防火改修に補助金を出すことにしている。
出火を防ぐには、地震後にどんな原因で火事が起きているのか、知っておくと役立つ。東京理科大学教授の関沢愛さん(都市防災学)は、東日本大震災後の昨年3月に東北と関東で発生した住宅火災のうち、地震の揺れが原因の75件について調べた。電気ストーブが倒れたり、上に衣類などが落ちてきたりしたケースや、ロウソクが転倒・落下したケースが目立った。
このほかに、関沢さんが「注意してほしい」と指摘するのが「通電火災」だ。例えば、地震の揺れで家具が電気コードの上に倒れ、コードが半分断線した状態になることがある。その時は停電で気づかないが、電気が再び流れ始めると、コードの傷んだ部分が過熱し、出火することがある。住民が避難して不在の時に発生することが多い。
仙台市消防局によると、震災後約1か月間に揺れがきっかけで起きた火災17件のうち、6件が「通電火災」だった。避難して家を離れる際にはブレーカーを落としておく必要がある。分電盤に取り付け、大きな揺れがあった場合にブレーカーを自動で落とす簡易装置も販売されている。
東京・品川区の木密地域に住む男性(64)は、別棟に住む90代の両親のために、この装置を購入した。「両親は、高い位置のブレーカーには手が届かないから」と話す。製造元の「エヌ・アイ・ピー」(東京)によると、大震災以降、販売数が急激に伸びているという。
市民防災研究所(東京)調査研究部長、阿部慶一さんは「大きな火災も最初は小さな火から始まる。木密で大きな被害を出さないために一番大切なのは、個人が火を出さないことだ。できることから取り組んでほしい」と話す。

20年エネルギー管理市場、機器・システム拡大、民間予測
日経産業新聞 5月15日

 民間調査会社の富士経済(東京・中央)は、2020年の国内エネルギー管理関連の市場規模予測をまとめた。スマートメーター(次世代電力計)やパワーコンディショナー(電力変換装置)などの「機器」が11年比で3倍に伸びるほか、HEMS(家庭内エネルギー管理システム)やBEMS(ビルエネルギー管理システム)など「システム」は同1・6倍に拡大する。電力供給への不安が長引きそうな中、エネルギー管理システムの導入が進みそうだ。
エネルギー関連市場を、機器とシステム、サービスなど4項目でまとめた。機器の項目で大きく増えると予測するのが、住宅向け省エネ監視機能付き分電盤。20年には11年比22倍の430億円に拡大する。HEMSの市場拡大とともに、従来の分電盤を省エネ監視機能付きに置き換える動きが加速する。
企業向け省エネ支援などサービスは20年に同6割増の544億円に拡大。電力計測機能付きの電源コンセントや人感センサーなど関連機器は、20年に同2割増の2173億円になると見込む。

●2012.05.14更新
東日本大震災/気仙沼・大島の玄関口明るく/LED照明灯4基贈る/愛知の
河北新報 5月12日

 東日本大震災の津波で多くの街灯が流失した気仙沼市の離島・大島の玄関口、浦の浜港に太陽光電池を電源とした発光ダイオード(LED)照明灯4基が設置され、11日、寄贈セレモニーが開かれた。
寄贈した愛知県瀬戸市の電気器具製造販売「河村電器産業」のほか、「大島観光協会」(気仙沼市)の関係者ら約30人が参加。テープカットをし、設置を祝った。
河村電器産業は今後も大島の復興支援に携わり、愛知県などで大災害が発生した場合は大島観光協会が同社の従業員の避難場所を提供する−との協定書も調印した。
河村電器産業の河村幸俊社長は「復興の道のりは長いが、今後も役に立つものを提供したい」と語った。大島観光協会の白幡昇一会長は「夜になると真っ暗になり、不自由な思いをしていた。愛知で大災害が起きれば力を貸したい」と話した。

埼玉県産技総合センター、BEMS・HEMS実験開始−使用電力「見える化」
日刊工業新聞 5月10日

【さいたま】埼玉県産業技術総合センターは、同センター北部研究所(熊谷市)でビル用エネルギー管理システム(BEMS)と家庭用エネルギー管理システム(HEMS)についての実証実験を始めた。同研究所全館を対象に、使用電力状況を“見える化”する実証モデルを構築。同県による「埼玉エコタウンプロジェクト」の進展などによりBEMS・HEMSに関する技術相談が増えるとみて、ノウハウを蓄積する。
実験対象とする同研究所は、3階建ての本館と2階建ての新館合わせて延べ床面積約3200平方メートルの施設。各フロアの分電盤内にクランプセンサーを設置し、フロアごとの消費電力を計測する。
各計測データはセンサーに取り付けた無線端末を介し、一台の無線送受信機に集約される仕組み。集約後、データはパソコン上でグラフ化され、電力使用状況をフロア別に分析できる。グラフは同研究所玄関に設置したモニターにも表示し、来所者に公開する形にした。
グラフ上には季節、天候、曜日などから割り出した使用電力予測値も明示する。予測値が目標値を上回ると無線送受信機が系統制御信号を発信。系統切替回路が信号を受信し、回路の先に接続した一部の照明が消える仕組みにした。
同センターBEMS・HEMSチームが実証モデルを用い、無線システム、使用電力予測ソフト、系統切替回路などに関するノウハウの蓄積を図る。自作した使用電力予測ソフトについては「今後、所内開放機器の予約状況など新たなファクターも加え、予測精度を高めたい」(同チーム)としている。
埼玉県はエネルギーを地産地消する街を県内に作る「埼玉エコタウンプロジェクト」を推進している。

「見える節電」売り込め 家電・住宅メーカー 新システム続々投入
大阪読売新聞 5月9日 朝刊

 家庭で使う電力量を計測して制御し、消費電力を抑える家庭用の電力管理システムの導入が本格化してきた。政府が4月から導入した補助制度も追い風になり、家電、住宅メーカーが相次いで新たなシステムを売り出す。今夏の電力不足は深刻なだけに、有効な節電策として期待が高まっている。(山本照明)
シャープが11日に発売する「電力見える化システム」は、家庭のコンセントに専用の電力計測器を取り付けるだけだ。専用のタブレット型端末でエアコンやテレビなど家電1台ごとの消費電力や電気料金の目安が即時に分かる。希望小売価格は20万6640円。
東芝ライテックが7日に発売したシステムは、分電盤に取り付けたセンサーが測った消費電力をパソコンなどで見ることができる仕組みだ。工事費を含めて18万円前後で取り付けることができる。
パナソニックやNECなど家電メーカーや家電量販のエディオンも相次いで同様のシステムを売り出すほか、積水ハウスや大和ハウス工業など住宅メーカーは太陽光発電と組み合わせたシステムを売り出す。
家電や住宅各社が消費電力を測るシステムを相次いで投入するのは、電力不足を回避するためには家庭での節電が欠かせないためだ。政府も今年度から約2年間、電力管理システムの普及を図るため各家庭に最大10万円を補助する制度を始めた。
消費電力を「見える」ようにすることで通常より15〜20%の節電が実現したとの検証結果もある。今後はシステムに連動して電気の無駄遣いを防ぐ家電製品も実用化される見通しだ。「これまで手つかずだった家庭での節電の実現」(経済産業省関係者)への期待は大きい。
ただ「見える化」を実現するシステムは補助制度を活用しても高額だ。本格的な電力制御には家電を買い替える必要もあるなど、普及には課題も多い。

EV充電、米独8社が規格、GMやVW、方式公開、国際標準にらむ
日本経済新聞 5月9日 朝刊

先行 日本勢と競合
【ニューヨーク=杉本貴司】電気自動車(EV)の充電方式を巡って、日本と欧米の自動車業界による規格争いが鮮明になってきた。米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)など米独8社は7日、新規の充電規格を公開。日本勢が採用を働き掛けている方式に対抗する姿勢を示した。EVの車両開発で日本は先行してきたが、充電規格では国際標準化に向けて厳しい競合を迫られそうだ。
ロサンゼルスで同日開幕したEVシンポジウムで、米独連合が「コンバインド・チャージング・システム(コンボ)」と呼ぶ新規格を公開。GM、VWのほか、米国勢ではフォード・モーターとクライスラー、ドイツ勢ではダイムラー、BMW、VWグループのアウディ、ポルシェが同方式の採用を表明した。
コンボ方式は最短15分で“満タン”まで充電することができる。緊急時の急速充電と、夜間電力を利用するなどして割安な電気を使う普通充電とを1つのプラグで行えるのが特徴だ。
これに対し、日本勢は急速充電のみに対応する「CHAdeMO(チャデモ)」方式を採用。日産自動車のEV「リーフ」の場合、30分で8割までの充電にとどまる。家庭電源を使う普通充電は急速充電とプラグの差し込み口が分かれている。
コンボ方式は今夏に技術的な詳細を公表した上で年内に充電器を実用化する。2013年から同方式による充電が可能なEVが市販化される予定。GMやVWは13年に小型車ベースのEVを投入する計画を表明しており、コンボ方式の普及を後押しする考えだ。
すでに欧州自動車工業会(ACEA)が17年以降にすべてのEVの新車に採用する方針を示し、米国の自動車技術者の団体であるSAEも採用の意向を示している。
一方、日本のチャデモ方式は日産自動車や三菱自動車が採用。東京電力が旗振り役となり、トヨタ自動車も含めた国内自動車メーカーや部品メーカーが10年3月に普及促進団体を設立した。4月時点で国内1154カ所、海外239カ所に充電設備を設置している。
日本勢では日産がリーフに続き16年度までに計7車種(仏ルノーを含む)を発売する計画で、世界のEV市場をリードしている。先行の利を生かして海外でも標準化を働きかける考えだ。
だが、米独8社が対抗規格を打ち出したことで競争の行方は不透明な情勢になってきた。コンボ方式が標準規格となれば、日本勢は車両の充電装置の改良や、充電インフラの再整備が必要になる可能性がある。

●2012.05.07更新
節電の夏に向けて−ITで電力見える化
日刊工業新聞Newsウェーブ21 5月4日

 節電の夏にどう向き合うか。オフィス、店舗、工場、家庭と、それぞれ対応策に温度はあるものの、いずれも節電の第一歩は電力使用の見える化。情報通信技術(ICT)の活用がカギとなる。我慢するだけの節電は仕事の生産性も上がらない。IT・情報サービス各社が提供する見える化のツールをうまく使うことで、合理的で利便性を備えた節電を実現できる。全国各地で動きだしている節電への取り組みを利用状況ごとに探る。
【商業施設/入居者自身が確認】
22日に開業する東京の新たな顔、「東京スカイツリー」。高さだけでなく、節電意識の高さでも日本一を目指す意気込みだ。タワーには発光ダイオード(LED)照明器具が計1995台装備され、従来型の光源に比べ約43%の省エネが見込まれている。夜間のライトアップは江戸紫と金箔を題材にしたLED照明と、隅田川の水を連想させる水色のLED照明の2種類を使い分け、1日おきに夜空を彩る段取りだ。
スカイツリーのその足元には312のテナント(賃貸契約した店舗など)や水族館、プラネタリウムが入居する商業施設「東京ソラマチ」が出番を待っている。スカイツリーとの同時開業によって、スカイツリーを訪れた人々が東京ソラマチに押しかけて、大にぎわいになりそうだ。
気になるのは省エネ対策。東京ソラマチは電力やガス、水道などエネルギーの使用量をビル管理者だけでなく、テナント自身が日々確認できる先進的な取り組みがなされている。通常はエネルギーの使用量をビル管理者が把握しているが、東京ソラマチはテナント入居者に直接伝えることで、節電効果を見込む。
これを支援するのが日立製作所が提供するサービス「エコアシスト・エンタープライズ・ライト」。東京ソラマチのビルエネルギー管理システム(BEMS)から電力などのエネルギー使用データを取り出して、日立のデータセンター(DC)に集め、テナント入居者にインターネット経由で通知する。パソコンで確認できるため専用端末は不要。使用量だけでなく金額単位でも算出できる。日立の加藤裕康環境・省エネルギーシステムセンタ担当部長は「金額を確認できることは節電意識を高めるのに必須」とその効果を説く。
【公共施設のエネ情報/街全体で一元管理】
街の見える化も始まっている。秋田市は公共施設のエネルギー情報や社会インフラの基本情報などを一元的に管理する「スマートシティ情報統合管理基盤」の構築に乗り出している。市が所有する445施設の名称や延べ床面積などの基本情報、各所に設置したセンサーからのエネルギー情報、地図情報を統合管理。特に重要な情報をダッシュボードと呼ばれる一覧画面に表示する。
電気料金の請求データなどを活用し、エネルギー使用量を集計・算出する。また地理情報システムと連携して延べ床面積やエネルギー使用量などに応じ、各施設を段階的に色分けしてグラフ表示する。
まずは秋田市勤労者総合福祉センターや秋田市老人福祉センターなど5施設から始め、他の施設へ順次広げていく。まとめ役はアイ・エム・サービス(東京都渋谷区)で、中核システムは日本IBMが提供。伊藤忠商事、伊藤忠テクノソリューションズなども参画している。
 【生産現場/全国の情報共有】
富士通は全国事業所の電力使用量の見える化に取り組んでいる。事業所ごとの電力使用量をビル管理システム経由で30分から1時間単位で吸い上げ、「環境経営ダッシュボード」上で、全社で共有できるようにしている。対象拠点は順次拡大。昨年夏は政府の要請に従って、東京電力と東北電力の管轄内で節電に注力した。
11年4―9月の累計で政府要請を上回るピーク電力の削減を達成。使用電力量の絶対量も東京電力、東北電力管内で同9%削減、関西電力管内で同6%削減を達成した。この成果を全国事業所に広げる一方で、システムの外販も検討している。
IT各社が提供する見える化のツールは多種多様。電通国際情報サービス(ISID)は生産現場を丸ごと再現した“仮想工場”で、節電の取り組みを簡単に検証できるツールを提供している。工場の個々の設備稼働状況だけでなく、製品の生産量、作業者の残業時間など多種多様な情報をもとに、それぞれの条件の無数の組み合わせをシミュレーション。納期などの制約を考慮しつつピーク時電力が最小になるような最適解を導き出す。10―30工程の生産ライン1本で、おおむね2―4週間で導入できる。
米シーメンス製のPLMソフトウエア「プラントシミュレーション」を「ピーク時電源削減ソリューション」としてパッケージ化した。本来は生産の効率化や低コスト化などさまざまな用途で使えるソフトだが、東日本大震災の発生後はピーク時電力の削減を目的とした需要が増加。震災前に比べると3割ほど引き合いが増えているという。
 【家庭では夜間蓄電で節約】
家庭の節電は一筋縄ではいかない。太陽光発電などの自然エネルギーを活用できるスマートハウス(次世代住宅)が将来のあるべき姿を示している。カギとなるのは蓄電池システム。夜間にためた割安な電気を昼間時に使えば、電気料金の節約はもとより系統全体のピークカットにも貢献できる。
NECはリチウムイオン蓄電池を搭載した家庭用蓄電システムを7月に量産する。家庭の分電盤に接続することで、電力会社の電力供給システム(電力系統)や、太陽光発電システムなどと連携し、自動で充放電制御が可能。万が一の災害や停電時にはバックアップ電源としても利用できる。

商業施設のモレラ岐阜、PHVなど対応充電器5台導入
日本経済新聞 5月2日 地方経済面中部

 岐阜県本巣市の商業施設「モレラ岐阜」は、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)に対応した充電器を5台導入した。同県内の商業施設でまとまった台数の充電器を設置するのは珍しいという。中部地域ではいち早くPHV、EVが普及するとみて対応を始めた。
4月27日に供用を始めた。設置したのは豊田自動織機と日東工業の認証や通信機能を備えた充電器「EVC1―IC」。利用者は専用のICカードを購入して充電器を使う。外部の情報システム会社が各充電器の使用状況や電力使用量などの利用情報を一括管理しており、利用者は離れた場所でも充電器の空き情報などを確認できる。モレラ岐阜は5000台の駐車場を用意している。

日立など11社・団体、電動車両用電力供給の安全性検討で協議会
日刊工業新聞 4月27日

 パナソニック、日立製作所、デンソーなどの計11社・団体が合同で、電動車両用電力供給システム協議会を設立した。電動車両用普通充電器に関する安全や相互接続の互換性、電気自動車(EV)から家庭への給電システムなどについて検討を進める。電機メーカーや自動車関連メーカーのほか、建築、情報システムなど広く会員を募り、普通充電器の普及や技術課題の解決を図る。
先の3社に加えて東芝、豊田自動織機、NEC、日本ユニシス、三菱電機、日東工業、日本自動車研究所(JARI)、電気安全環境研究所(JET)が参画する。代表理事はパナソニックの渋江伸之参事。品質や設置といった問題点を検討し、普通充電器の普及促進を狙う。

●2012.04.23更新
電子部品大手、家庭の省エネに照準―アルプス電気、村田製作所
日本経済新聞 4月22日 朝刊

 電源機器大手の田淵電機が、住宅やオフィス、工場向けの発電装置用パワーコンディショナー(電力変換装置=パワコン)で攻勢をかけている。再生可能エネルギーの普及を見据え、住宅やオフィス向けなど用途展開を加速。業績拡大のけん引役だった薄型テレビ向け電源基板はテレビ販売の低迷で苦戦を強いられており、新機軸で苦境からの打開を目指す。
パワコンは太陽光発電や燃料電池でつくられた直流の電気を、家電や照明に利用できるよう交流に変換する装置。家庭内で電力が不足していれば分電盤を経由して電力を供給し、充足している際には売電に回す役割を果たす。1990年代後半からシャープと共同研究を進めてきた田淵電機は、国内出荷の4割強を握る最大手だ。
従来はOEM(相手先ブランドによる生産)供給が主体だったが、11年には自社ブランド「エネテラス」を立ち上げた。国内の住宅向けパワコンは出力が4キロワット級が一般的だが、今後は2キロワットの小出力から10キロワットの中出力まで品ぞろえを強化していく。
今年7月に始まる再生可能エネルギーの全量買い取り制度をにらみ、住宅のほか工場やビル向けなど幅広い用途を開拓する構えだ。12年度の自社ブランド品事業の売上高は、11年度の実績比2・5倍の50億円を目指している。
もともと、田淵電機が強みとしてきたのはテレビ向けの電源基板だった。テレビの背面部に組み込む部品で、主にコンセントから入ってきた電圧を光源やスピーカー、デジタル制御部品などに適した電圧に変えて配電するという。その薄型化の技術に強みを持つ同社がパワコンに経営資源を振り向けるのは、「世界的なテレビ販売の低迷で転機を迎えている」(同社)からだ。
ソニーやシャープ、パナソニックなど家電大手はいずれもテレビ事業の不振により前期決算で大幅な赤字に転落、抜本的な事業の再構築を急いでいる。当面、国内での需要が回復する見込みはない。厳しい経営環境の中、田淵電機の12年3月期連結業績は、売上高が前の期比18%減の270億円、最終損益は3億円の赤字(前の期は700万円の黒字)。
「業績を押し上げるには技術の蓄積で優位性を発揮できるパワコン事業の拡大が不可欠」(同社)というわけだ。
価格競争に巻き込まれて収益悪化に苦しむ太陽電池メーカーとは裏腹に、住宅用のパワコンは電気安全環境研究所(JET)による認定が必要。「パワコンは収益が安定しやすく、利益貢献を見込みやすい」(いちよし経済研究所の張谷幸一主任研究員)
田淵電機は16年3月期の連結売上高を、12年3月期の見込み比約1・9倍の500億円に引き上げる計画。テレビ向け部品事業から発電機用パワコンへのシフトを狙う田淵電機。参入企業が増えるなか、生き残りをかけ新規市場での拡大にまい進する。

葬儀社がEV充電器無料開放
高知新聞 4月22日

 香美市土佐山田町西本町2丁目の寺村葬儀社(寺村勉社長)が、国道195号沿いの新社屋駐車場で、電気自動車(EV)の通常充電スタンドを無料開放している。急速充電器ではないものの、充電スポットが普及していない現状では貴重な”オアシス”。同社は「EVドライバーの方も安心して香美市に来てください」と呼び掛けている。
同社は昨年末、営業用にEVを1台導入。今年1月の新社屋完成に合わせ、駐車場に充電スタンド1基を整備した。当初は自社の車や会葬、弔問客用を想定していたが、同市に充電器がほとんどないことから、一般開放を決めたという。
一度に2台まで充電可能。数時間かけてフル充電にする装置のため、1時間の充電量は通常走行で十数キロ分ほどという。
今月中旬には利用を呼び掛ける看板も設置。寺村社長は「環境を守る時代。EVも増えているが、県内にはスタンドが少ない。残量が不安になった方は気軽に使ってほしい」としている。

中国、次世代エコカー育成、20年に累計500万台計画(ダイジェスト)
日本経済新聞 4月19日 朝刊

 中国政府は18日、次世代エコカーの発展計画を正式発表した。電気だけで走行する電気自動車(EV)と家庭電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)の産業化を重点的に推進。財政支援も施し、2015年までに累計50万台、20年には同500万台を超える生産・販売規模に育成する。次世代エコカーで先行する日本など外資メーカーにとっては新たな商機となる。
温家宝首相が主宰する国務院(政府)常務会議で決定した。世界最大の自動車市場となった中国ではガソリン消費量が急増、電気を利用して走行する次世代エコカーの普及が欠かせなくなっている。発展計画では電池やモーターなど関連部品技術を国際的な水準に引き上げる目標も掲げた。

●2012.04.18更新
NEC、分電盤、系統別に電力把握
日経産業新聞 4月18日

 NECはこのほど、店舗やオフィスでの消費電力量を電気系統別に計測できる分電盤機器の販売を開始した。空調設備、照明など回路ごとに電力量を把握できるのが特徴で、企業側は電力使用量の削減に活用することができる。NECは電力値上げの動きを背景に企業で使用電力をきめ細かく把握する需要が高まるとみており、5年間で関連製品も含め累計100億円の事業に育てる考えだ。
機器の名称は「スマート分電盤」で昨年末に開発、16日に発売した。希望小売価格は40万円からで、分電盤に内蔵する計測機器「スマートコントローラ」の単体での販売も手掛ける。コンビニエンスストアなどの小売店舗や、データセンター、事業所、ビル管理会社などへの納入を見込む。
「スマート分電盤」の最大の特徴は、電気系統別に細かく電力量を計測できることで最大で24回路まで対応する。内蔵するスマートコントローラは誤差が最大3%以内という高い精度での計測も強み。電気使用量の多い場所、設備、機器を時間ごとに把握することができるため、設備の稼働状況の見直しにつながる。
インターネットの通信手段に準拠しているため、ネットを介して計測したデータを管理することが可能。NECは運用管理のためのソフトウエアやサーバーなど従来製品と合わせて販売し、相乗効果を生み出したい考え。企業向け電力値上げや夏の電力制御をにらみ、NECは同機器の事業を早期に本格化し、5年以内に累計100億円の売り上げを目指す。

EVで実現する未来、タッチ式端末で説明――日産、横浜の本社に設置
日経産業新聞 4月18日

 日産自動車はグローバル本社(横浜市)の「ゼロ・エミッションコーナー」を刷新した。同社は電気自動車(EV)を開発、販売し二酸化炭素(CO2)排出量の削減に取り組んでいる。EVで実現できる未来社会について、映像や音声でわかりやすく説明するタッチパネル式の情報端末を新たに設置した。
同社が2025〜30年に描く未来の環境都市を、タッチパネル式の大型ディスプレーで体感できる設備も入れた。営業時間は午前10時から午後8時まで。

田淵電機、パワコンシフト、テレビ電源向け苦戦――住宅・工場用、品ぞろえ拡大
日経産業新聞 4月16日

 電源機器大手の田淵電機が、住宅やオフィス、工場向けの発電装置用パワーコンディショナー(電力変換装置=パワコン)で攻勢をかけている。再生可能エネルギーの普及を見据え、住宅やオフィス向けなど用途展開を加速。業績拡大のけん引役だった薄型テレビ向け電源基板はテレビ販売の低迷で苦戦を強いられており、新機軸で苦境からの打開を目指す。
パワコンは太陽光発電や燃料電池でつくられた直流の電気を、家電や照明に利用できるよう交流に変換する装置。家庭内で電力が不足していれば分電盤を経由して電力を供給し、充足している際には売電に回す役割を果たす。1990年代後半からシャープと共同研究を進めてきた田淵電機は、国内出荷の4割強を握る最大手だ。
従来はOEM(相手先ブランドによる生産)供給が主体だったが、11年には自社ブランド「エネテラス」を立ち上げた。国内の住宅向けパワコンは出力が4キロワット級が一般的だが、今後は2キロワットの小出力から10キロワットの中出力まで品ぞろえを強化していく。
今年7月に始まる再生可能エネルギーの全量買い取り制度をにらみ、住宅のほか工場やビル向けなど幅広い用途を開拓する構えだ。12年度の自社ブランド品事業の売上高は、11年度の実績比2・5倍の50億円を目指している。
もともと、田淵電機が強みとしてきたのはテレビ向けの電源基板だった。テレビの背面部に組み込む部品で、主にコンセントから入ってきた電圧を光源やスピーカー、デジタル制御部品などに適した電圧に変えて配電するという。その薄型化の技術に強みを持つ同社がパワコンに経営資源を振り向けるのは、「世界的なテレビ販売の低迷で転機を迎えている」(同社)からだ。
ソニーやシャープ、パナソニックなど家電大手はいずれもテレビ事業の不振により前期決算で大幅な赤字に転落、抜本的な事業の再構築を急いでいる。当面、国内での需要が回復する見込みはない。厳しい経営環境の中、田淵電機の12年3月期連結業績は、売上高が前の期比18%減の270億円、最終損益は3億円の赤字(前の期は700万円の黒字)。
「業績を押し上げるには技術の蓄積で優位性を発揮できるパワコン事業の拡大が不可欠」(同社)というわけだ。
価格競争に巻き込まれて収益悪化に苦しむ太陽電池メーカーとは裏腹に、住宅用のパワコンは電気安全環境研究所(JET)による認定が必要。「パワコンは収益が安定しやすく、利益貢献を見込みやすい」(いちよし経済研究所の張谷幸一主任研究員)
田淵電機は16年3月期の連結売上高を、12年3月期の見込み比約1・9倍の500億円に引き上げる計画。テレビ向け部品事業から発電機用パワコンへのシフトを狙う田淵電機。参入企業が増えるなか、生き残りをかけ新規市場での拡大にまい進する。

積水ハウス、宮城でスマートタウン、燃料電池など活用
日経産業新聞 4月12日

 積水ハウスは11日、次世代型省エネ住宅などを核とした環境配慮型のスマートタウンを宮城県で開発、27日にまち開きをすると発表した。燃料電池、太陽電池、蓄電池の3つを組み合わせた環境配慮型住宅が目玉となる。電気自動車(EV)用のコンセントは全戸に備える予定だ。
まち開きするのは仙台市泉中央副都心に近接する宮城県富谷町で開発中の「スマートコモンシティ明石台」。積水ハウスが手がけるスマートタウンでまち開きするのは初となる。積水ハウスが当面開発するのは431戸(団地全体は764区画)。
まち開き時点では太陽電池、蓄電池の3つを組み合わせた住宅「グリーンファースト ハイブリッド」を7棟展開する。今後、同住宅を全体戸数の2割程度まで増やす方針。
EVコンセントは全戸に標準搭載する。同社はスマートハウスの開発を茨城県や福岡県などでも進めている。今後、スマートタウンを全国各地で展開する方針だ。

優秀な人材 地元から確保 東南アジアの日系企業 内需重視に転換
中国新聞 4月10日 夕刊

 東南アジアに進出している日系企業が地元の優秀な人材確保に本腰を入れて取り組み始めた。これまでは安い労働力を利用してアジアで生産したものを欧米へ輸出することで利益を得てきたが、世界の成長センターとなったアジアの内需重視に戦略を転換。「自分の国をよく知る地元の人の方が、内需取り込みには有利」(帝人のタイ現地法人の遠藤雅也社長)との経営判断が背景にある。
1984年に進出したマレーシアを中心に、タイやベトナムでも事業を拡大するイオン。内外計約180社のグループ企業で働く約33万人のうち、1割程度の約3万人が外国籍だ。
昨年9月にはベトナムのホーチミン大とパートナーシップを結んだ。「インターンなどを通じて学生の時からイオンの経営理念を理解してもらい、早期に優秀な人材を確保するのが目的」と、大島学グループ人事最高責任者は説明する。
イオンは2020年までに、営業利益に占めるアジアの比率を現在の10%前後から50%に引き上げる目標を掲げており、地元の人材を一段と活用していく方針を示した。
約4千社の日系企業が進出しているとされるタイ。首都バンコクで3月10日、日本人商工会議所などが主催した初の日系企業就職フェアが開かれ、計52社の人事担当者らが約5300人のタイ人学生らと面接した。
電気機器メーカー、日東工業(愛知県長久手市)の現地子会社エレット・タイランドの宮本正夫社長は「日本ではもう人が集まらない。日本での生産を徐々にタイに移管していく計画で、ゆくゆくは設計、製造のトップになる人材を探している」と話している。(バンコク共同)。

●2012.04.09更新
電力使用量 スマホで「見える化」 IT活用 家庭で節電 日立コンシューマ 商用化へ福岡で実験
西日本新聞 4月7日 朝刊

 日立製作所の100%子会社、日立コンシューマエレクトロニクス(東京)は、情報技術(IT)やセンサーを活用した家庭用エネルギー管理システム事業に参入する。10日から福岡市の賃貸マンションで電力使用量を基に電気代を試算、パソコンやスマートフォン(多機能携帯電話)で表示し、節電につなげる実証実験を開始。2013年の商用化を目指す。

同社は昨年7月、企業向け省エネ支援サービス「エコポンパ」の提供を開始。同サービスを導入した物流会社は、電力使用量の「見える化」により、事務所や倉庫で10―20%の節電効果が出ているという。
このシステムを家庭用に応用した「エコポンパホーム(仮称)」は、各家庭の分電盤にセンサーを取り付けて電力の使用状況を測定し、専用機器でデータを集約。試算した電気代を数値やグラフで分かりやすく表示する。
月々の電気代の目標を設定して達成状況が確認できるほか、使用電力が極端に多かったり、少なかったりすると、家族や親族にメール配信する「見守り機能」もある。
実証実験は、日立のグループ会社が福岡市東区で管理する賃貸マンション(389戸)で約1年間実施する。最大100世帯を目標に、インターネット環境を整備した家庭に参加してもらう。コンシューマ社は実験を基にサービスの料金などを決める方針。
同社は「実証実験で得られた意見や要望を参考に、生活支援サービスとして機能を充実させたい」としている。

リーンエナジー、店舗の電力使用、無線監視、英社と共同、安価なセンサー開発
日経産業新聞 4月6日

 省エネ関連機器の設計・開発ベンチャー、リーンエナジー(東京・中央、松井俊樹社長)は、オフィスや店舗向けの節電につながるセンサーを開発した。分電盤に同センサーを設置し、電力使用状況のデータを無線で送信、モニターでリアルタイムで確認できる。ユーザーが不要な電力使用を減らすことで、5%〜15%程度の節電効果が期待できるという。センサー本体の価格は3380円で、年間4000個の販売を見込む。企業向けの電力モニターなどは高価な製品が多く、同社はこのセンサーを使えば導入コストを抑えられるとしている。
新型節電センサー「はやわかり」は、英国のツーセーブエネジー社と共同開発した。別売りのモニターと組み合わせて使う。実際に店舗などで使用する場合は、各フロアや部署単位で設置すれば電気の使用状況が一目で分かる。スイッチを切ることなどにより、不要な電力使用を抑えられる。
リアルタイムで電力の使用状況を確認できるほか、2年分のデータを蓄積できる。モニターは9980円で別途購入する必要がある。
オフィスや店舗での使用を想定し、測定できる電流値の上限を、従来の家庭向け製品に比べて約3倍の200アンペアまで高めた。さらに測定部位のケーブルの直径も10ミリメートルから17ミリメートルまで拡大した。
リーンエナジーは、2011年から家庭向けで節電モニターを販売しており、すでに1000台以上の販売実績がある。11年の東日本大震災以降、企業や家庭での節電意識は高まっており、オフィスや店舗向けの節電モニターの需要があると判断した。
共同開発するツーセーブエネジー社は英国で45万台、全世界で60万台の販売実績を持つ。節電の実績も出ているという。

日産、高級車「インフィニティ」のEVを公開 2年以内に発売−NY自動車ショー
日本経済新聞 電子版 4月6日

 【ニューヨーク】日産自動車は5日、開催中のニューヨーク国際自動車ショーで、高級ブランド「インフィニティ」で初めての電気自動車(EV)のコンセプト車「LEコンセプト」を公開した。充電コードを差し込まずに無線で充電できる最新技術を搭載した。2年以内に量産モデルを開発して発売する。
米国などで発売する見通し。高級車のEVは米テスラ・モーターズなどベンチャー企業がすでに販売している。日産が量産すれば大手メーカーとしては初となる。
LEは座席下の床面に電池を配置。車全体の重心が下がるほか、座席空間も広くできる。駐車スペースに据え付ける給電装置から無線で充電する「非接触型充電システム」を搭載した。この技術は路線バスなどで実証試験が行われている程度で、量産化段階で採用するかは不透明だが、先端技術を取り込む姿勢を強調した。
ゴーン社長は2016年度までに仏ルノーと合わせ累計150万台のEV販売を目標に掲げる。すでに日米で販売する「リーフ」に加え商用バンタイプのEVを投入する計画だ。
トヨタ自動車も同日、中型セダン「アバロン」を公開。トヨタにとって、デザインから生産立ち上げまで一貫して米国人技術者が手がけた初の事例となる。今年後半に発売する。

●2012.04.03更新
電力使用量把握システム、周辺中小ビルでも利用 森ビルなど
日本経済新聞電子版 3月31日

 東京建物や森ビルなどが相次ぎ自社ビル周辺にある建物の省エネルギー支援サービスに乗り出す。自社ビルが持つ電力使用状況を把握するシステムを、周辺の建物でも利用できるようにする。周辺建物の所有者やテナントは大きな負担をしなくても電力使用の常時把握ができ、節電に役立てられる。不動産開発大手が主導し、地域ぐるみで省エネに取り組む動きとして注目されそうだ。
東京建物は2013年完成を目指し、第一生命保険などと東京・京橋で建設中の大型ビル「京橋3―1計画(仮称)」周辺で実施する。周辺の中小ビル・事業所の分電盤にデータ収集装置を設置。インターネットで電気使用のデータを収集し、各ビルの使用状況が把握できる仕組みを整える。
サービス提供のため、建設中のビルの6階に専用施設となる「京橋環境ステーション」を置く。データを基に周辺ビルに対して省エネの手法をアドバイス。周辺建物全体の省エネ診断もする方針。年内にも実証実験を始め、ビル完成後に本格運用する。参加する事業所の費用負担などの詳細は本格運用までに決める。
森ビルは4月から、東京・六本木や虎ノ門などに所有するビルの周辺でビルや商業施設を持つオーナーにテナントの電力使用が可視化できるサービスを始める。自社ビル用に構築したシステムを他社物件に応用。自動検針したデータをネットで集め、時間ごとの使用結果などを示す。設定値以上に使用すると警告したりランキング形式で省エネの成果を示したりする機能も設け、ビルの節電に役立ててもらう。
三菱地所は東京・丸の内周辺のオフィスビルの電力使用状況が一括管理できるような仕組みづくりの検討に入った。当面は自社が所有する30棟が対象だが、周辺ビルにも広げ、地域全体で省エネに取り組むインフラを整備する。
電力の使用状況の常時把握は節電に役立つ。しかしシステム構築には建物の規模にもよるが数十万から数百万円かかり、中小ビル・施設にとっては負担が大きい。不動産開発大手が周辺の電力可視化サービスに乗り出すことは、地域ぐるみの省エネの一歩ともなりそうだ。

(be report)三度目の正直?スマート住宅
朝日新聞 3月31日 朝刊

 スマートフォンのおかげか、日々どこかで見聞きする「スマート」なる言葉。これが住宅にくっついたのが「スマートハウス」。こちらのスマートにも、家電業界や住宅メーカーが相次ぎ参入して、活況を呈しています。省エネ機能を売りの目玉とする住宅が目立ちますが、「賢さ」が、家のキャッチコピーにされるのは、実はこれで三回目だとか。果たして三度目の正直となるのか? その実力を探りました。
●お得具合は微妙
「今年はスマートハウス元年になる」。パナソニックの担当役員が宣言したのは2月の新製品発表会。壇上でスポットライトを浴びたのは、家庭用のリチウムイオン蓄電池と電力制御装置(計約190万円)。これらに太陽光発電パネルをつないで「創電と蓄電を連携する」という。
昼間に太陽光で発電して、使い切れなかった分は蓄電。それを夜間や停電時に使う――というだけなら単純だが、そこは「賢い」システム。日中は太陽光発電分を電力会社に売り、夜間の安い電気で蓄電池を充電して朝晩に使うといった「お財布に優しい」モードや、停電や災害に備えて常に電池を満タンにするモードなど、いろいろな使い方ができる。
リチウムイオン電池の容量は4・65キロワット時。晴天なら太陽光パネルで4、5時間で充電できる。これだけで冷蔵庫や最低限の照明などなら2日間は使える。3月下旬から受注を始め、当初1年間の販売目標は1500セットだという。
住宅メーカーも黙ってはいない。大和ハウス工業は昨年10月、約400万円の太陽光パネルと蓄電池のセットを発売。年間目標の300台に達するほどの引き合いだという。
では今がスマート住宅の買い時なのか? もしスマート化による省エネ効果だけでそろばんをはじくなら、割に合うかどうかは微妙だ。
パナソニックの場合、電池の寿命を考えると、システム全体の更新サイクルは10年ほど。「使い方によって大きく違うが、現段階では初期投資の回収は厳しいものと言わざるを得ない」(磯崎典夫住宅システム企画グループマネージャー)と認める。大和ハウスも、「特定の前提条件で住宅の断熱性能なども加味した試算」(吉田博之総合技術研究所主任研究員)と断ったうえで、旧来の住宅に比べ光熱費の削減分は年間約27万円という。約400万円の元を取るのは簡単ではない。
東日本大震災を機に停電対策への関心が高まったとはいえ、それだけで広く普及するほどユーザーの財布のひもは緩くはない。そこで業界関係者が口をそろえるキーワードは「サービス」。大和ハウスの吉田さんは「逆に言えば、スマートハウスを電力制御だけのために普及させるのは、もったいない」と話す。
同社の創エネ蓄エネ制御に使う小型の専用コンピューターは、インターネットに接続できる。ソフトをダウンロードすれば、将来新たな機能を付け加えられるようにできている。家電の省エネ運転管理や、機器の故障情報をネット経由でコールセンターに送ったり、電気の使用状況をお年寄りの安否確認に使ったりと、様々なアイデアがありえる。
一方、家電の消費電力の「見える化」や遠隔操作システムをすでに商品化している東芝グループは、逆にこれから家庭用蓄電池や太陽光パネルとつなぐことで、同じような住宅の将来像を描く。「『見える化』で10〜20%の省エネ効果が確認されているが、トータルなエネルギー制御に向け、機器やサービスを増やしていきたい」(東芝ライテック澤井宏HEMS事業統括部企画部長)
●10年ごとのブーム
住宅の「スマート」化は、10年ごとにブームの波がやってきた。
最初は1990年ごろ。「ホームオートメーション」「インテリジェントハウス」という名で呼ばれた。家庭内LAN回線で家電を集中制御したり、外出先からプッシュホンで施錠できたりといった「夢」が語られた。だが、バブル景気がはじけ構想はしぼんだ。
次は2000年ごろの情報家電ブーム。インターネットと家電を結び、携帯電話でエアコンやビデオを操作したり、冷蔵庫の中身が確認できたりする――という商品も登場したが、数年で尻すぼみに。当時はネットの通信料が高いうえ、家電メーカーが各社各様に開発したため、消費者の使い勝手も悪かった。
「その反省から、家電をネットワークでつなぐ際の通信規格の統一を進め、昨年暮れに一般公開した」と、経済産業省のスマートハウス検討会で部門座長を務める一色正男・神奈川工科大教授は話す。足並みの統一を後押ししたのは昨年の電力危機。09年に太陽光発電の余剰分の買い取り制度が強化されて太陽光パネルの出荷が急伸、エネルギー制御型のスマートハウスが脚光を集め始めたタイミングにもあった。
国も省エネ化を進めるため、今年度の3次補正予算にスマートハウス機器の導入補助を盛り込んだ。住宅用の太陽光パネルや蓄電池、複数の家電機器を結んでエネルギー管理をする装置などが列挙されている。
もっとも、スマートハウスは「まだ発展途上」と新エネルギー・産業技術総合開発機構の諸住哲主任研究員はみる。今の「見える化」技術を中心とする仕組みでは、人間が飽きたりあきらめたりしたら省エネはそこでストップしてしまう。
家庭ごとに千差万別な電気の使い方のデータを蓄積・分析し、自動で最適化できるようになってはじめて本物だ。「スマートハウス何千軒のデータを束ねるサービスプロバイダーが、各家庭の省エネをサポートすることで、まとまった電力削減が実現できれば、電力会社相手のビジネスに育つ可能性がある」
パソコンが登場した頃、これほどの幅広い使われ方は誰も予想できなかった。それと同様に「賢い」住宅がどう化けるかは、まだ未知の世界だ。(吉田晋)
<参考情報> 経済産業省「スマートハウス標準化検討会」の構想は、同省サイト(http://www.meti.go.jp/press/)で公開(2月24日発表)。

九電、調査漏れ1791件/電気設備
南日本新聞 3月30日 朝刊

 九州電力は29日、4年に1回実施しなければならない電気設備の調査について、1791件の実施漏れがあったと発表した。九電は「調査対象外の施設が設備変更などで調査対象になったことを把握できていなかった」としている。鹿児島県は45件あった。
調査は電気事業法で定められ、担当者が家庭などを訪問し分電盤を調べたりする。一定規模以上の発電設備を備えるなどの条件を満たす「自家用電気工作物」は対象外。建築現場や施設園芸の事務所など契約使用期間が1年未満の「臨時契約」は、契約延長を繰り返さない限り調査の対象とならない。
1791件のうち1440件は、臨時契約を複数回継続したにもかかわらず調査していなかった。残る351件は自家用電気工作物が変更され調査の対象となったケースだった。大半は、発電機をバッテリーに変えた携帯電話の基地局だった。
自家用電気工作物の変更は九電への届け出義務はなく、同社は「きちんと把握できるよう努めたい」としている。

EV充電スタンド供用 市役所で一般利用も可能−磐田市と愛知のメーカー
静岡新聞 3月30日 朝刊

 磐田市は29日、電気機械器具製造の日東工業(愛知県長久手市)と共同で、電気自動車(EV)充電スタンドを市役所南側駐車場に設置し、供用を始めた。
供用開始初日は渡部修市長が視察。日東工業の担当者からの説明を受けた。充電スタンドは、市とNTNが共同で実施しているコンバートEVの社会実験で使用する。
一般来場者にも開放している。利用可能時間は平日午前8時半から午後5時。1回1時間までで、利用料金は無料となっている。
一般利用希望者は市産業政策室<電0538(37)4904>に電話連絡すると、担当職員が詳しい利用方法を説明する。

●2012.03.26更新
EVのCO2排出量、HVと差縮小(気になる真実)
日経産業新聞 3月26日

 環境に優しいイメージが強い電気自動車(EV)だが、電気をつくる電源の構成比により二酸化炭素(CO2)抑制効果は期待ほどでなくなる可能性がある。石油連盟は2月、EVやガソリン車などのCO2排出量を比べた試算をまとめた。今後の電力供給が火力発電のたき増しを中心に対応する可能性が高いと予想。「EV普及により増加する電力のCO2排出量は火力平均で評価することが妥当」との考えから試算したところ、EVとハイブリッド車(HV)、ガソリン車の差が縮まる結果となった。
EVの代表格である日産自動車の「リーフ」は走行距離100キロメートル当たりのCO2排出量が7.57キログラムだった。これに対し、トヨタ自動車のHV「プリウス」は7.63キログラム、マツダのガソリン車「デミオ」は9.28キログラムだった。
今後、太陽光発電や風力発電の普及が加速することなどを考慮すると、火力平均で評価する試算は現実から少しずれるが、EVを動かす電力の質を問うべきだという視点は熟考に値する。日産は横浜の本社ビルに設置した太陽光パネルでつくった電気でEVのバッテリーを充電し、再生可能エネルギーだけで走行させる実証試験に取り組んでいる。エネルギーや環境を検討するには、一部分だけをとらえたイメージに惑わされず、全体最適を重視する必要がありそうだ。

日立、家庭向け省エネ事業、福岡で実証実験、13年システム販売
日本経済新聞 3月24日 朝刊

 日立製作所は23日、IT(情報技術)や各種センサーを使って電力利用を効率化する家庭内エネルギー管理システム(HEMS)事業に参入すると発表した。4月10日から約1年間、100世帯を対象に電力使用量や電気代をスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)で確認する実証実験を実施。実験結果をもとに改良を加え2013年中にシステムの販売を始める。電力不安を背景に住宅の省エネ需要が拡大するとみて商品化を急ぐ。
家電子会社の日立コンシューマエレクトロニクス(東京・千代田、渡辺修徳社長)が家庭向けの電力管理システム「エコポンパホーム(仮称)」を開発した。
分電盤に設置した専用のセンサーが電力の使用状況を測定し、各世帯に設置する専用の端末でデータを集約する。利用者はインターネットを通じてパソコンやスマホで使用状況を確認し、電気の無駄遣い削減につなげることができる。
実証実験は福岡市の賃貸マンションで実施する。対象世帯は居住者に募集をかけて先着で決める。期間は4月10日から13年の4月末までを予定している。
実証実験の結果を受けて仕様などを変更し、13年中に「エコポンパホーム」の販売を目指す。
今後は日立グループで連携し、HEMSを活用した環境配慮型住宅(スマートハウス)やスマートコミュニティー(環境配慮型都市)事業を進める。
富士経済の調査によると、スマートハウス関連の世界市場は、20年に11年比約4・5倍の11兆9431億円に拡大する見通し。
電機各社では三菱電機が11年に神奈川県鎌倉市で、スマートハウスの実証実験を開始した。家庭内の電力を全て管理し自動で制御する。
ソニーは米テキサス州でのスマートグリッド(次世代送電網)の実証実験に参加。家庭内の電力需要を効率的に測定し、利用者がテレビ画面で確認できるシステムを提供する。
東芝も11年にスマートメーター(次世代電力計)世界最大手のランディス・ギアを買収。スマートグリッド関連事業の拡大を狙うなど、電力消費の抑制につながるスマートハウス普及に備える動きが加速している。

音羽電機工業、「雷テクノセンター」で雷グッズを発売
日刊工業新聞 3月23日

 音羽電機工業(兵庫県尼崎市、吉田修社長、06・6429・3541)は、4月1日から「雷テクノロジセンター」(同市)で雷関連グッズを発売する。雷関連の書籍や、雷写真のポストカード、クリアファイル、携帯クリーナー、防災グッズ、家庭用避雷器などを扱う。収益の一部を東日本大震災の復興支援金として寄付する。
雷テクノロジセンターは2008年に開設。雷対策製品の展示のほか、雷の発生の仕組みなどを学べ、雷を疑似体験できる施設。2月に来場者1万人を達成している。「来場者から土産があれば、と要望が多かった」(吉田社長)という。主催する「雷写真コンテスト」の受賞作品をもとに学術的な観点から雷を分かりやすく解説した書籍「写真で読み解く雷の科学」などを販売する。

●2012.03.19更新
「リーフ」急速充電器5倍に、日産、15年に5000基、EV普及へ利便性向上
日本経済新聞 3月19日 朝刊

 日産自動車は電気自動車(EV)「リーフ」の急速充電器の国内設置数を2015年に現状の5倍の5000基に増やす。EVの蓄電池から家庭へ電力供給できるシステムも今夏に実用化。利便性を向上し、EVの販売台数の拡大につなげる。
18日に都内で開催した初のリーフオーナー向けイベントで日産が明らかにした。急速充電器は現状約1000基を整備済み。リーフの航続距離は200キロメートルで、ガソリン車に比べて長距離運転には不向きだ。急速充電器のインフラ充実で消費者の不安を解消する。
EVの蓄電池から家庭に電力供給できる「LEAF to Home」を今夏に住宅・電気機器メーカーを通じて発売する方針も示した。フル充電で一般家庭の約2日分の電力を賄える。
今回のイベントには音楽家の坂本龍一氏のほか、約140組のリーフオーナーが集まった。リーフは国内約1万2000台、世界で2万5000台を累計で販売している。

12年度重電の国内生産、0.3%減、3年ぶりマイナス――JEMA見通し
日経産業新聞 3月19日

 3兆3400億円に
日本電機工業会(JEMA)は16日、発電用電動機やファクトリーオートメーション(FA)を含む重電機器の国内生産額見通しを発表した。2012年度の国内生産見通しは前年度比0・3%減の3兆3467億円で、3年ぶりに前年割れになるという。国内では東日本大震災に伴う復興需要で、受配電設備などの受注が堅調な状況が続く。だが、海外向けは円高に加え、中国や韓国などの競合企業との激しい受注競争により生産が低迷する可能性がある。
11年度の生産実績見込みは前年度比1・2%増の3兆3581億円としている。上期は堅調だったが、下期にかけて汎用品の受注がアジア市場で減速した。特にモーターなどの「回転電気機械」は著しい円高の影響で2・2%減の9123億円と低迷した。
12年度の生産額見通しでは、全体の4割程度を占める分電盤や開閉装置など「開閉制御装置」は微増の1兆3505億円としている。変圧器など「静止電気機械器具」も同様に若干のプラスの6188億円と見ている。
大幅に落ち込みそうなのがボイラーなど「発電用原動機」だ。海外では中国や韓国の発電設備メーカーとの競争が激化している。12年度生産額見通しは前年度比11・7%減の4526億円と予想している。
ただ、発電用原動機では「長期的には高効率なコンバインドサイクル向けの需要が増える」(下村節宏会長)という。コンバインドサイクルはガスタービンの燃焼などで発生した蒸気を活用して発電効率を高める技術で、日本の三菱重工業などが強い。新興国向けには需要が底堅く推移する見通しだ。

ソニー、住宅エネ管理に楽しさ−ゲーム形式のコンテンツ配信
日刊工業新聞Newsウェーブ21 3月16日

 ソニーは、住宅エネルギー管理システム(HEMS)に「楽しさ」の要素を盛り込んだ独自の手法を構築する。米テキサス州オースティンのスマートグリッド(次世代電力網)実証実験では、管理用サーバを通じてゲームなどのコンテンツ配信を準備中。将来はゲーム事業会社のソニー・コンピュータエンタテインメントを巻き込むことも視野に入れ、グループの総合力でHEMSの事業化を進める。
ソニーが参加するオースティンの実証実験は3月から2年間の予定。今夏までに500軒にHEMSを導入する。テレビから接続するエネルギー管理の専用ウェブサイトを通じて、利用者が楽しめる、ゲーム形式などのコンテンツを準備している。
現在のHEMSは家庭の電力使用の可視化に主眼を置いている。しかしソニーは「見える化するのはうれしいはずとメーカーが押し付けていないか。それに10万円も払う価値はない」(技術開発本部新規事業創出部門の只野太郎統括部長)と判断。また「節電は日本でこそ美徳だが、米国では(顧客の心に)響かない」(木下隆史シニアビジネスプランナー)という認識もあり、「顧客にとって楽しく、価値のある方式」(只野統括部長)の開発に着手した。
HEMSの基礎となる電力測定には、2000年前後に人気を博したペットロボット「アイボ」のアルゴリズム(処理手順)を活用。分電盤の主配線分離して家電製品ごとの消費電力を測定するほか、測定データをもとに電力予測する。
米国の実験が成功すれば、ソニー型のHEMSを事業化する計画だ。

スマートの条件(6)双方向通信生かす(岐路の温暖化対策)
日経産業新聞 3月16日

 スマートグリッド(次世代電力網)などを導入して地域全体の電力消費を効率化するには、電力会社と需要家が電力需給情報などを共有することが必要だ。
政府は昨年11月、電力会社が各家庭に設置を予定しているスマートメーター(次世代電力計)と、電機メーカーが発売を予定する家庭内エネルギー管理システム(HEMS)コントローラーに、双方向の通信機能を持たせることを決めた。コントローラーは電力使用データなどを収集・管理する機器だ。
双方向通信は、家庭と電力会社の両方にメリットをもたらす。家庭では、分電盤に電流センサーなど専用装置を取り付けなくても、スマートメーターから電力使用量や料金などのデータが得られる。電力の時間帯別料金制度が導入されれば、スマートメーターからHEMSに料金情報が送られる。家庭では、その情報に基づいて安い時間に蓄電池に充電することなどができる。
電力会社にとっては、地域の電力使用量が供給力の限界に近づいた場合、スマートメーターからHEMSに、電力消費を抑制するよう指令を出せる。
双方向通信の方式が無線LAN(構内情報通信網)など3つに決まったが、実際にメリットを享受できるようになるには時間がかかりそうだ。
電機メーカーは今春にも、今回決まった通信方式に対応したHEMSコントローラーを発売する計画だが、スマートメーターの導入が始まるのは東京電力の場合で2013年度下期から。時間帯別料金など、家庭にとって魅力的な仕組みを電力会社が早期に提供しなければ、HEMSとスマートメーターを結ぶ狙いも形骸化しかねない。

●2012.03.12更新
古河電工産業電線、取り回し容易で操作性向上のEV充電器向けコネクター完成
日刊工業新聞Newsウェーブ21 3月12日

 古河電工産業電線(東京都荒川区、03・3803・1151)は、電気自動車(EV)の急速充電器向けのコネクターとケーブルを完成した。取り回しが容易な構造で操作性を向上。レバー無しで操作できるコネクターと柔軟に取り回しできるケーブルを組み合わせた。着脱が容易なプッシュオン挿入を採用し、ワンタッチで離脱可能。充電中の電磁ロック機能により、火災や感電などの危険を防止できる。コネクターはEV用急速充電規格「チャデモ」の推奨仕様に準拠。改良を進めて2012年度にサンプル出荷を始め、13年度の製品化を目指す。

EV→家電の給電装置、三菱自が来月、14万円台で発売
日本経済新聞 3月10日 朝刊

 三菱自動車は9日、電気自動車(EV)から家電に電気を供給する給電装置を4月27日に発売すると発表した。装置の最大出力は1500ワットで、炊飯器や電子レンジ、携帯電話など大半の家電に給電可能。同装置の利用でEVを災害時の非常用電源のほか、移動式店舗としても利用できる。
価格は14万9800円。オプションとして販売、初年度1千台の販売を目指す。
「MiEV power BOX(ミーブ パワーボックス)」として発売する。装置本体の重量は9・5キログラム。車載電池の総電力が16キロワット時のEVで電池がフル充電の場合、一般家庭の約1日分の電力消費を賄えるという。

EV非接触充電システム、三井ホームが開発参画――スマート住宅、価値創造
日経産業新聞 3月8日

 家と自動車 双方向給電
三井ホームが、IHIと組んでEV(電気自動車)を簡単に充電できる次世代充電システム「非接触充電システム」の開発に乗り出した。現在のようにケーブルを使わなくても、電磁波で充電できるのが特徴。これまで自動車メーカーや電機メーカーが開発を表明するケースはあったが、今回のように住宅メーカーまで開発に参画するのは珍しい。
住宅メーカー参入の背景には、急速に進む「スマートハウス」(次世代省エネ住宅)がある。スマートハウス時代の家は、外部へのエネルギー源としての役割も持つ。EVユーザーも今後増えることが予想され、「住宅メーカー自らが、EVの充電の手間を解消する取り組みをすべきだと考えた」(三井ホーム技術研究所の坂部芳平所長)。
三井ホームが非接触充電システムの開発のパートナーとして選んだのは、IHI。三井ホームは、IHIが開発中の非接触充電システムを、家庭の車庫に設置したときにデザイン性や使い勝手が確保されるように仕上げる。三井ホームとIHIは、2015年ごろには非接触充電システムを搭載するEVが実用化されると見込む。三井ホームは非接触充電対応EVの実用化に合わせて、非接触充電できる車庫を実用化する考え。
IHIは、小型で低コストな非接触充電システムの開発を進めている。非接触充電システムは主に、送電用コイルと受電用コイルで構成する。送電用コイルは、車庫の床下に配置しておき、受電コイルは車両側に取り付ける。非接触充電システムは便利だとはいっても「コイルが大きくて重ければ、燃費に相当する電費が悪くなり、自動車メーカーに採用してもらえない。コイルの小型化・軽量化に取り組む」(IHI電機システム開発部の新妻素直部長)との考え。現在のコイルは、送電・受電ともに、50センチ角で厚みは4センチ程度。大きさは大幅には変えられないが、コイルのケースを車体と一体化させることなどで現在の半分の5キログラム程度まで軽量化を進める方針だ。
非接触充電は、日産自動車やトヨタ自動車も取り組んでいる。IHIは、三井ホームの要求を生かして、双方向の電力供給ができる非接触充電システムを実現できれば、自動車メーカーにとっても魅力的なシステムになる。IHIの新妻氏は、「原理的には、同じコイルで送電・受電の両方の機能を持たせることができる」と述べる。非接触充電は家庭からクルマへの1方向で進んできたが、震災を機に双方向のニーズが高まったという。自動車業界では、家庭とEVをケーブル接続することで双方向に電力を供給できるシステムの開発も進んでいる。非接触充電システムの価値を、クルマだけでなく、住宅の価値にまで高めることができるか、三井ホームの挑戦は続く。

(備える 東日本大震災1年:2)グラッときたら? 危険はどこに、事前に想定
朝日新聞 3月8日 朝刊

 これまでの常識が覆された。
東日本大震災発生の1年前。地震から身を守る行動について文部科学省がまとめた「退避行動等に関する作業部会報告書」がある。そこには新しい考え方がいくつも盛り込まれた。研究者らが、40年来の研究成果をおなじみの「地震の教訓」に照らし合わせ、議論を重ねてきた。
例えば、標語にもなっている「グラッと来たら、火の始末」。この行動について、報告書は《火を消しに行って、負傷や火傷(やけど)を負う可能性がある。推奨行動としては妥当とは言えない》と断言。
広く知られている「あわてて外に飛び出さない」という考え方も、《耐震性の低い建物の場合、地震時に倒壊して圧死してしまう場合がある》と結論づけた。
「これまで勧められてきた退避行動は、89年前の関東大震災の経験に基づくもの。社会環境が変わるなか、取るべき行動も当然変わります」。報告書の作成に携わった東大総合防災情報研究センター長の田中淳教授は説明する。
都市ガスやLPガスには、震度5相当以上の揺れでガスを遮断するマイコンメーターがつく。ストーブにも自動消火装置がつく。目の前で瞬時に消火できればいいが、無理に火の始末に向かえば、途中で負傷したり、コンロの熱湯や油をかぶったりする可能性が高い。むしろ、漏電による火災を起こさないために、家や職場を離れる際にブレーカーを落とすことをこれまで以上に重視すべきだ、とした。
緊急地震速報も味方につけたい。猶予は短いが、揺れが来るまでは貴重な時間だ。「目前の火を消す」「脱出のための扉を開ける」「逃げるための履物をはく」といった行動をとれることもある。
地震に遭うのは、自宅や学校、職場とは限らない。
『都市住民のための防災読本』の著書がある防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実さんは「緊急時にいくつもの行動を取ることはできない。ワンアクションで身の安全を守ることを考えて」と言う。
高層ビルや商業施設のなかにいるときは、窓ガラスやショーケースから離れる。ビルが立ち並ぶオフィス街、繁華街では、鉄筋コンクリートの建物に素早く避難する。頭上からガラスの破片が降り注ぐ危険があるからだ。
地下も安全地帯とは言えない。揺れは地上より小さいが、ひとたび火災が起きれば、パニックになりかねないし、大きな津波が来れば浸水の可能性もあるので、すみやかに逃げる。電車や地下鉄では、避難経路を知る乗務員の指示に従う。
ビルの高層階にいたときは、地上より遅れて揺れが最大となる場合もある。慌ててエレベーターに乗ると、閉じ込められることもある。
「ふだんから、自分がどこで揺れに襲われ、そのとき、どんな状況に置かれるのか。そして、どう安全に行動すべきか。それを想定しておく必要がある」。渡辺さんは、自宅や職場・学校だけでなく、通勤・通学路の危険も知ってほしいという。
落下物に気をつける場所はどこか? 建物の倒壊危険があるのはどこか? 通勤で地下道や路地を通るなら、ふだんから非常口の場所や、より幅の広い通路の位置を確認しておくことも大切だ。
そのヒントになるのが、多くの市区町村が発行する災害予測図(ハザードマップ)。火災や建物の倒壊などのリスクの程度、避難所がどこにあるのかなども確認できる。市区町村の窓口で配布するほか、国土交通省のサイト(http://disapotal.gsi.go.jp/index.html)でも各自治体の予測図が見られる。
大震災から1年。田中教授は言う。「強い揺れがくれば、その間は何もできない。グラッと来てからできることは限られている。一人ひとりの事前の対策が命を守る。この『教訓』は、高層ビルや地下街ができる前から変わりません」

●2012.03.05更新
世界の電池需要、16年1.3倍見通し、民間調べ
日経産業新聞 3月5日

 調査会社の富士経済(東京・中央)は2016年の電池の世界需要が11年見通しと比べ、1・3倍の7兆7527億円に拡大するとの予測をまとめた。乾電池は減少するが、スマートフォン(高機能携帯電話)や電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池が同2・2倍の2兆4028億円と急成長するため。最近では日本メーカーを韓国・中国勢が追い上げており、価格競争が激しくなりそうだ。
乾電池など1次電池は単価の下落や2次電池への移行で減少する。16年の市場規模は11年見通しと比べ、5%減の1兆1716億円になる見通し。現在は安価なマンガン電池が主流だが、今後は長寿命なアルカリマンガン電池の構成比が高まるという。
2次電池では、鉛蓄電池が主流。今後はEVから電子機器まで使えるリチウムイオン電池の需要が高まる。携帯電話などに加え、11年からはEV向け需要が本格的に立ち上がってきた。価格面では各国のメーカー間の競争が激しく、日本メーカーは生産拠点を海外に移管し始めている。15年には、海外拠点での生産量が日本での生産を上回ると、富士経済ではみている。

企業のエコ対策学ぶ 輪之内中生徒 メーカー見学=岐阜
中部読売新聞 3月3日

 輪之内町の輪之内中1年の生徒ら約90人が町内の企業を訪れ、環境への取り組みがどのように行われているのか学んだ。
総合学習「郷土輪之内町の環境」の一環で、企業の環境への取り組みを知り、自然環境保護への意識を高めるのが狙い。
町内企業のうち、電気設備資材メーカー「未来工業」には31人が訪れ、プラスチックを原料に様々な商品ができる過程を見学。同社では製造工程で出る廃プラスチックも再び材料に使っているといい、生徒たちが真剣に聞き入っていた。
企業見学してわかったことや思ったことを、生徒それぞれがB4判大の新聞にまとめ、校内の掲示板などに貼り出す予定。

ユビキタスと電力「見える化」、ファミリーネットが実験
日経産業新聞 3月2日

 インターネット接続サービスのファミリーネット・ジャパン(東京・渋谷)はシステム開発のユビキタスと組み、住宅内の電力使用量を計測・表示する「見える化」の実験を始めると発表した。ファミリーネット社内で実施する。両社のエネルギー見える化サービスを組み合わせることで、計測の対象機器や顧客層を拡大する。
ファミリーネットの現在の電力見える化サービスは、新築住宅向けが中心で、分電盤内の個々のブレーカー単位での使用量把握にとどまっている。一方、ユビキタスが持つサービスは、コンセント型の電力センサーを使うため、コンセントに接続された機器ごとに使用量を測れる。既存の住宅でも導入しやすい。
ファミリーネットは、ユビキタスのコンセント型の電力センサーをサービスに取り込むことで、サービスを強化することを検討している。

車部品、分野越え再編、エンジンのTPR、内外装会社を買収
日本経済新聞 2月29日 朝刊

 自動車用エンジン部品メーカーのTPRは28日、内外装部品メーカーのファルテック(川崎市)を子会社化すると発表した。同社の発行済み株式の72・8%を保有する投資ファンドから4月上旬、57・39%分を約81億円で買い取る。全く違う分野の自動車部品メーカー同士が組むのは珍しい。
ファルテックは2007年に上場廃止となり、みずほキャピタル系ファンドの傘下で経営再建と再上場の準備を進めてきた。TPRはファルテック株の過半を取得するが、同社が再上場を目指す方針を維持する。
TPRはピストンリングなどを手掛けており、フロントグリルやドアサッシなどが主力のファルテックと商品構成が異なる。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など次世代車の普及が進むなか、ガソリンエンジン用部品だけに依存しない経営を模索する。
TPRはトヨタ自動車、ファルテックは日産自動車やホンダが主要顧客。両社の販路を有効活用し、自動車メーカーとの取引拡大も目指す。
自動車部品メーカーの再編は、曙ブレーキ工業が09年に独ボッシュから北米のブレーキ事業の一部を買収するなど同分野での買収・提携が多い。

●2012.02.27更新
環境経営度特集――上位企業の環境担当に聞く、ホンダ峯川尚氏、NEC福井雅輝氏
日経産業新聞 2月27日

 成長と環境配慮の両立は、企業経営の中心的課題として定着してきた。「エコ」の付加価値をいかに製品・サービスに取り込むか、「乾いた雑巾を絞る」といわれる省エネ対策をどう深掘りするかなど、これからは知恵と工夫が問われる。今回の「環境経営度調査」で上位に入ったNEC(製造業4位)とホンダ(同8位)の環境担当幹部に取り組みを聞いた。
――ホンダ単体ではなくグループとして環境に取り組む姿勢が目立つ。
「ホンダ単体では環境の取り組みに限界がある。(各社ばらばらでは)せっかくの環境の取り組みが顧客にも伝わりにくい。これからは業種や地域を越えてグループとして総合力で環境対応と経営力強化を進める。まずは子会社のホンダソルテック製の太陽光パネルを、2年間で全国の四輪車の販売店100店舗に設置する」
「4月からはさいたま市で次世代省エネ住宅の実証試験を始め、太陽光パネル、ガスコージェネレーション(熱電併給)システム、家庭内エネルギー管理システム(HEMS)などを組み合わせて導入する。グループ各社に設置した太陽光パネルの発電量をウェブサイトにリアルタイムで公開する計画もある」
――販売店への車両の輸送回数も削減する。
「これまで販売店は在庫を持たないことが良しとされてきた。顧客から注文を受けると随時、本部から店舗に車両が輸送される。ただ、1日に2回、同じ店に車を届けることもある。効率重視のあまり、環境負荷削減とは正反対のことをしていた」
「これからは最低1週間分程度の在庫は持つようにしなければならない。顧客は納車まで長く待つ必要がないし、環境対応も推進できる。特にニーズが拡大している軽自動車の顧客はすぐに乗りたいという人たちだ。ただ、いきなり全ての店舗が在庫を持つのは難しい。まずは2年程度で、各県に在庫を大量にもつ旗艦店をつくり、旗艦店から各店舗に製品を配るという体制をつくりたい」
――グローバルで環境対応を進める体制も強化している。
「グループで年1回開いている世界環境会議の議長を2008年から、ホンダの社長が務めることにした。それまでは専務が議長だった。社長が議長になることで経営と環境の融合が強まった。環境担当者が専務と環境推進計画を擦り合わせしても経営会議で却下されることがあり、計画の練り直しも多かった。社長が議長を務めるようになり、計画が進めやすくなった」
「従来は世界各地域の環境の取り組みを主に日本で決めていた。これを昨年から、各地域で取り組み計画を立案・実行し、自らその効果を検証して改善につなげていくようにした。欧米は環境意識が高いので目標設定・実行などのサイクルを回しやすかったが、南米や中国など環境対応が遅れていた地域でもそれをできるようにした」
――車両に関わる二酸化炭素(CO2)排出量は走行時が多い。
「原材料調達から廃棄まで車両のライフサイクル全体でみると、生産段階のCO2排出は6%で、走行時の排出が約8割を占める。当社では、車両の走行時の平均CO2排出量(走行距離1キロメートルあたりの排出量)
を20年に00年比30%低減させる目標を掲げている」
――製品・サービスを通じてどれだけ二酸化炭素(CO2)を減らせたかを示す「削減貢献量」を目標にしている。
「2017年度に1500万トンのCO2削減効果を生み出す。このため『生活する』『働く』『移動する』の各場面で、エネルギー利用を効率化するサービスを多角的に展開していく。『生活』では家庭内エネルギー管理システム(HEMS)で住宅メーカーと協業し、『働く』ではオフィス向け節電システムの提供を始めた。『移動』では電気自動車(EV)向け充電システムを開発している」
「これら3分野での取り組みは、電力不足を背景に急速に関心が高まってきた環境配慮型都市(スマートシティー)に通じている。当社はスマートシティーの整備に必要な技術を、蓄電池などを含めて取りそろえて、拡充している」
――企業の温暖化ガス排出量を取引先なども含めたサプライチェーン全体で把握する考え方が世界で広がり出した。
「12年度から自社製品の環境配慮性能評価に新基準を導入する予定だ。評価項目の1つとして、サプライチェーン全体でのCO2排出量を詳細に把握するよう求める。電機大手各社は製品の環境配慮性能を評価する独自の認証制度を整えており、競争で優位に立つには国際的な潮流に乗る必要がある」
――日本は京都議定書の延長に参加せず、海外からはどんな削減努力を示すか注目されている。
「先進国と途上国の2国間の合意に基づいてCO2削減事業を実施し、削減分を排出枠にする『2国間クレジット』の制度化に期待する。同制度を通じてCO2削減に役立つ技術やノウハウを供与すれば国際貢献をアピールできる。ベトナムで省エネ型データセンターの事業化調査を進めるのもその一環だ」
――昨夏の節電で温暖化対策は深化したか。
「サーバーなどの開発をしている府中事業場(東京都府中市)で、パソコンの電力使用量を把握できる自社のサービスを先行導入してみた。電力不足を受けて導入先が広がり、現在までに2万4000台になる。この結果、年間の電力使用量とCO2排出量をともに全体の0・2%減らせるだろう。こうした地道な節電策を水平展開していく」
――クラウドサービスなどを拡大していけば、自社のCO2排出量が増える可能性もある。
「クラウドは利用者の省エネに寄与する。一方、当社側とすれば事業拡大に伴うデータセンターの増強は避けられず、省エネ対策を拡充する必要がある。発電や送電時のエネルギー損失を減らす新型サーバーを昨年末に発売しており、これを導入すれば、データセンター全体の消費電力を最大20%減らせる。省エネ型サーバーの品ぞろえが生きてくる」

業務車両にEV導入、全日空、まず羽田・成田に
日経産業新聞 2月24日

 全日本空輸は23日、空港内の業務車両に電気自動車(EV)を導入すると発表した。2011年度中に成田空港と羽田空港に合計3台導入し、12年度以降、全国の空港に広げる。
これまでは空港内作業車として、けん引車やフォークリフトなどにEVを導入していた。今回、飛行機や貨物車の誘導担当スタッフが乗車する業務車両にも広げる。3台のEV導入により、年間約5トンの二酸化炭素(CO2)削減効果があるという。
まず24日に成田空港に1台、3月に羽田空港に2台を配置する。いずれも三菱自動車の「ミニキャブ・ミーブ」。1度のフル充電による走行距離は100キロメートルに限られるが、「空港内での移動であれば問題ない」(同社)としている。

家庭蓄電池、カギは価格 パナソニック、太陽光と連携システム
産経新聞 2月24日 大阪朝刊

■電機各社 売り込み強化
全国的な電力不足で再生可能エネルギーの普及が見込まれる中、電機各社が家庭をターゲットにした蓄電池の売り込みを強化している。パナソニックは23日、太陽光発電と蓄電池を連携させ、電力を有効利用する家庭用蓄電池システムを3月21日から発売すると発表した。各社にとっての課題は1台当たり200万円程度の高い価格で、一段の低コスト化が市場拡大に向けたカギを握りそうだ。
パナソニックが発売する「住宅用創蓄連携システム」では、停電時の電力源を太陽光に切り替えることが可能になっている。さらに蓄電池がフル充電なら、太陽光による発電がなくても、停電時に冷蔵庫やテレビなどの電源を2日程度賄えるようにした。
また、太陽光発電と蓄電池の電力制御機能を一体化させることで、平常時でも太陽光による余剰電力を蓄電池に充電するなど、最大限に活用できる。
蓄電池の容量は4・65キロワット時。太陽光発電は別売りで、システム価格は189万円。平成24年度に1500システムの販売を目指しており、長栄周作専務役員は「業務用と合わせて70億円の売上高を狙いたい」と意気込んだ。
家庭用蓄電池の需要の取り込みを狙うのは他の電機メーカーも同じだ。日立製作所は昨年10月、電池容量7・8キロワット時型(210万円)を発売。分電盤に直接接続でき、停電時には家電製品を10時間程度稼働できる。24年度に、500システムの販売を目指している。
東芝は停電時に家電製品を約3時間動かせる2・1キロワット時の蓄電池付き太陽光発電を売り出している。
各社が、家庭用蓄電池事業を強化するのは電力不足が長期化する懸念があるほか、効率的な電力供給を可能にする「スマートグリッド(次世代送電網)」の普及で需要拡大が見込めるとみているためだ。
富士経済によると、住宅用蓄電池市場は32年に22年比2倍の7万500台に拡大する見通し。ただ、「実際に市場が広がるかは、いかに価格を抑えられるか次第」(アナリスト)とも指摘されている。
別の技術で表明済みで、環境新市場への自社技術の応用を進める。

エネ消費最適化 「賢い住宅」とは 26日、武豊で講座
中日新聞 2月23日 朝刊地方版(知多版)

【愛知県】「スマートハウスって何だろう?」。家造りを考える人のそんな疑問に答えるセミナーが26日、武豊町大門田のゆめたろうプラザで開かれる。午前10時半と午後0時半、同2時半の3回で、入場無料。
設計や施工業者選びなど家造りを総合的に支援する住宅プロデュース会社「シーキューブ」(常滑市)の主催。
協賛のパナソニックエコソリューションズ社の担当者が、ITで太陽光発電システムや家電などを制御し、エネルギー消費を最適化した「賢い住宅」、スマートハウスを説明する。太陽光発電システムや蓄電池などスマートハウス関連商品の展示もある。(問)シーキューブ=電0569(36)1050

●2012.02.20更新
太陽光完備の注文住宅、リビングライフなど、神奈川で分譲
日経産業新聞 2月20日

 【横浜】不動産開発のリビングライフ(東京・世田谷、炭谷久雄社長)など3社は3月末をメドに神奈川県横須賀市内で住宅地238区画を分譲する。太陽光発電設備や電気自動車(EV)の充電器を備えた注文住宅を建設することが条件。20〜30代半ばの家族層に照準を絞り、価格は土地代込みで3000万円台に抑える。
販売する宅地は「ライフアソート横須賀サンサタウン」。リビングライフと三嘉(横浜市、黒川賢治社長)とアサカワホーム(東京都立川市、細渕弘之社長)の3社が4万1372平方メートルの日産自動車社宅跡地を整備している。
京セラなどが太陽光発電設備を供給する。購入者のパネル設置負担を軽減するため、変圧器を宅地造成時にあらかじめ整備する。所有者の希望があれば家庭用燃料電池「エネファーム」も設置する。EVと住宅で電力を融通し合うシステムの普及をにらみ、日産と組んでEV充電器も標準配備する。

EVの急速充電規格、日本VS.欧米、標準化で火花――日本勢、アジアに採用促す
日本経済新聞 2月18日 朝刊

 電気自動車(EV)の急速充電器の規格を巡る日本と欧米勢の対立が鮮明になってきた。日本はすでに統一規格「チャデモ(CHAdeMO)」を立ち上げ世界標準を目指しているが、欧米勢も独自規格を制定、先行する日本勢に対抗し始めた。欧米規格が世界標準になれば海外で発売する日本のEVは仕様変更を迫られる可能性もあり、業界は対応を練り始めた。
「何で日本のメーカーは我々の会合に参加しないのか」。今年1月のデトロイト・モーターショーで開かれた「CEO会議」。世界の自動車メーカーのトップが一堂に集まる会議。突然の問いかけに日産自動車の志賀俊之最高執行責任者(COO)は驚いた。
「日本はチャデモを世界標準とするようあらゆる場で提案してきた」。チャデモの会長も兼ねる志賀氏はこう反論したが、欧米勢の反応は薄い。
日本勢は国内自動車メーカーや東京電力が中心となりチャデモの普及に向けて2年前に協議会を設立。並行して海外勢にも参加・協力を呼び掛けてきた。
しかし昨年10月、独フォルクスワーゲンやBMWなどドイツ各社と米ゼネラル・モーターズ(GM)、同フォード・モーターの欧米の主要7社が独自に急速充電の「コンボ」と呼ばれる規格を立ち上げた。欧米の規格が世界標準となれば、日本勢が発売しているEVはプラグや車両本体に改良を加える必要がある。
日本勢は経済産業省と協力して国際規格を定める国際電気標準会議(IEC)に引き続き働き掛ける。またアジアなど今後EVの普及が見込める新興国の政府や自動車・電機メーカーなどにチャデモ規格の採用を訴える考えだ。
さらに志賀氏は規格の国際普及のため「チャデモをメーカー色の薄い別法人にすることも検討する」とも話す。
日産は急速充電器を無料で設置するなどEV普及に努めてきた。規格の併存や乱立は「結果的にユーザーに負担がかかる。地球環境保護の切り札になるEV普及の障害にもなる」と志賀氏は懸念する。
かつて日本は携帯電話やカーナビゲーションシステムなど技術力を生かし実用化にいち早く成功しながらも、その後の普及競争で敗れた苦い経験をもつ。同じ轍(てつ)を踏まないために官民で巻き返しを狙う。日本勢にとって正念場となっている。

茨城工技センター、小型センサーモジュール開発−中小も消費電力「見える化」
日刊工業新聞 2月16日

 茨城県工業技術センターは15日、中小企業向けに消費電力の「見える化」に必要なセンサーネットワーク技術を活用した小型センサーモジュールの試作品を開発したと発表した。分電盤型とOAタップ型を試作したことで、企業の多様な節電対策と生産管理に役立てる。OAタップ型は2012年度中に工作機械向けに改良する。また、県のいばらき成長産業振興協議会の「環境・新エネルギー研究会」とも連携し、中小企業の利用しやすいモジュールを開発していく。16日まで同県茨城町の同センターで開催中の「茨城県産学官連携成果発表会」でパネル展示するとともに、小規模の部屋を活用し電力の「みえる化」を実証実験する。
成果発表会は金属・プラスチック加工技術やITを活用した技術を中心に2日間で39件の口頭発表と約60テーマのパネルを展示。桑島英純センター長は「この発表会で産学連携案件がさらに増え、課題解決につながることを期待している」としている。

コンセントで電力管理、ソニー、フェリカで使用機器認証
日経産業新聞 2月15日

 ソニーは14日、機器や利用者ごとに電力を管理できるコンセントの新技術を開発したと発表した。非接触IC技術「フェリカ」を応用する。プラグ側にICチップを内蔵し、コンセント側のデータ読み取り・書き込み機器で管理する。プラグをコンセントに差し込むだけで、機器ごとの電力管理や所有者認証ができる。今後、機器メーカー、インフラ各社、住宅メーカーなどへ協力を呼びかけて普及を目指す。
開発したのは「認証型コンセント」。プラグ側のICチップに内蔵される個別データを、コンセント側に組み込む機器で認識する仕組み。プラグとコンセント間でやり取りする情報は、ネットワークを介してサーバーで集中管理できる。
2タイプの「認証型コンセント」を開発した。プラグとコンセント間の情報を無線でやり取りするタイプと、電力線経由でやり取りする「電力線重畳通信」タイプ。「電力線重畳通信」を使えば、読み取り・書き込み機器を分電盤などに1つ設置するだけでよく、システム構築コストを削減できる。
この「認証型コンセント」を応用すれば、各端末の利用状況をパソコンなどで一覧できるサービスや、電力供給が逼迫した際に医療機器や冷蔵庫などに優先的に給電するシステムなどが構築可能。外出先で電気自動車を充電する際に、持ち主を識別して電気代を徴収する課金システムなどにも応用できる。実用化の時期や売り上げ規模などは、「未定」(ソニー)という。
ソニーで技術開発本部長を務める島田啓一郎業務執行役員は同日の記者会見で、「長期的な研究開発の方向として、生活環境にやさしいエレクトロニクスを目指す」と指摘した。
ソニーは米国で開催されるスマートグリッド(次世代送電網)の実証実験への参加も別の技術で表明済みで、環境新市場への自社技術の応用を進める。

●2012.02.13更新
独ダイムラー、160万円EV、今夏発売――価格競争が激化、前期は過去最高益
日本経済新聞 2月10日 朝刊

 独ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長は9日開いた2011年12月期決算会見で、今夏に小型電気自動車(EV)を1万6千ユーロ(約160万円)で発売することを明らかにした。独フォルクスワーゲン(VW)なども参入を計画しており、今後EV市場では低価格競争が激化しそうだ。
量販EVは、ダイムラーの小型車「スマート」をベースにする。現在一般向けに販売されている乗用EVで最安値は三菱自動車のi―MiEV(アイ・ミーブ、補助金を差し引いた日本での実質価格約190万円から)だが、本体価格でこれを下回る。搭載するバッテリーは月60ユーロで貸し出す仕組みにして、本体価格を抑えた。欧州を中心に年1万台以上の販売を目指す。
ダイムラーは07年からスマートをベースにした小型EVを生産しているが、大都市での走行実験向けが中心で、生産台数は累積で約1500台にとどまる。これを年数万台規模まで引き上げ、量産効果によってコストを下げる。車両自体は既存のスマートを使うことで新規の車両開発費を節約。EVに搭載するリチウムイオン電池は独化学大手と共同生産しコストを抑える。
競合する欧州車メーカーもEVの本格参入に備え、コスト削減に工夫を凝らす。VWは来年に小型EVを発売する計画。昨年末に欧州で発売した戦略小型車「アップ」の車両を活用し、低価格化を狙う。主力小型車「ゴルフ」や高級車「アウディ」などのEVも順次発売。18年にはEVで年30万台の販売を目指し、バッテリーのコストも現状の半分に引き下げる。
独BMWは13年に小型EVを発売する。独東部の工場にラインを設置。車体には軽量化素材の炭素繊維強化樹脂を活用。溶接の代わりに接着剤を使いエネルギー費用を減らす。生産工程も簡素化できる。EVのシェア競争ではコスト削減のための工夫が各社に問われてくることになりそうだ。
一方、ダイムラーが9日発表した11年12月期の純利益は10年同期比29%増の60億2900万ユーロで過去最高となった。新車販売台数(商用車含む)は11%増の211万1100台だった。

パナソニック、省エネ型、東北で拡販――住設機器、組み合わせ提案
日経産業新聞 2月9日

【仙台】パナソニックは太陽光発電装置など省エネルギー型の住設機器を東北で拡販する。東北6県にあるショールームを改装し専門コーナーを新設。寒さが厳しい東北の気候に合わせた製品の組み合わせなどを売り込む。節電意識の高まりと、東日本大震災からの住宅復興需要に対応し、2月以降は東北での売上高を前年より5割程度伸ばしたい考えだ。
ショールームでは台所など実際の住宅に模したコーナーなどを設け、省エネ関連製品の実際の利用方法などを体験してもらう。地域の工務店などと連携して顧客をショールームに招き、東北全体で2月に6万人の来場を目指す。
地域特性にあった製品提案なども進める。例えば、寒さが厳しい青森県では、冷たい外気を温めてから室内に取り込む「熱交換器システム」と、排熱を再利用する寒冷地向けエアコンの併用を勧める。各地で好評だった組み合わせは、東北の他の地域の営業担当者と情報共有する。
被災3県での住宅の本格的な再建はこれから。パナソニックが震災後に消費者を対象に実施した調査では「節電を心がけるようになった」という答えが東北で92%に達した。省エネ志向の高まりは住宅再建にも反映されるとみる。
1月に住宅関連子会社のパナソニック電工を吸収合併したことで、「生活家電から住設機器まで総合的な提案力が増した」(東北住建営業部)という。
今後は太陽光発電装置と蓄電システムなどのほか、電気給湯器や発光ダイオード(LED)照明、エアコン、電気自動車向け充電器など約150の省エネ型製品の組み合わせを用意する。

●2012.02.06更新
太陽光パネル販売店100店に、ホンダ、自社製品設置
日本経済新聞 2月5日 朝刊

 ホンダは4日、2013年度末までに自動車販売店100店に自社製の太陽光発電システムを設置すると発表した。店舗の電力の一部を賄う。発電量は合わせて1メガ(メガは100万)ワットに上る。国内の工場や事業所にも設置を進めており、環境への取り組みを強化する。
国内の販売店2200店のうち、設置スペースがある100店に太陽光発電システムを設置する。4日に開店した「ホンダカーズ東京中央 足立小台店」(東京・足立)では発電量9キロワットのパネルを設置=写真。照明に使う電気の半分強を賄う。
太陽電池パネルは子会社のホンダソルテック(熊本県大津町)が製造する。既に国内の工場や事業所に計3・3メガワットの太陽光発電システムを設置しているほか、13年に稼働させる寄居工場(埼玉県寄居町)に2・6メガワットのシステムを設置することを明らかにしている。

燃料電池車水素供給システム、世界大手11社、規格統一――普及へ初期段階から協力
日本経済新聞 2月2日 朝刊

 トヨタ自動車や独ダイムラー、米ゼネラル・モーターズ(GM)など世界の自動車大手11社が次世代エコカーの本命とされる燃料電池自動車への水素供給システムの規格を統一する。貯蔵タンクから車両に水素を注入するためのコネクターの仕様を各社共通とすることで大筋合意した。2012年中にも国際標準化機構(ISO)の認定規格をつくる。電気自動車では充電器と車両をつなぐプラグの国際規格づくりが遅れている。燃料電池車では各社が規格統一に足並みをそろえることで普及を後押しする。
自動車各社は15年以降に燃料電池車が本格的な実用段階に入ると見込んでいる。動力源の水素は高圧貯蔵が必要で、充填にはガソリンスタンドのような水素ステーションの整備が欠かせない。コネクターの規格が統一されないままだと、車両、供給システムともに量産効果が働きにくい。コスト高止まりで普及が妨げられる懸念があった。
統一規格作りに参加するのはトヨタなどのほか、日産自動車、ホンダ、スズキ、仏ルノー、独フォルクスワーゲン(VW)、独BMW、米フォード・モーター、韓国・現代自動車の計11社。燃料電池車の開発計画を持つ主要メーカーが顔をそろえた。貯蔵タンク内の圧力条件なども統一する方向で協議する。
電気自動車ではプラグの形状などで世界に様々な方式がある。自動車やエネルギー会社などは地域ごとの対応を迫られ、普及が一気に進まない一因とされる。燃料電池車は各社が規格統一の初期段階から協力する。
規格統一での大筋合意を受け、燃料電池車の実用化に向けた各社の動きが本格化する見通しだ。ダイムラーは12年からドイツの産業ガス大手リンデグループと都市部を中心に水素ステーションを20カ所増やす。日産・ルノー連合と技術協力も進めており、15年をめどに日本にも燃料電池車を投入する計画だ。
日本でもトヨタやJX日鉱日石エネルギーなど13社が13年度から水素ステーションの共同整備を始める。経済産業省などが進める水素タンクの安全関連規制の緩和に合わせた動きで、大都市圏の高速道路沿いを中心に現在の6倍以上の100カ所に増やす方針だ。
▼燃料電池車 水の電気分解の逆の原理で水素と空気中の酸素を反応させて電気を起こし、モーターを回す車両。電気自動車がためた電気で走行するのに対し、燃料電池車は発電しながら走る。走行中に排出するのは水だけ。水素のエネルギー密度は車載用リチウムイオン電池の10倍とされ、1回の充填あたりの走行距離が長い。電気自動車の充電に比べ水素充填は短時間で済む。環境性能と利便性から「究極のエコカー」とされる。

環境車、選択肢広がる――トヨタ、BMW、マツダなど
日本経済新聞 1月31日 朝刊

トヨタ プラグインHV発売
BMW 主力車燃費24%改善
マツダなど ディーゼル車投入へ

エコカー補助金の復活と減税延長を追い風に環境対応車の発売が相次いでいる。30日にトヨタ自動車が家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)を初めて投入したほか、BMWが低燃費エンジンを搭載した主力セダンを発売した。今後、マツダやBMWが低燃費のディーゼル車を品ぞろえに加えていく予定。有力な新型環境車の投入で市場は活性化しそうだ。
トヨタ初のPHV「プリウスPHV」はフル充電すればバッテリーだけで最長26・4キロメートルを走行できる。価格は320万〜420万円。1月下旬までの予約受注は3000台程度となっている。
トヨタは系列販売店などに設置する充電設備を購入客に無料開放するほか、バッテリーの使用状況を診断し適切な充電方法を助言するなど5種類のサービスを3年間無料提供する。トヨタホームなどを通じて専用の充電器(工賃込みで9万9750円から)も扱う。
BMWが発売した主力セダン「3シリーズ」は従来の同シリーズから燃費を24%改善したエンジンを搭載。価格は570万円からで、低燃費とパワー向上を両立させた。今春には多目的スポーツ車(SUV)「X5」の低燃費ディーゼル車を投入するほか、12年中にさらに3種のディーゼル車を追加する計画だ。
マツダも2月16日に新型ディーゼルエンジンを搭載したSUV「CX―5」を発売する。燃費はハイブリッド車も含めてSUVでは最高となる。低燃費ながら排気量が8割大きいガソリンエンジン並みのパワーがあるという。ディーゼル車は日本では普及が進んでいないが、欧州では低燃費と走行性能を両立するエンジンとして人気だ。

●2012.01.30更新
EVタクシー、スマホで呼び出し、日産など5社、大阪・京都で実験
日本経済新聞 1月26日 地方経済面 京都・滋賀

 電気自動車(EV)タクシーを効率的に運行するシステムの実証実験が大阪、京都で30日から始まる。近くの車をスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)などで呼び出したり、近隣の充電器を運転手に指示したりできる。EVタクシーの普及に役立てるのが狙い。2月29日まで実施し、改良を加えて実用化を目指す。
同システムはEVの運用システムなどを手掛けるモーション(東京・台東)や兼松、日産自動車など5社が開発。実証実験には大阪市域の35台のEVタクシー、京都市域の10台のEVタクシーと25台のプラグインハイブリッド車(PHV)が参加し、大阪府、京都府、京都市が協力する。
車を呼び出す場合、大阪では7カ所、京都では9カ所のホテル、商業施設、駅などに備えるタブレット端末やスマホから出発地と目的地を入力する。近くを運行中のタクシーに備えた専用端末の地図上に予約が示される。スマホ用の専用アプリは25日からダウンロードできるようにした。
同システムではEVタクシーの電池残量情報やエリア内の充電器のネットワーク情報を基に、空き状態の近隣の充電器も指示できる。また運行データを蓄積することで需要を予測し、最適な運行体制づくりにも役立てる。

虹 日系企業が大洪水で浸水 日本へ タイ人奮闘 絆新たに 尾張旭の工場 慣れた仕事「心配ない」
中日新聞 1月26日 夕刊

 タイの大洪水の影響で工場が浸水し、仕事を失った日系企業の現地従業員たちが、愛知県尾張旭市の工場で作業にいそしんでいる。アユタヤの自宅で被災した女性従業員トゥルワンサナ・ジラポーンさん(37)は家族を残し、単身で来日。体験したことのない冬の寒さに震えつつ「仕事ができるだけでもうれしい」と話している。
「透明の水が少しずつ家に入ったと思ったら、最後は波みたいに押し寄せ、1階は首の高さまで漬かった」。ジラポーンさんの家族4人は自宅2階に駆け上がって助かった。1カ月間、電気と水道がない暮らしが続いた。
住宅用ブレーカーをつくっていた勤務先も浸水。同じグループの「パナソニックエコソリューションズ電路」が、代わりに生産するため尾張旭市の工場に製造ラインを設けた。昨年12月上旬、現地従業員300人のうち、ジラポーンさんら希望者59人が移った。
仕事は数十個の部品を手作業で組み立てる。「アユタヤで4年半やっていた仕事と同じで心配はなかった」。取締役の安田政史さん(42)は「日本の派遣社員も雇ったが、細かい作業でタイ従業員の方が蓄積がある分、スムーズに仕事が進む」と信頼する。
タイに残した中学生の息子(15)と小学生の娘(11)は地震や原発事故の影響を心配したが、日本で働けば、給料は現地の何倍にもなる。自宅に電話すると、子どもから「日本は寒いそうだけど、大丈夫?」と心配された。「日本はきれいな国だよ」。休日は買い物を楽しんでいると伝え、安心させた。
タイ人の同僚59人のうち女性は44人で平均年齢も29歳と若い。「寒さはきつい」と言いながら励まし合う。日本人社員もたこ焼きパーティーに誘ったり、スキー場に連れ出したりして支援する。
なじめないのが食事。「甘いのは苦手。塩っ辛いのが好み」と故郷の味を懐かしむ。日本での勤務はアユタヤ工場が再開する4月までの予定だ。   タイ洪水  2011年夏から秋まで大雨が続き、水害の死者は600人を超えた。全土7カ所の工業団地も浸水し、ホンダなど日系企業約450社が被災。操業停止による部品不足の影響で、日本国内の生産ラインも大きな損失を受けた。

なるほど!センシング/日立プラントテクノロジー−エネ自動監視で20%節電
日刊工業新聞 1月25日

 東日本大震災に伴う電力不足により、生産現場の節電対策に拍車がかかっている。日立プラントテクノロジーは、自社開発の広域無線伝送装置「ZigNET」とセンシング技術を組み合わせることで、工場の省エネルギー化を進めている。
同装置は親機とデータ計測・中継を担う子機で構成。最大10キロメートル内でのデータ伝送が可能で、広い工場内や建屋間、道路を挟んだ屋外でも有効だ。子機に電力計などをつなぐことで、エネルギーの自動監視システムとして利用できる。
同社では、コンプレッサーやポンプなど大型機械の主力工場である土浦事業所(茨城県土浦市)に2008年に導入。子機を設備ごとの分電盤に取り付け消費電力量を見える化したほか、圧縮空気を蓄えるレシーバータンクの配管にも取り付け、生産設備の動力源となる圧縮空気の送風量も監視している。
また09年には中国工場にも導入したほか、11年7月の電力使用制限開始を受け、東京電力および東北電力管内にあるほかの6拠点でも11年6月から運用を開始し、消費電力量を管理している。
可視化したデータは土浦事業所で集約し、イントラネットで公開。データを元に各事業所での省エネ対策に活用する。土浦事業所では、夜間の圧縮空気の送風量が過剰なことがわかり、送風ルートを変更し電力消費量を抑制。コンプレッサーの効率化なども含め、11年に消費電力量を10年比20%削減できた。
13年3月期中に同事業所でガス使用量の監視も始める計画。担当者は「12年度にエネルギー管理体制がほぼ整う」と期待する。

エコカー充電装置増設、中部空港、本格普及見込む
日本経済新聞 1月24日 地方経済面中部

 中部国際空港は23日、同空港の予約専用駐車場に電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)用の充電装置3基を増設し、30日に運用を開始すると発表した。充電装置は2010年導入の1基とあわせて計4基になる。今後のEV・PHVの普及を見据え豊田自動織機、日東工業などと取り組んでいる共同実証実験の一環。
増設する装置は、複数台のEV・PHVを同時に充電できる「電力平準化システム」を有しているのが特徴。装置の導入コストの抑制が期待できるという。
事前予約制で駐車料金(1時間300円、1日最大1500円)や駐車予約料金(1回1000円)が必要だが、充電にかかる電気料金は無料。

●2012.01.23更新
電力使用を効率化、スマートメーター、東電、1700万世帯に導入
日本経済新聞 1月22日

 電力使用の効率化を促すスマートメーター(次世代電力計)について、東京電力の導入計画が21日、明らかになった。2018年度までに約1700万台とほぼ全世帯に設置する。系列企業中心の割高な調達を改め、国内外の企業に門戸を開く入札に切り替え、コストを抑制する。原子力損害賠償支援機構と3月末にまとめる総合特別事業計画に盛る。
使用電力をリアルタイムで把握する次世代電力計が普及すれば、効率的な電力供給や検針作業の自動化が可能になる。消費者も節電に取り組みやすくなる。ピーク時電力の抑制や、新たな節電サービス育成のカギになるとして、政府は5年間で全体の8割に普及させる目標を掲げている。
東電は更新期を迎える電力計などから順次、18年度までに約1700万台と家庭顧客の9割分を次世代電力計に切り替える。
東電の実質国有化を検討している機構は、経営合理化と一体で進める必要があると判断。資機材の主な調達先が競争原理の働きにくい系列企業であることが高コストの要因だとして東電に改善を求めた。
このため、東電は次世代電力計の調達では国内外を問わず、幅広い企業が入札に参加できる仕組みを入れる。
従来の系列企業からの調達だと、次世代電力計は「1台当たり2万〜3万円の見込み」(関係者)という。入札を通じ、東電と機構は1台当たり1万円程度と国際的な平均価格並みに抑えたい考え。単純計算すると、コスト抑制効果は2000億〜3000億円で、投資額は2000億円程度になる。まず、東電が次世代電力計で想定する仕様を公開。守秘義務契約を結んだ参加企業から提案を受け付け、より低コストで国際標準に沿った仕様に改良したうえで、今年秋にまず、300万台超の入札を実施する予定だ。2月中にも仕様公開の手続きに入る。
東電は仕様の公開に加え、政府が進めている次世代電力計の規格統一に向けた検討結果も反映させる。

ユビテック、本社省エネ徹底支援、大塚商会や日本MS向け、IT使い節電余地探る
日経産業新聞 1月19日

 IT(情報技術)システム開発を手がけるユビテックは、大塚商会の本社や日本マイクロソフトの本社向けに省エネ支援サービスの提供を始めた。電力不足懸念を背景にした企業の節電ニーズは依然堅調で、同サービスをテコに2012年6月期の全社売上高を前期比9%増の41億円に引き上げる。
大塚商会の本社向けには、スマートグリッド(次世代送電網)向けの国際標準通信規格「IEEE1888」を使って電力使用量を把握するシステムの構築を支援。同規格によって社内だけでなく、社外からも容易に電力使用量データを確かめられる仕組みを整えた。
今後、ITを活用してオフィス内の設備を自動制御する機能を加えたり、本社と支社を含めた複数拠点のエネルギー利用を統合管理する体制を整備する方針だ。
日本マイクロソフトの本社では、各階に備えた分電盤に設けた計測器から電力使用量データを集めて、部門ごとの電力使用量を把握できるシステムの構築を支援した。部門間の比較で節電の余地を洗い出したり、社員の省エネ意識の向上につなげたりする狙いだ。

大阪発明協会、大阪優秀発明大賞に住友金属
日刊工業新聞 1月19日

 大阪発明協会(大阪市北区)は、2011年度大阪優秀発明大賞に住友金属工業の「超高強度高合金油井管」を選出した。優秀発明賞は住友金属工業ほかの「省資源型高強度電磁鋼板」、パナソニックの「コンテンツデータ高速検証技術」、日立造船の「薄膜レーザー加工」。中小企業を表彰するものづくり発明大賞には音羽電機工業(兵庫県尼崎市)の「分電盤用小形避雷器」が輝いた。表彰式は26日に大阪大学中之島センター交流サロン(大阪市北区)で執り行う。

●2012.01.16更新
車とIT、融合加速――日本勢、実用化で先行、EVの電池残量お知らせ
日本経済新聞 1月13日 朝刊

 トヨタ自動車や日産自動車、ホンダなど日本勢もIT(情報技術)を活用して多様な情報がやり取りできる“つながるクルマ”を着々と実用化している。ITを環境に次ぐ新たな付加価値の柱として育て、新車販売の活性化につなげる。
トヨタはプラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」の1月下旬の発売にあわせ、新しい情報サービス「トヨタフレンド」の提供を開始する。マイクロソフトとセールスフォース・ドットコムの米IT大手2社のクラウド技術を組み合わせ、自動車ユーザーと家族、友人、販売店などをつなぐSNS(交流サイト)を開設する。
PHVや電気自動車(EV)の充電残量が少なくなると、ユーザーのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)などに「充電してください」といったメッセージが送られてくる。ユーザーが返信すれば、返事に応じたメッセージが再び来る。
日産はEV「リーフ」のユーザーにスマホやパソコンを通じ、EVの充電池の残量を調べたり、エアコンの運転を遠隔操作したりできる情報サービスを提供している。
ホンダは自動車で使うデータ通信を無料にする「リンクアップフリー」を始めた。これまで9車種で展開、利用率は5割に達する。走行データをリアルタイムで収集し、精度の高い渋滞予測情報や防災・気象情報などを提供し、ドライバーの安全運転を支援する。
クルマから収集できる位置情報や走行データなどの車両情報をいかにユーザーの利便性や満足度の向上に転換するか。世界の自動車大手は環境性能だけでなく、自動車のITへの対応力でも競うことになる。

安全・安心プロダクツ/三菱電機−大船スマートハウス
日本経済新聞 1月12日

 三菱電機は和歌山地区(和歌山市)や尼崎地区(兵庫県尼崎市)で電力流通や太陽光発電などのシステムを構築し、スマートグリッド(次世代電力網)の実証実験を進めている。大船地区(神奈川県鎌倉市)にある大船スマートハウスは、ゼロエミッション住宅の実現性を目指した実験施設だ。
木造2階建て、延べ床面積223平方メートルの住宅は、二世帯住宅を想定した。分電盤に設置した「生活パターンセンサー」は、家電ごとに異なる高周波電流を検出し、家庭内で使う電力のピークシフトや蓄電・蓄熱も行う。照明やエアコンなどの稼働履歴から居住者の食事や掃除、洗濯、睡眠などの生活リズムを推定することも可能だ。
消費電流と生活パターンの違いから暮らしの変化を検知するシステムは、高齢者世帯の暮らしを守ることにつながる。住環境研究開発センターの伊藤善朗実証グループマネージャーは「震災を機に節電への関心も高まっている。早期に事業化したい」と意気込む。
さらにホームゲートウェイシステムは、インターネットを使い自動的に必要なソフトウエアをダウンロードしたり、快適性や経済性の結果を映したりすることを狙った。
例えば、花粉やホコリが気になるといった評価結果をサービスプロバイダーが受信すると、それを反映したカスタマイズや改善を行って快適性を高める。情報技術総合研究所の佐藤浩司ネットワーク方式グループマネージャーは「通信を使って見守りや省エネなど、いろいろな可能性がある」とスマートハウスを通じた未来の安心で快適な暮らし創出に期待する。

バレイキャンパス、電力「見える化」工事不要、無線でデータ送信
日本経済新聞 地方経済面(神奈川) 1月12日

 センサー技術のバレイキャンパスジャパン(藤沢市、飯田秀正社長)は大規模な設置工事が不要な電力使用量の管理システムを開発した。電力センサーと情報処理サーバーを無線でつなぐ。東日本大震災後の電力不足を契機に、電力使用状況の「見える化」を進める企業が増えている。工場やオフィスビルなどの需要を見込み、年4億円の売り上げを目指す。
センサーは分電盤やコンセントに設置する。電力使用量や最大電力などの情報を無線で送信し、パソコンなどの画面に表示される。
センサーと送受信機が通信できる範囲は100メートル程度。送受信機は中継点の機能があり、建物全体に通信範囲を広げることができる。1個の送受信機で32個のセンサーと情報をやりとりできる。
生産は協力会社に委託する。センサーや送受信機の価格はそれぞれ1個1万円程度。無線を利用するため、センサーとサーバーを結ぶ配線工事が不要になる。既設の建物にも導入しやすく、オフィスビルや工場、研究施設などに売り込む。

チームで不良退治/日東工業−4M変化点管理
日刊工業新聞 1月11日

 日東工業の本社工場(愛知県長久手市)は業務用分電盤などを製造する。近年は通信機能などを備えた複合製品が増えているといい、生産現場でも多くの生産品目に対応した不良抑制の取り組みを加速している。
2011年に導入したのが「4M変化点管理」と呼ぶ品質管理の手法だ。不良発生につながりやすい4分野の変化事項と、作業者の対応方法を各現場に設置したボード上に記載する。作業者はマニュアル上の標準作業とは異なる条件を事前に把握できるため、実際の作業時に混乱しない。
4分野とは、人(Man)、設備(Machine)、方法(Method)、物(Material)。例えば従来とは異なる作業者が加工を担当する場合や、一時的に機械の設定を変更して生産量を上げる場合など「通常とは異なる条件下で生産したときに不良品の発生確率が上がる」(山本幸一品質保証室長)。4M変化点管理は、これら作業条件の変化を4分野に分けて“見える化”することで不良品を減らす。
熟練工から若い世代への技能伝承も不良数を減らす上で重要なテーマ。同社は月1回ペースで社内勉強会を開き、模範的な技能者の作業を他の工員に見学させる取り組みを実施している。分電盤の配線作業ひとつとっても「ミスの少ない人は配線の形もきれいで、作業に無駄がない」(同)。作業者にはそれぞれクセがあり、模範作業者と自身との違いを理解することで製品の品質向上につなげる。
課題は不良品の発生に対して、当事者が自ら原因を分析する仕組みづくりだ。量産品が次々と流れる現場は不良発生時、原状復帰を優先するあまり、根本的な原因究明は品質管理部門に任せがちという。
このため同社は不良品が発生する理由を当事者自身が掘り下げて検証する「なぜなぜ分析」と呼ぶ取り組みを、現場リーダー以上の社員に課している。今後は現場から出た改善策を他の職場にも横展開し、製品品質のさらなる向上を図る。。

●2012.01.10更新
EVから家庭へ、電力供給に規格、協議会が整備へ
日本経済新聞 1月1日

 自動車、電機メーカーなどは2012年春までに、電気自動車(EV)から家庭に電力を供給するための標準規格をつくる。EVの大容量蓄電池を停電時などに家庭でも使いたいというニーズに応える。
規格をつくるのはEVの充電インフラ整備を進めるCHAdeMO(チャデモ)協議会。「V2H(ビークル・トゥー・ホーム)」と呼ぶ規格を採用すれば、ユーザーはメーカーを問わず、EVの急速充電用のコネクタから家庭に電力を供給できるようになる。

パナ電工・三洋の事業統合、新生パナソニック発足、環境・エネルギーに軸足
日本経済新聞 1月1日

 パナソニックは1日、完全子会社のパナソニック電工を吸収合併し、三洋電機も含めた3社の事業を統合して新体制を発足した。事業部門を大きく再編し、家電から環境・エネルギーに経営の軸足を移し、アジア勢などとの競争で主導権を握りたい考えだ。ただ、テレビ事業の不振などで2012年3月期の連結最終損益は4200億円の赤字となる見通し。厳しい船出となりそうだ。
パナソニックの大坪文雄社長は同日午前0時、インターネットを通じグループ従業員や取引先に向けて新体制発足のメッセージを発信した。
パナ電工は松下幸之助氏が創業した松下電気器具製作所(現パナソニック)から分社して以来、約76年で歴史の幕を閉じた。配線器具や照明などの事業はパナソニックの1部門となり、グループの従業員約6万人はパナソニックの社員となった。
法人格の残る三洋電機も3月末で「SANYO」ブランドが消え、1947年の創業から65年で事実上の終幕を迎える。家電や太陽電池といった事業の大半をパナソニックに統合し従業員も移る。
パナソニックは今回の統合を機に、従来は16に分かれていた事業領域(ドメイン)を9に再編。消費者向けの家電事業と、システム提案などのソリューション事業、デバイス事業がバランス良く稼ぐ構図を描く。
会社の顔だったテレビ事業は大幅な赤字が続く。薄型テレビ用パネルの生産縮小など構造改革を進めつつ、パナ電工が得意とするソリューション事業や三洋電機のエネルギー事業を取り込むことで、新たな成長軌道を目指す。
中村邦夫社長(現会長)時代に動き出したグループ再編が集大成を迎えたが、ここ数年は業績がさえず、直近では株価も600円台で低迷している。大坪社長は創業100周年に当たる2018年に世界一の「環境革新企業」になると宣言しており、3社統合のシナジー(相乗効果)をどう出していくか、改めて問われそうだ。

家庭の電力「見える化」、NTT東が本格提供、フレッツ光加入者向け
日経産業新聞 12月28日

 NTT東日本は光回線「フレッツ光」の利用者向けに、家庭の電力使用量を確認できる付加サービスを本格提供すると発表した。電力使用量の変動や電気代の目安を確認でき、家庭の節電に役立てられる。
付加サービス「フレッツ・ミルエネ」を2012年1月下旬に始める。家庭の分電盤に小型計測器を付け、消費電力のデータを無線と光回線経由でNTT東の管理サーバーに収集する。契約者はパソコンや、NTT東が有償レンタルするタブレット型端末「光iフレーム」を使って使用量の変動を時間や日・月単位で確認できる。
フレッツ・ミルエネの利用料は月210円、無線機と分電盤に付ける計測器のレンタル料がそれぞれ月105円。初期費用は2100円。個々の家電の消費電力を計測するための電源タップも4200円で販売する。


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