河村電器産業株式会社 吉田 伸二 |
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『1300万』から『650万』へ |
去年視察した上海の町は、人口1300万の都市でその大きさとパワーに圧倒されたものであるが、今回訪問したベトナムのホーチミン市は人口650万都市と、規模は上海より小さいものの、マンパワーなるものはけっして上海に劣るものではなかった。町に市民が溢れ、所狭しと店が開かれ商売がなされていた。ベトナムの男性は朝早くから夜遅くまで一生賢明働いているとガイドのソンさんがおっしゃってみえた。我々も原点に返り見習うことが大切である。しかし、昼間から店の前でトランプをしたり昼寝をしたりしている人を見かけた。何処の国にも怠け者はいるようである。
【統一会堂からの風景】 |
【ガイドのソンさん】 |
【トランプ遊びの店員】 |
【ヤンシン市場】 |
【家電量販店】 |
【中央郵便局】 |
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ベトナムの電力事情は、あまり良くないようである。訪問中にもしばしば停電に遭遇した。それでもホテルでは一瞬の停電ですぐに自家発電に変わり、それなりの配慮がなされていた。さすが五つ星である。町中の配電方法は、中国でも見られた電柱を2本立てた上に橋桁を設け、その上にトランスを置き、下部に開閉器やメーター類を収納した箱がある方法である。あんな低い位置にトランスを置いたら感電事故がおきるのではないかと、よその国ながら心配してしまう。屋内の電圧は220Vで、分電盤もヨーロッパタイプのものが主流である。コンセントの形状も当然日本とは違う。日本の100Vはいつまで続くのであろうか?
【ホテル外観】
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【柱上トランス】 |
【土産物店の分電盤】 |
【統一会堂分電盤】 |
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『自転車社会』から『バイク社会』へ |
ホーチミンのタイソンニャット空港から市内の宿泊先であるニュー・ワールドホテルへ向かうところで、まず驚いたことはバイクの多さである。その数たるもの、日本の常識では計れない数である。また、そんな数にもかかわらず信号がほとんど無いときている。上海の町では自転車の多さに驚いたが、まだ相手は自転車であった。バイクにはねられたら大変である。とても一人で町を歩けないと思ったが、翌日ガイドさんのソンさんに教えていただいたように道路を横切ってみると、意外にも簡単に渡れるではないか。びっくり! ガイドさんの教え通りゆっくりと道を渡ると、みんな上手に避けてくれるのである。あくまでもゆっくりで、クイックな動きは厳禁である。急な動作や方向転換をすると、必ずはねられます。しかし、車には注意を!あまり止まる気はありません。
【バイクの洪水】 |
【バイクの洪水】 |
【バイクの洪水】 |
【シクロ】 |
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『世界の生産拠点』から『アジアの生産拠点』へ |
上海では、高層ビルがたけのこのように建設されたり交通機関の整備がおこなわれており、ヨーロッパや日本からたくさんの企業が進出し、製品を製造し中国国内で販売したり輸出したりしていた。まさに『世界の生産拠点』の地位を確立しつつあった。しかし、ベトナムの最大の都市であるホーチミン市においては、上海のような建物の建設や交通機関の整備が積極的におこなわれている様子はあまり無かった。テンパール工業様を訪問させていただいた時の細川工場長様の説明によると、進出している場所は特別地域に指定されている企業団地で、持ち込んだ部品や原材料などは必ず加工、組み立てた後、輸出しなければいけないとのことであった。基本的な政策として雇用確保に重点がおかれているようだ。ベトナムの市場やこのような政策から考えると、日本で販売したり、アジアで販売したりする製品の限定された『アジアの生産拠点』と考えることが妥当であろうか?
【伊藤委員長】 |
【細川工場長&松田さん】 |
【集合写真】 |
【テンパール工業】 |
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『20万円』から『10万円』へ |
生産拠点として進出する大きな要素となる労働者の賃金は、上海で聞いたときには平均年収が20万円程度で安いと思ったが、ホーチミンはまだまだ安かった。およそ10万円が平均とのこと。本当に安い! また、安いだけではない。労働者の質が高い。今回訪問させていただいた企業の3社とも、皆さん一生懸命に仕事に従事していると共に手が早い。細かい作業をいとも簡単に、猛スピードでこなしていく。手が器用とは聞いていたが、これほどとは驚いた。上海ではスケールの大きさだけが印象的であったが、ホーチミンでは細かい事なら天下一品!! 『大きい事はいいことだ!』社会からまさに『細かい仕事は任せておけ!』社会へだ。
恐るべし!ベトナム!
【遠藤ゼネラルマネージャー】 |
【三ツ星電器】 |
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【三ツ星電器】 |
【三ツ星電器】 |
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『展示会見学』から『関係企業訪問』へ |
前回の上海では、展示会をメインに試験・認証機関であるTILVAの訪問や、市内の建材百貨店などを見学したが、今回は我々の業界の関係する3社、テンパール工業様・三ツ星電器様・ベクター様(地元分電盤などの製造会社)の企業訪問がメインであった。それぞれ訪問させていただいた3社の細かい内容はほかの方々に任せ、私はこの研修旅行のありかたについて少し意見を述べたい。次回も私が参加できるという前提で? 展示会見学は、訪問国の商品を知るには企業が一堂に集まることもあり効率良く知ることができる。しかし、我々が研修旅行をする目的は新商品につながる情報を得ることもあるが、訪問国を含めたアジア進出の市場性や生産拠点としての評価もある。実際、この研修旅行がきっかけとなり進出を目指したり進出したりして見える企業もある。このようなことからも、今後は関係する企業訪問を積極的に取り入れた研修旅行が良いと考える。また、上海では試験・認証機関であるTILVAの訪問で得た情報が、中国の市場参入に役に立ったと思う。一企業としてではなく、日本を代表する配線器具の工業会としての立場であるがゆえにお会いして意見交換が積極的におこなえる、電力会社や認証機関、訪問国の工業会訪問も積極的にアレンジしていくと良い。非常に行く前の下準備が重要で大変ではあると思うが、観光会社を頼りにするのではなく、我々が直接先方との事前根回しをして望むことができる研修旅行にできたら素晴らしいと考える。だからといって、けっして東急観光さんを外しておこなうという意味ではありません。今回も同行していただいた藤本さんには、多大なわがままを聞いていただき感謝しています。本当にありがとうございました。
【VECTOR社オフィスビル】 |
【VECTOR社工場】 |
【集合写真】 |
【VECTOR社ショールーム】 |
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『上海蟹』から『生春巻き』へ |
食生活については、上海では上海蟹のみその味が濃厚で忘れられなかったが、ホーチミンでは、日本でも流行った生春巻きである。ライスペーパーで生野菜、海老、肉、麺を巻いてたれをつけて食べる。いろいろな味が楽しめ格別であった。香草にはなじめなかったが。食べた料理がまた多彩! ついた初日は、ベトナム料理。二日目の昼には、中華四川料理。夜は、フランス料理(ベトナムは過去フランスの植民地であった)。三日目の昼食は、ブッシュ前大統領も食をしたというベトナム料理店。その夜は、ホテルで日本料理?(これでは天婦羅焼肉定食だ!)最後の日の昼食は、メコン川特製料理?エレファントフィッシュが立った状態で出てきました。魚が皿の上に立って出てきたのには、驚き!! まあ、両側から同時に食べることができて、これもありか?
こんな感じで… ところで我々は何処の国へ行ったのだ??
【生春巻】 |
【四川料理】 |
【フランス料理店】 |
【伊藤委員長とアオザイ美人】 |
【日本料理店】 |
【フルーツ】 |
【エレファントフィッシュ】 |
心残りは・・・ 各レストランで箸入れを折り曲げずに持ってきましたが、唯一フランス料理には無くて残念無念? 当たり前でした! このレポートに載せたくて努力しました?でも、皆さん屋台で変な卵(羽化しかけ)は食べないようにしてください。これを食べて正露丸のお世話になった方が一名(N工業のK部長さん)。酔った勢いで卵を無理やり勧めた方(N電機のT部長さん)も、今後はやめてくださいね! ちなみに私は残りを犬にやりました。犬は大丈夫だったでしょうか?心配です? T部長さん、ご馳走様でした!
本当に充実した五日間でした。また、ご一緒に研修旅行に参加しましょう!!
【黒野さん】 |
【寺内さん】 |
【コブラ酒&サソリ酒】 |
【タイソン島クルーズ】 |
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